日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
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とんでもないパーティー
2006年09月27日 (水) | 編集 |
今日は些かアタマが混乱している。

昨夜は、珍しく「お食事でも」というお誘いがかかって
同僚のNさん夫妻とミスターNの部下、K君、ゆきんこの4名でN夫妻行きつけのバーで午後6時から9時まで歓談していた。

今時、とっても珍しく、N夫妻はとても仲の良い夫婦で、
会話の合間にもお互いの惚れているところを自慢げでもなく極々自然に、賞賛しあうところに好感が持てた。

では、具体的な会話はどうだったのか?
24時間以上経過してしまうと、殆ど正確には叙述できない。

「オレのワイフはどんな仕事振りなの?」
「そうか、夫婦だとお互いの外での姿がわからないんだね。
そうだね、Nさんは営業所にいる時間が少ないよ。それから、誰にでも
同じように笑って話している。好きでも嫌いでも合う合わない関係なく
いきなりお友だちって感じで。それから、同行してるときは、どんどんモーションかけていくからすごいよ。」
「フフフ。でも、友達はいないの。ダンナ以外にはゆきんこちゃんくらいだよ。本音や弱音が吐けるのは。」

けれども途中からは、殆どゆきんこの独壇場になっていた。

「オレは結構もてたんだよ。」というミスターNがABAの話に
関心を示して傾聴してくれるのをいいことに、ゆきんこの熱弁している様を見て、
Nさんも最後にはこう言ってくれた。
「ゆきんこちゃんが、★営業所に入る前から目指してきた論文を書きたいという熱意は、保険の仕事以上のものがあるんだね。
それなら、自分のやりたいことを曲げてまで、支所長に義理立てすることなんてない。もう引き止めないよ。」
「ありがとう。お互いこの仕事を辞めても友だちだよね。」
「N家の家訓は『人生に無駄はない』だけど、自分のやりたいことがあるのなら、それを後回しにするのは無駄ってもんだ。
人間、本当にやりたいことを持っているヤツなんてそんなにいないんだし、あんたにはそのアバ(ABA)をやりたいっていう
熱意があるんだからさ。それと、これからの人間ってのは、強い者と
知恵のあるものが生き残っていく時代だ。
ゆきんこちゃんは、アバっていう知恵を使ってやってみたらどうだい?」

翌朝、月の締め切りを過ぎて昨晩から一斉に書類整理を行った。
シブシブ査定をクリアするための、余計な自己契約をするために、
午前中は、契約成立後の慣れない領収書の作成や納金書などの事務手続きだけで終わってしまった。
これから契約者になった母の少ない年金から、毎月7,000円足らずの
死亡保険を払っていかなければならない。

査定月の締め切りギリギリまで1件も契約がなかったならば、
自分の給料を得るために、営業力のない新米営業員はこうすることが
掟だ。

「うちはさ、そういう会社なんだから。」
そういえば、W部長は21日の研修でそう言い放った。
「それじゃあ、W部長お世話になりました。お元気で~!!」
「おいおい、ちゃんと査定通過してよ!」
研修の最後にそう挨拶したこともリフレインした。

週明けの月曜日は締め切り2日前、支所長から呼び出しがあった。
「ゆきんこちゃん、この(足りない)数字どうするの?」
「・・・査定落ちで結構です。」
その瞬間、支所長が悲しげな表情をした。
「ゆきんこちゃんの設計書作ったの。掛け金は私が払うから。」
「いけません!大丈夫です。私払います!」

それからずっとブルーなんである。
死亡受取人を72歳の母親にして、契約しなくちゃならないなんて。
私は兄弟姉妹もないオバサンシングルなのだ。
母が先に亡くなったら一体、誰が私の死亡保険金を受け取るっていうんだろう?

「そん時は、オレが受取人になってやるよ。」
「あ、そう。じゃあミスターN宜しく!」

なんてサラリと会話した。

今朝の自己契約の成果を発表するときも自然、声のトーンは下がる。
そして、午後3時30分には9月戦を終えた成績優秀者のなかに、なぜか含まれていて、祝賀パーティーに参加させてもらった。
理由は、新人のOさんを誘って7月に入社してもらったからだ。
でも、やっぱり嬉しくなかった。

パーティー会場は、大阪・梅田新阪急ホテル内のレストラン「オリンピア」
そこに集まったK支社総勢で営業員はざっと250名。
営業員たちは、飲めや食えやで、バイキング方式のご馳走に1時間半も
舌鼓を打った。

向かい合わせに座った支所長が、こまめにたくさんのお皿を次々と運んできて下さった。14年生保界で培ったお決まりの笑顔付きで。
その笑顔になぜか、気分が悪くなってきた。

中盤に差し掛かると、部長課長たちの吉本新喜劇のBGMで始まった
パンダやバニーガールの着ぐるみショウに、アタマからパンティーストッキングを被って、引っ張り合い競争の余興が始まった。
そしてゲラゲラと営業員の笑いがコダマした。

ううう・・・・目まいしそう・・・

「あんた、起きてる?」
「・・・はい。わたし目が細いんです・・・」
どこの営業所かわからない支部長が真正面に威勢良くどっかと座って、
激励のビールを注ぐ。
「あんたたちには、もたもたしないでさっさと11月には支部昇格して欲しいのよね。何が何でもっていう情熱が足りないわよ。」

その女性の話しっぷりに気分はますます滅入っていった。
女性の隣のNさんは何食わぬ顔で、ゴージャスな笑顔を浮かべていた。
女性が他のテーブルに映ってNさんに聞いてみた。
「知ってる所長さん?」
「ううん。知らないよ。」

いよいよ営業員の大群やパーティーのムードに圧倒され、我慢できずに
中座してトイレに逃げ込んだ。(これがホントの引き篭もり?)

そのほんの10分あまりのうちに、ゆきんこが行方不明になったと
★営業所の仲間が電話をかけたり探し回っていたようだ。

再び、指定席に戻ると、エゲツナイパーティーはお開きになっていて
三々五々に営業員が散っていた。
「ゆきんこちゃん、どうしたの?」
「ごめんなさい。心配かけてしまいました。トイレに行ってただけなんです。」

パーティー会場を去る時、追い討ちをかけるように奇妙なコスチュームの部長課長たちが、花道を作ってわざわざお見送りだ。思わず目を伏せてしまった。
「ゆきんこさん、そんな顔しないでよ」
けばけばしいメイクのT部長が捨て台詞。

「すみません。ちょっと予想外の趣向のパーティーに気分が悪くなってしまいました。」
「部長たちもあれがお仕事だから・・・」
また支所長が笑顔で宥めた。

御願いだから私を自由にして欲しい。
元はといえば、誰のお金でこんな馬鹿げた酒宴を催す必要があるのだろう。

明日は待ちに待った休暇がやってくる。
明日の夜、ゆきんこはOちゃんと暫し、★営業所からも日本からも脱出する。

さらばじゃ!!





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2006/09/27 22:14 | 悶々 | Comment (3) Trackback (0) | Top▲
骨折り損のくたびれ儲け
2006年09月24日 (日) | 編集 |
★営業所は9月戦もいよいよ終盤を迎え、日毎にほんわかムードから
ピリピリムードへ・・・

ホワイトボードには、各営業員の売り上げ表が積み上げられて、査定に到達したNさんや入ったばかりの新人さんたちが、◎活シールを貼って
表彰されている。

しかし、ゆきんこは、今月全く振るわなかった・・・
「結局、お客さん次第なんだから、そんなに自分を責めなくたっていいわよ。」
と、選抜挑戦生という、全営業員のうち5%くらいしかなれない成績ダントツ且つ★営業所で最も容姿端麗なKさんが呟いた。

かと思えば、他の営業員の10倍速で駆け回っているS支所長から
呼び出しを受けた。
「ゆきんこちゃん、ちょっと」

4階の倉庫兼会議室で個別カウンセリングだ。
「ゆきんこちゃん、この仕事どう思ってる?」
「・・・・どうって・・・」
「今回の契約、横浜まで日帰りで出張したの。今月、ゆきんこちゃん
全然実働なかったけど、あなたの成績にしたのは、もっと頑張って欲しいって期待してるからだよ。
タイミング逃がしたり、わざわざ失敗してることも多いから、
これからは厳しいことも言わせてもらうね。もっとオトナになりなさい。その服装じゃ、マジメに仕事をしているように見えないわ。
明日からは、黒のスーツちゃんと着てきて!」

確かに社会人(しかもそれになって長い年月経っている…)として
当たり前のことで弁解のしようもない。

個人的には永年愛用してきた穴の開いたジャージにクマのプーさんの
エプロン、けろっぴーのトレーナーとスニーカーが保育界においては、定番の仕事着であった。
室内は裸足。

しかし、業界変わって保険募集人は、
黒い上下のパンツスーツに、ワイシャツ、IDカードを首からぶら提げて、襟元にはロゴ入り名盤をつける。足元は黒の革靴だ。
「何?その物々しい格好。」
出かけの矢先、母からのブーイング。
「だってこれじゃなくちゃダメって上司から言われたんだから、
上司の気に入る格好しなくちゃ仕方ないでしょう。」

アンケートをもらったお客様には、設計書を作って即座に提案。
これを45分の休憩時間のうちに3人提案するのがノルマ。
しかし、「ごめん、今日忙しいから。」とシャットアウトされたり、
「聞くけど、入らないよ。」

「Hさんはいますか?」
「今日は1日出張で帰りません。」

社内にいる人は、カウンターの紅一点の事務の女性にはしろ~い目で見られるし、オフィスに入れてもらったとして、大方の社員さんたちは、お昼休みも空きっ腹に仏頂面でPC画面に向かっていてなかなか話しかけにくい。
「他も廻ってるンやったら、うちの会社の得意先も見つけといて。」
と年配の営業さんに言われたから、翌週、たまたまあるチラシを見つけて見せてみた。
「こちらの営業員さんたちも、飛び込みするんですってね。この会社知ってますか?」
「あ、ここは、得意先ですよ。」
「電気工事士さん募集してるみたいですね。私たちもハローワークの前で採用活動するのですが、渡された求人広告がもしかすると、得意先かと思って。」

火曜日、別の建設会社では、その日見ていた番組で「嚥下障害」の話題を提供してみたところ、
「へえ、あんた元々障碍児の保育士だったの?」
「はい。保険より言語障害の方が詳しいかもしれません。以前、大学で言語療法士になるための勉強もしていました。
番組では、医師は命を取り留めることを最優先するので、脳卒中の後遺症となる言語や嚥下(飲み込む)障害のリハビリやQOL(Quarity Of Life:生活の質の向上)になかなか情熱を傾けないそうなんです。
おいしいビールを飲むにも、胃に穴を開けて、チューブで流動食を注ぎ込み満腹感を得られても、喉ごしグビグビということができないだけで、生きている悦びって全然違うじゃありませんか。」
「そうだよなあ。あんた、手話もできるの?」
「♪いま~、わたしの願い事が叶うならば翼が欲しい・・・」
「へえ、たいしたもんだ。今日の嚥下障害の話、よかったよ。来週も面白い話聞かせて。」
「はい。ありがとうございます!」

その話題をしたせいなのか、安部氏が自民党総裁に選出されたその夜、
こんな夢をみた。

人込みに紛れて、私は保険業でちょっと鍛えた社交をこなせるようになってきたものの、ある特定の刺激(人)の前で、凝り固まってしまう。
その御方とは、言語病理学の権威であるT名誉教授だ。
T教授は、怒り猛ってつかつかと私の正面に座って睨みつけたが、
私は相変わらず、先生の前で話ができない。


そこで、はっと夜中に目が覚めた。

22日金曜日はH市駅付近の繁華街の契約者の花屋さんへ
「こんにちは。今日はおきゃくさんにお花プレゼントしようと思って
何がいいでしょうか?」
「リンドウはどうですか?」
「それじゃ、2本御願いします。あの、こんなぬいぐるみ入りますか?」
「かわいい。」
「どうぞ!もうこれで最後なんですけどね。」

ちょっとしたことで、しろ~い目がニコッとなった瞬間を得るために
どんだけしんどいことか・・・は~
この営業員、「保険売りつけないんだな」と安心してもらうばかりで、
成績なんかにちっともつながらない。

そのリンドウを買って、今度は未亡人のおきゃくさんのところへ
「ごめんな。今日は弟がきてるんやわ。」
「よかったですね。いざというときは、お身内が一番頼りになりますよね。明日はお彼岸ですから、お花をご主人様に。」
「いや~、ありがとう。こんなことしてもらって悪いわ。うちにきてもらっても、はいられへんのに、あんた無駄足やんか。」
「いいんです。私、奥さんの笑顔見るのが嬉しいから、これでも油うらないように、行きたくないところへ行って、こちらに来るのをがまんしてるんですよ。」
「あんたホンマにええ子やね。すきやわ~!!」

さてさて、こんなお人よしのゆきんこがいつまでも、
業界で最もエゲツナイ営業スタイルのS生命に居させてもらえるわけがない。

昨日、23日秋分の日、母は朝から伯母たちと祖父の墓参りに出かけた。
母がようやく伯母たちに、私が保育士から保険業に転職したことを
彼岸の機会に告げたらしいが、伯母たちは特に何も語らなかったそうだ。

母の永年の付き合いの損害保険会社のO氏から
「ゆきんこさんはちゃんとご先祖様を供養した方がいい。」と
忠告受けたにもかかわらず、黒スーツで休日出勤すると、支所長が営業スマイルで迎えてくれた。

24日、遅い朝食後、オズモールの心理テストを久しぶりにやってみた。
「あなたのオーラの色は?」
結果はブルーラベンダー

心も身体も感じやすくささいなことで傷ついたりするため、
一歩引いた所に自分を置きたがる傾向があります。
一見弱っているように見えますが、実は深層のパワーは高まっています。
高次元のエネルギーとアクセスしやすいので、神秘的な体験をすることも!?
人を癒す能力にも恵まれているみたい。
幸運を呼ぶ石はラピスラズリ

ABAのI先生は今週、名古屋へ明治安田こころの健康財団主催の出張講演をされた模様。
「広汎性発達障害治療の新たな可能性-最新の治療プログラムと最近の
脳科学研究成果-」
もう、もう、自閉症の世界なんて自分から遠ざかってしまったはずなのに。

新首相の安倍氏は「教育改革を最優先」する考えを示した。と
21日朝日新聞の一面を飾っている。
ホントかな?





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2006/09/24 14:20 | | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
県境を越えて
2006年09月19日 (火) | 編集 |
週明けも、実働(まずは、とにかく契約を1件挙げること)していない
肩身のせま~い★営業所の朝9時。

今日のプレゼンテーションはゆきんこの当番
「3連休も営業されていた方、リフレッシュされた方もあると思います。私も土日は仕事をしていたのですが、まだ実働もできなくて申し訳なく思っています。昨夜は、敬老の日に因んで、介護のドラマをしていました。(原作:介護と恋愛)
遥 洋子さんが婚約と同時に父親の介護をすることになり、
介護を優先した彼女は、婚約者に別れを告げて介護に専念することになりました。2~3年後、父親の葬儀に現れた彼が再び、結婚指輪を彼女に提示し、プロポーズを申し込みますが、彼女は言いました。
『私はあなたのご両親の介護をするわ。あなたは私の母のオムツを替えてくれる?』
バスに乗り込んで返事に窮した彼が窓越しに叫びました。
『オムツを換えることが結婚なのか!?』
『そうよ!結婚はオムツを換えることなのよ!』
私は今日、この話をネタに提案したいと思います。」

しかし、約束していたMさんは、また行方がわからなくて、代わりに
野球青年のK氏に聞いてもらった。
毎朝、提案の練習をしているのに、本番になると自分から墓穴を掘る有様。
「え~と、Kさんとてもお若いのですが、保険年齢としては、実はそうでもないので、保険料も高いです。でも、なんとか安く作ってみました。」
「あんたは、正直だね~。どうして保険の仕事に?」
「いや、こんなに大変だとわかってたら入らないですよ。もう辞めたいとまで思ってる今日この頃。」
「あんたに合う仕事なんだろうなぁ。ずっと見てるけど心配だから、
他の就職先、考えてあげるよ。」
「え!本当ですか?」

などと言う会話をしているだなんて★営業所ではとてもとても言えない。

昼食を済ませて、うだうだと端末で事務処理をしていると何となく
午後からの訪問に行きたくなくなってきた。
そのうち4時過ぎに、★営業所のアイドルYちゃん(4歳)が幼稚園から戻ってくると、
「ゆきんこさん、ちょっと見ててな。」
と、後ろ向きにボールを籠に投げ入れることを繰り返す。
「さすがYちゃん、すご~い!」
「さすがって?」
「あ、さすがって難しいか・・・えっと、スゴイによく似た別のことば」
「ふ~ん。」
「籠に入ったら10点ね。」
ホワイトボードに⑩と書くと、Yちゃんは、
「Y、数字書けるもん。」
今度は、数唱の練習だ。どんどん調子にのって
「30、31、32、33・・・」
するとO所長から横槍が入った。
「ゆきんこちゃん、仕事して!」
「はい。4階行ってきます。Yちゃん一緒に行く?」
「うん。」
今度はYちゃんのママ
「Y、ダメ!ゆきんこさんの邪魔しちゃ。」

5時過ぎにお客さんに電話で予約を入れてそろそろ帰ろうと思った頃だった。
「あ~、今から奈良行かなくちゃ。」
「奈良?今から!」
「うん。一人で行くのいやだなぁ~。ゆきんこちゃん、ついてきてくれる?」
「いいけど、私でいいの?」
「ホントに一緒に来てくれるの!?」
「いいよ。行くだけでいいなら。自分の提案先はなんだか行きたくないんだ。」
「よかった~!ありがとう!」

Nさんは、またもやルンルンと楽しそうに振舞った。
午後6時過ぎ、退勤のサインを済ませて、Nさんの白い車に乗った。
自分のお客さんじゃなければ、助手席に乗って随分お気楽モードになった。半分はNさんと夜のドライブだ。

1時間あまりで奈良市内に入り、お客さんと待ち合わせのトマト&オニオンというレストランで待ち合わせた。
恰幅のいいお相手は、職業的にも年齢的にも体格的にもギリギリセーフで契約を取り交わすことができた。

注:保険はどなたでも加入できない。加入を希望したおきゃくさんでも、条件の範疇にないと申し込みできない場合がある。
例えば、極端な肥満、危険度の高い職業、40歳以上などでは、
診査士の診査を受けたり、医師の診察をクリアしないと加入したくとも
できないという告知義務がある。

お客さんは、彼女同伴でやってきたが、どうやら些か険悪ムード。
聞けば、彼女は元同業者で保険の世界の表裏を多少知っているだけに、今回の契約に賛成していなかったらしい。
Nさんは、既に取り交わして同意を得た提案書をお相手に渡していたので
持っていなかったが、再度、チラシの裏面に設計図を描いて丁寧に彼女に解説した。
しかし、彼女も食い下がって、わざわざ新規に契約し直して、出費が嵩むことを心配していたようだ。

そこで、保険の知識ではNさんの何歩も遅れているゆきんこが口を挟んだ。
「私たちも、わからないことはどんどん質問してもらった方がありがたいんです。本当に納得して契約してもらわないと、結婚と同じで後々、
約束が違うとか、トラブルが生じるとよくありませんから。」
「そう、私もN社にいたからわかるのよ。お客にはいいことしか言わないでしょう?」
「そうですね。敢えて悪いことも初めにお伝えしておけば、あとから誤解もありませんよね。」
「家計が苦しくなったらいつだって解約してもいいですよ。でも、彼の
現状では今を逃がしたら、同じ条件でこの保障額は今後は難しいと思います。」

ゆきんこのバカ正直が、彼女の表情を和らげたらしい。
保険業界の辛酸を舐めた者同士という微かな共感がお互いに涌いたのか
彼女は保険内容からフランクにわが社の内情について次々と質問してきた。
「N社では、『生きる力』っていう主力保険商品発売したよね。」
「へえ、そんなの出てるの?」
「うん、医療保障は充実してるけど、死亡保障が少ないの。」
「お給料いくら?」
「14万円。でも査定クリアしないと減俸だし、販促品に諸経費全部自己負担。」
「へえ~、少ないじゃない。」
「そう。そんなに儲からないよ。今月入ってくれて本当にありがとう!」
「勉強も大変でしょう?私、研修についていけなかったんだ。」
「うん。もう大変。明日も朝から研修だよ。」

彼女が我々に抱いていた警戒心は概ね解けたようで、最後には、車に待たせていた愛犬を見せてくれた。黒いダックスは尻尾をフリフリ飼い主を迎えた。
「けんかしないで、仲良くね!」
Nさんは二人にそう言い放って、それぞれの車に乗り込んだ。

「今日はありがとう~!ゆきんこちゃんには感謝感謝だよ。」
「感謝しすぎだよ。辞められなくなっちゃうじゃない。」
「そんなに辞めたいの?」
「だって私、どうやらS支所長に他の営業員よりも贔屓され過ぎてるよ。それに、前職の障碍児業界を中途半端に終わらせたという後ろめたさもある。」
「でも、この仕事だって楽しんでるじゃない。提案だってしてるし、今日の話が上手くまとまったのも、ゆきんこちゃんの後押しがあったからだよ。私の話だけじゃ、彼女は納得しなかったと思うよ。商品が同じなら、あとは営業員がどれだけ信用できるのかで、お客さんは最終的に判断するんだから。
S支所長だって、ゆきんこちゃんを見込んでるから大目にみてくださってるんじゃないの?」
「あ~!!だからそれが堪らないんじゃない。いっそのこと、冷たくされてそのまま去った方が、気が楽だよ。厳しいノルマに追い立てられて他のことや学業と両立できるのかも心配なんだよ。今のところは、支所長やNさんが私を必要としてくれるからいるけどね。」
「★営業所はどうやら他と比べてもいいメンバー揃ってるから、
目先のことよりも長期展望で期待されているのも、本当みたいだね。
私もキツイけど、もう少し一緒にがんばろうよ。」
「うん・・・Nさんが私を必要だと言ってくれるうちはね。」

こうして、父の誕生日に電話もできずに、おやすみなさいの時間です。








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2006/09/19 23:38 | 仲間 | Comment (3) Trackback (1) | Top▲
日曜美術館 放送30年 ベスト オブ ベスト
2006年09月18日 (月) | 編集 |
昨日から台風13号の被害が九州地方で出ている模様です。
現在の仕事柄、被災者や遺族の方々にはちゃんと保険の給付あったかなと慮ってみたりします。

こちらは曇り空ではありますが、雨風もなく穏やかな3連休の敬老の日です。

昨夜も母の友人で裏のWさん宅に夕食後の午後7時お邪魔しましたが、
結局、保険の提案は却下されました。
年金生活者の日々の暮らしは、これ以上の出費を許すわけがありません。

「明日はH市民会館でフラダンスの発表会やねん。」
「毎日忙しいですね。それじゃ、お休みなさい。」

午後8時前に帰宅して、「功名が辻」を視聴しながら徐に過去によくやっていた内職を始めました。
「一体、何時までやるつもり?」
「明日も休みだからいいでしょう?10時までには終わります。」

どんな内職かというと、9月15日(金)の日暮れ時、
私の錆サビ母校のS小学校から戻った同僚Hさんの長女Hちゃんがこんなことを言った。
「なあ、ゆきんこさん、今日はHの誕生日やねん。だから、今度プレゼント持ってきて。箱にはいったの。」
「Hちゃん、今日、お誕生日なんだ。8歳かな?」
「うん。これはママからのプレゼント。」
と真新しいハンドバッグをショーイング。

そのあからさまなプレゼントのオネダリように、おめでとうということばも忘れて、呆れるばかりだった。

小児科病棟保育士だった当時は、入院患児の多くの子どもたちに
私の方がプレゼントをもらっていたことも思い出し、恵まれすぎることは貪欲さに歯止めがかからなくなるとこや、感謝の気持ちをどう育てるのかということまで、身近な目の前の子どもの、こんな些細な言動に
懸念してしまう。(すっかりオバタリアン化?)

しかし、Hちゃんの催促が頭にこびりついていたので、
土曜日出勤の際には、「感謝感謝」が口癖のN所長からこんな助言をいただいた。
「私、Hちゃんのことばにびっくりしてどんなプレゼントをあげようか、
あげまいかと悩んでいるんです。彼女のことば通りに年齢不相応の高価なプレゼントをあげるのは、よくないと思うんです。」
「箱入りのプレゼントでしょう?それなら空き箱にお誕生カードでも
入れておいてあげたら?」
「ああ、なるほど。」

元保育士のゆきんこが、子どもにプレゼントするのが嫌いなわけじゃない。でも、品物そのものよりも私には心が篭っているのかどうかの方が
大事なのだ。

例えば、親友のKちゃんの2人子どもたちは、Hちゃん、Tくんと同い年だけど、
7月25日の★営業所のイベントに、彼女たちは、私に手作りのプレゼントをお手紙を持って、はにかみながら来てくれた。
こんなオペラントな行動は、強制されて沸き起こってくるものじゃないのだ。
そうした子どもたちの感謝の気持ちが込められたプレゼントは、一見ゴミかもしれなくても、捨てられるものじゃない。
しばらくYちゃんたちの作品をPC前の砂壁にピンナップさせてもらい、即日とはいかなかったけど、残暑お見舞いも兼ねたお礼の手作りカードをお返しした。

N所長のアイデアいただき!というわけで、日曜日の夜も更けて、
なぜだか余暇活動に、モチベーションが回復してきた。
去年まで家庭教師をしていたときの道具や材料一式を座卓に広げて
夜なべが始まった。

まずは、バースデーカード作り。
昨夏、H保育所の物置で謹慎中にひたすら作成した120枚のカードのうち、余分に作ったカードが残っていた。
これに、「Hちゃん、おたんじょうびおめでとう」と書きこんだ。

金色のゴージャスな感じのお菓子の箱に、昔作ったビーズの赤い靴と指輪、ホットドックのミニチュアを入れた。
それからギフトや諸々の写真カラー広告を集めて、Hちゃんの好きなものを選んで切り抜き、それをボール紙に貼った。
デコレーションケーキ、オードブル、ハンバーガー、デザート、カクテル、花束、キティちゃんグッズに、アクセサリー、かわいいペット
(ハムスター、ペンギン、クリオネ、金魚、白い仔犬)アルプスの少女ハイジのイラストなどなど。

これらをゴールドボックスに詰め込んで、仕上げは、H市街地のK百貨店の包装紙でラッピングして、ぞうさんのごほうびシールで止めたら、
最後に、リボンをかけた。
このリボンも、実は、9月14日の大会でいただいた花束についていたものを再利用。

Hちゃんのというより、自分の好きなものだらけの広告を詰め込んで、
保険の話でアタマがいっぱいだったのがリフレッシュできた。

布団を敷いて、眠りを誘うのは、モーツァルトとハープの調べで
脳内はたっぷりアルファーα派に満たされ、ご機嫌さんで就寝できました。



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2006/09/18 12:22 | 鑑賞 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
台風でも自営業
2006年09月17日 (日) | 編集 |
台風13号がじわじわと日本列島に近づいています。

わが地域も正午あたりから雨が降ったり止んだり、風がゴーっと吹いたり台風の気配を感じます。

只今、午後4時50分。台風の三連休の中日の日曜日も自営業を終えて帰ってきました。

TVをつけると、生誕250年のモーツァルトの特集番組をしていたので、気分転換リフレッシュです。NHK音楽祭のプログラムの紹介を中継中。
いいなあ~、クラシックコンサートをゆったりと鑑賞している時間が欲しい・・・
芸術や特殊な才能を活かして、それでご飯を食べられる人って羨ましい。

凡人はただうっとりと受動態に甘んじて財布の紐をゆるめなければなりません。
お金を得る段階まで磨き上げるにはそれだけの目に見えない鍛錬の時間が凝縮されているわけですが、それでもやっぱり羨ましい。
アーティストには生まれながらに、或いは、運命といってもよい環境に
恵まれてこそ、そのように人生は導かれているのでしょう。

与えられた仕事から目をそらすわけにはいかず、
今月まだまだノルマが達成できていないので、正直焦っている。
土曜日もいやいやながら休日出勤すれば、各出張所の所長は全員当たり前に出勤していて、入社半年のゆきんこは暢気な午後出勤。

「所長手当てなんてほんのちょっとしかないんだから。
その上、部下が何人もいたら、一生けんめいがんばってるのに
成果が出せないとこっちだって責任感じるんだよね。」
と、私よりも若い先輩営業員のM所長がタバコを吹かして言った。

「はい。それでは、明日お伺いします。」
と次々と電話をかけては日曜日のスケジュールを立てていた。
「明日もお仕事?」
「うん。やっと予約とれたよ~。」
・・・というわけでなかなか全てのお客さんに簡単には会えない。

ゆきんこも先週9月9日(土)大ベテランのN所長に同行を御願いしたというのに、殆どのお客さんにお会いできなかった。
今週は、夕方にでかけようと計画し、昨日は午後3時から訪問準備を始めた。しかし、案外時間がかかるもので、あっという間に日が暮れて
準備万端できたときには午後6時になっていた。
「ゆきんこちゃん、まさか今から出かけるの?」
「はい。先週はお昼に出かけたら殆どお留守でしたので。」
「ちょっと待って。もう暗いし、今から訪ねるのは迷惑だから止めたほうがいいよ。」

O所長は悪い人じゃないけど、几帳面過ぎるA型なので、こんな風に
部下の志気を萎えさせてしまう言動が玉に瑕。
普段、穏やかなゆきんこだけど、鞄を持ってさあ、出かけるぞと思ってしぶしぶモードから徐々に「心の助走エンジン」をかけていた出鼻をその一言で挫かれた。

「O所長、私ヤル気が一気に失せました。」
「そうね、別に行ってはいけないってことじゃないけど、私なら夜は行かないよ。」
「すみません。せめて5時に出発できればよかったのですが、
設計書の作り方もまだ慣れていませんので、時間がかかるんです。
もう少し早めに出発すべきでした。明日、出直して自宅から直行します。」

というのは、言い訳かもしれない。
だって、入社月の近いKさんやNさんの方が保険の知識も、成績もずっと
いいんだから。

そういうわけで、昨夜から今日の昼過ぎまで時間を潰しつつ、
天気を気にしつつ空ろな時間を過ごしていた。

巷は3連休ともなれば、もっとリラックスできるだろう。
けれども、保険の自営業っておきゃくさんは自分からやってきてくれないし、おきゃくさん本意にいつでもスタンバイしておく必要があるから
「自己管理」というのは常に会社がやかましく言ってくることばだ。

台風が接近しているのも関連して、背中が痛くなるのはそのせいかな?

昨夜不機嫌に帰宅すると、追い討ちをかけるように母が伝言を告げた。
「I保育園の園長先生からあなたに電話がかかってきたわ。
10月からパートで来てくれないかって。」
「急に言われても、今は即座にやめられるような状況じゃないよ。
新しく入社してくる人たちへの影響も大きいし、上司にも良くしてもらってお世話になりっぱなしなのに。」
「じゃあ、断るのね。」
「保育士に戻る気がないわけじゃないけど、、、」

うだうだした気分はなるべく引き摺らないようにしたいが、
そういう時は気分転換に2階に上がってセルフ・セラピーカードを引いてみる。
気分の塞ぎがちなときに、ポジティヴカードが出るとちょっと嬉しい。
「インスピレーション」
あまり深く考えず、自然に涌きあがる直感が自分を導くだろうという
お告げが出ていた。

午後2時半、自宅を自転車で出発シンコ~ウ!
心は「やだもん」でも、足元のペダルは確かに前へ前へと回転している。

本日のターゲットはH市の市街地O町のマンション10軒。
「あ、今主人入院中やから、今度にして。」
「はいはい。どうも。」
と呆気ないお客さんの反応。

「時々来てくれていたの知ってたわ。」
「平日はいつもお留守なので、日曜日はご在宅かと思いまして。」
「今日来てくれてちょうどよかったわ。実は解約したいのよ。」
3月からずっと訪問していてやっとやっと会えたお客さんなのに、
解約だなんて・・・

臨時の保育士の話、断っちゃったけど、どうしようかな?
明日はお掃除でもしようかな?


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2006/09/17 17:37 | お仕事 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
戦いすんで、日が暮れて、
2006年09月15日 (金) | 編集 |
昨夜は喉がいがらっぽくて、夜中に目を覚ましてうがいをしました。

自分で自分の姿は鏡に写さないと見えません。
「ゆきんこちゃん、大丈夫?」
「大丈夫です。どうして?」
「なんだかしんどそうだよ。」
「そうですか?喉が痛いけど、大したことないです。」
と何度となく、★営業所の周囲の仲間たちに声をかけられて嬉しいな~

「ねえHさん、あなたの風邪の症状って喉が痛くなった?」
「そうね。喉が腫れて、それから鼻水がどんどん出てきたわ。」
「じゃあ、うつっちゃったかな。昨日のランチ向かい合わせに座って、Hさん鼻の調子悪かったじゃない?」
「あら、移しちゃった?ごめんなさ~い。」
と笑顔で交わすHさんのご愛嬌もいいキャラクターだなと思う。

今日は正午、午後、夕方と3回に分けて3人の方々に保険の提案話が
できました。(そのうち2件は上司の同行付き)
辞めたい気持ち半分ですが、今は漕ぎ出して7ヶ月目の新しい仕事を
途中で無責任に投げ出すわけにはいきません。
Plan Do See Plan Do See の繰り返し。

3ヶ月に一回開催されるお祭り騒ぎにもそれぞれの営業所でどんなプロセス踏んで、契約に至ったのかのドラマが想像されるわけで、
笑いと涙が交錯します。そして悔しい気持ちをバネにしてまたがんばろうと。

前の担当者が一体、どんな訪問していたのかわからないけど、
引き継いだO町の方々の私を見る目が訝しかったのが辛い時期がありましたが、ちょっとずつ慣れてきました。
宿場町の名残を起こす通り沿いにある老舗のお店では、
3番目の孫娘を店先でお守するTさんにご挨拶。
「はい、これどうぞ。」
鞄からぐ~ちょこらんたんのスプーのぬいぐるみを取り出すと、
眠くなってぐずっていた13ヶ月の女の子は、きょとんとした表情になった。

今日も1日青い空に鱗雲が浮かんでいるいいお天気でした。

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2006/09/15 20:34 | お仕事 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
舞台裏
2006年09月14日 (木) | 編集 |
誰も彼もが思い通りの人生を歩いているわけではない。
しかし、占いである程度、幸せなのか否かが推し量れるのだとしたら?
それを自分の個人情報を知る第3者に、案外当たってるんじゃないかという指摘を受けたとしたら?

今朝、★営業所に顔を出すと、いつもと変わらぬ朝の光景。
「おはようございます。」
「おはよう、ゆきんこちゃん、やっぱりそのスーツよく似合うよ!」
「ありがとうございます。支所長が見立ててくださったスーツですものね・・・」
しかし、内心はあんまり嬉しくない。いかにも生保レディという上下黒のパンツスーツ姿。

「Nさんおはよう。昨夜は何時に帰った?」
「ん~?8時には帰ったよ。その代わり今朝は4時起きだった。
お客さんが忙しい人なので6時30分にお会いして成契したわ。」
「え~!そんなにまでして契約取らないといけないの!?
私、昨夜は6時前に帰っちゃったよ。」
「もう眠い・・・今日休んでもいいかなぁ。」


本日は、午後1時30分から4時30分までK支社営業員全員出席の盛大な大会が催された。
その名も近畿北陸営業局長ご臨席“要請600億達成”
9月「○友の月」全営業職員大会

今年2月に入社して、3ヶ月おきのこの大会に出席するのは2回目。
★営業所のスタッフ全員で会場へ向かう前に昼食を共にした。
それから午後1時会場のRホールに到着してしばらくすると
「表彰される人は舞台袖に移動して。」

★営業所では、6月から9月の採用功労者が5名。
そのうちゆきんこはOさんをスカウトしたので、ご褒美に花束がもらえるのだそうだ。

他の営業所からも続々と営業員たちが舞台袖の指定席に腰掛けた。
その数総勢51名。
開幕を待つ間、支社の部長、課長の面々が女性営業員を誘導したり、
花束をセッティングしたりと慌しく動く姿を、好奇心半分、懐疑半分に
冷ややかに観察していた。

子どもたちのあどけない行動観察をすることの方が、私にとっては
はるかに楽しい。
でも、保険会社のおじさんたちって、本当に何をしている人なのか、
よくわからない。
ただの叱咤激励腹黒おじさんたちにしか見えてこないのだ。

続いて永年勤続功労者、本社選抜生の表彰、10分休憩を挟んで、
出張所や経験年数別に、どれだけ契約を成立させたかの発表ベスト10
があったが、★営業所はいずれにも該当しなかった。
座席表を見て、ちょっと納得できたのが、K支社内26の営業所のうちベスト10に必ず入っているのは、やはり大所帯。★営業所の3倍の営業員がいる。
それだけでなく、人間関係はまずまずでほんわかのほほんムードの★営業所に比べたら、明らかにシャープでいかにも生保レディという雰囲気というかオーラが醸し出されていた。

帰りの電車のなかで、私を採用してくれたBさんと隣り合わせに座った。
Bさんは私を窘めた。
「ゆきんこちゃん、あんたはどう思ってるの?夜の学校との両立でどちらも中途半端で身が入りにくいのはわかるよ。私だって家族があるし、仕事に専念できるわけじゃないけど、条件は違っても結果が出せるような仕事ができなくちゃ仕方ないんだからね!」
「そう。この仕事は楽しいところだってあるよ。いろんなところへ行けるし、いやなおきゃくさんもいるけど、いろんな人に会えるのもいい勉強だと思っている。でも、迷っているのかな?あまり夢中になれないのは。」
「迷っているなら自分で決めたところまではがんばって、それからはっきり答えを出しなさいよ。」

午後5時ごろH市駅でスタッフと別れて、自転車で早々に帰宅した。
すると母が、突如こんなことを言い出した。
「今日、Oさんが来て、あんたが今、保険会社に勤めていることを話したら、○友は業界でも一番エゲツナイと言ってたわ。あんたは正直過ぎるから長続きしなし、思い通りの人生にならない運勢だって。」
「え?Oさん今日うちに来てたの?」
「自動車保険の更新と、地震保険の勧誘にね。」
「なんでもっと早く言ってくれなかったの?私、自動車の募集だってできるんだよ。今月売り上げないのに。」
「だって、昔から長い間Oさんに頼んできたもの。」
「それにしても、なんでOさんが私のことそんなに詳しくわかるの?」
「さあ、Oさんも永年保険の仕事してるから、相手の生年月日を占って
どんな商品勧めるのか目星をつけているらしいよ。」
「へえ、保険のプロってそんなことまでするの?プライバシーの侵害じゃない?私、自分のおきゃくさんたちのこと、そこまで根掘り葉掘り調べてないよ。」
「あんたの人生が儘ならないのは、供養されていないご先祖がいるんじゃないかとも言ってたわ。詳しく知りたいなら教えてあげるって。」
「そこまで言われたら、仕事のヤル気一気に失せるわ。だいたい今日の
会社の雰囲気も違和感感じて仕方なかった。」
「郷に入れば郷に従わなくちゃならないけど、あんたの場合はどこに行ってもそれが難しいのが問題よ。」

NHKクローズアップ現代では北朝鮮に拉致された横田めぐみさんのご両親の
命削る日々をテーマにしている。

「もし、私が供養されていないご先祖を弔う運命を背負っているなら、
やっぱり障碍児・者の方々に献身することしか道はないのかな?」

H市駅のホームで、足早に健常の人々が階段を降りていく流れを妨げるように、ハンドタオルをしがんでいるダウン症の青年に気付いていたのは
私の他に誰かいただろうか?




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2006/09/14 19:35 | お仕事 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
雨の自営業3
2006年09月13日 (水) | 編集 |
今日は終日雨。

雨の自転車自営業は切ない・・・
明日は9月戦の大会を控えている。
こちらは3ヶ月ぶり2回目の、ちょっと独特で摩訶不思議なこの会社ならではのお祭り騒ぎなので、明日をお楽しみ(?)に。

毎水曜日の午前中は所長会議がある。
午前11時30分頃、会議を行っているマンション4階の倉庫代わりにしている一室へ、プライバシーにかかわる書類を取りに行き、
★営業所のトビラを開けると、K支社のドンK支社長がどらえもんのような笑みを湛え、仰った。
「いやあ、お疲れ様です。」

「みんな雨のなか、大変だね。それに新人さんのうちはお客さんが少ないし、人間関係つくるにも時間がかかるでしょう。
でも、去年と今年と比べたら加入率は増えている。やっぱり必要性を
感じているからなんだよね。でも、自分からはすんなり入ろうとしてくださらないのをどうやって入る気持ちになってもらうのか。」

こうやって保険会社のおじさんたちが入れ替わり、立ち代わり、
激励添付の監視にやってくる。
普段はぼよよんモードのゆきんこも、お尻に火がついてくる。

更に、追い討ちをかけるようにタイミングよく(悪く)O所長から
「ゆきんこちゃん、ちょっと」
と手招きを受けた。
「これね、あなたの査定表。ごめんだけど、今月契約がないと査定をクリアできず降格になってしまうわ。来月から3万円減俸になるの。」
「はい・・・。すみません。なかなかおきゃくさんにタイミングよく
お会いできなくて、結果に至りませんでした。」

おかしなことに、支所長は私にだけハッパをかけてこない。
しかし、今朝咳き込んで顔色も悪い隣のNさんにかけることばかけは180度も違う。
「Nさん、絶対今日中に契約とってきてね!」

そして、Nさんは支所長の目を盗んでゆきんこに愚痴る。
「取れるわけないやろ!!」

それでも降りしきる雨の中、約束していたおきゃくさんのところへ
行かないわけにはいかない。

午前11時50分
「いってきます!」とゆきんこ。
「いってらっしゃい!がんばってね!」と支社長。

ちょっと張り切って出かけるパフォーマンスも板についてきたのがカナシイ。

田んぼを抜けて母校から市街地へ自転車を走らせる途中、
見覚えのある男性が歩いてきて擦れ違いに挨拶した。
「Nさん、お久しぶりです。今から行ってきます!」
「おう!がんばれや!」

それから25分後、お目当ての公共施設のお昼休み。
約束していたMさんの机にご本人はいなかった。
「あの、Mさんは?」
TV番組を見ていた同僚の男性に尋ねたが、無言・・・。

仕方なく、1週間前に断られていたYさんに御願いして提案の話を聞いてもらった。Yさんとこの会社で出会ったのは3月で、6月に一度提案して以来、会話らしい会話もせず、チラシ配りで通り過ごしていた。
「介護状態って具体的にはどんなときに出るの?自己申告でもどの程度?」
「はい、この説明書の通りですが、勿論、保険会社によって認定の度合いは異なっています。」

提案の人数が知れている上に、質問を受ける段階に至る前に拒絶されるから改めて質問を受けると、納得してもらえるお答えがその場でできず
しどろもどろ。

★営業所に戻って雑談していると改めてベテラン事務員のFさんが言った。
「ゆきんこちゃん、あの施設まで自転車で行ってるんだね。
車でも★営業所から30分かかるのに雨の中よく出かけて提案できたね。」
「そう言って貰えて、行ってきた甲斐がありました。」

再び、担当地区へ出かける準備をして出かけようとしたとき、
入れ違いに帰ってきたNさんが言った。
「ゆきんこちゃん、もう行かなくていい。雨の中自宅を訪ねても
おきゃくさんたちに余計にいやがられるだけよ。」
「でも・・・」
「出かけられないときはいつもできないことをやっておけばいい。」
「ところでNさん、いつもどんな売り方してるの?」
「え?参考にならないよ。
御願い入って~!!
「ええ!そんなんで入ってくれるの?」
「モチロン、信頼関係作ってからだよ。」
「そんな売り方わたしにはできないよ。」
「だから、参考にならないって。」

私にはそう言っておきながら、午後5時になるとNさんは、
「はぁぁぁぁ~、取ってこなあかん」と息も絶え絶えに雨の中へ飛び出していった。
S支所長の机の上は、日毎に書類が山積みになっているし、誰も定時を過ぎても席を立つ気配がない。

「そうだ。ゆきんこちゃん、明日ステージに上がるからおめかししてきて。」
「え?私、今月売り上げないですよ。」
「7月にOさんを採用したでしょう。」
「そうか。私におめかしといっても、センスがないので何着ていいか
わかりませんが・・・」
「あの黒いパンツスーツ似合っていたから、それにしたら?」
「そうします。アドバイスありがとうございます。」

・・・そういうわけで、6時過ぎまで仕事をするフリをしてすごすごと
片付けた。
「すいません。お先に失礼します。」
「はい。お疲れ様でした。」とS支所長はいつもの固定化された笑顔を
向けた。

子どもを幼稚園から迎えに行ってまだ残業していたHさんたちに、
何となく罪悪感あったけど、カッパ着たワンちゃんのお散歩を見たら
一人でにやけてしまう。

夕餉の母との会話。
「私、成績悪いし、さっさと帰るのに支所長から一度も叱られたことないんだ。どうしてかな?」
「そりゃ、あんたに遠慮してるんじゃないの?あんたの履歴も知ってるし、私がその上司の学校の先輩だからやっぱり扱い辛いんでしょう。」
「多分・・・私が研修のときに部長に面と向かって悪態ついたこともどこかから情報が入ったかもしれないね。
とにかく保険の世界のことなんて何も知らなかったから、ありのままを
正直に報告したのよ。これまで山積してきた保険業界全般にかかる不信感を入りたての新米営業員が尻拭いして、どうやって熱意を持って加入しろと言うのか、その精神的なフォローはしていただけないんですか?
と。研修を受けたとおりにやってみてもお客さん方の反感を買うばかりで、次の方法は何も教えてくれないと正直に言ったのよ。」
「そんなこと言ったら、会社の人たちだってあんたみたいな営業員に長居して欲しくないでしょうよ。」
「だってウラのWさんに別の営業所の所長が提案した内容だって不利になる内容だったじゃない。部長だって私の質問に答えないってことは半分は本当なんじゃないの?」

そういうわけで、見放されたらしいゆきんこは多分、、、、また路頭に迷うだろう。
会社は営利を目的とする限り、お人よしを装ってもNPOでも慈善事業所ではないのだ。
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2006/09/13 21:25 | お仕事 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
ごまたまご
2006年09月12日 (火) | 編集 |
本日のトップニュースは、何度も何度も生まれて1週間目の
秋篠宮家の王子さまの命名発表で持ちきり。

どこのお家に生まれても、生まれてきた子どもは幸せにすくすく育って欲しいです。
しかし、現実には残念ながらそうではありません。
どうしてなんでしょう?

私は、泣いていたり怒っていたりする時間よりも、
笑っている時間がどれだけ長いのかが幸福のバロメータだと
思っている。

どれだけお金を持っていればどれだけ幸せなのかという比較よりも。

大阪の蒸し暑い猛暑も徐々に秋景色に変化しています。
今日は通勤途中の田んぼの畦道にネコじゃらしと露草を発見。
自転車のベルをチリリ~ンと鳴らすと、(先行刺激:A)
沿道の歩行者が脇に寄って道を譲ってくださいます。(行動:B)
それくらいこの道幅は狭くて、自転車がやっと通れるくらい細い。
50㎝あるかないか。
今度、暇だったら測ってみようかな?

「すみません。ありがとうございます。」
「いいえ。」と通過しながら挨拶を交わします。

この事例は、ABAのなかのABCの連鎖に使えそう。

今日は、気分転換にお菓子の話題です。
カテゴリーの「日常の発見」は、殆どがお菓子ネタ。

小林さんの質問に対する答えの続きですが、
行動分析学の命題は、「なぜ個体はそのように行動するのかを解明する」ことで、合言葉はオペラント

ABA(応用行動分析学)の定義する強化子(または好子)は、
ある行動の頻度を増加させるために個体(ヒトを含めた動物)に
与える好きな物事のことです。

なんだか難しいな~と思われる方は、単純に好物だと解釈してください。

今日の午後は自宅近くの国道1号線沿いのお店を巡回して
昼食は自宅で調理して優雅なランチ(どこが?)
通常は、毎朝6時40分に起床してお弁当を作っていますが、
自宅付近を営業活動するときは、週1回くらいはお弁当を作らずにそうしています。
自宅でランチは、かなりリラックマになれるのがいつでもどこでも営業の醍醐味。


因みにメニューは大したことないです。
なめことわかめと豆腐の味噌汁、レタス、トマトにレモン汁かけて、
ごはんに米酢をかけて、ナスとキャベツとひき肉、エリンギの炒め物
デザートは母の手作りの抹茶ゼリー、プルーン2粒とお菓子、ミルクたっぷりコーヒーです。

午後1時から本日のゲスト堀内孝雄氏を迎えてのトーク番組を見て楽しみました。

午前中コーラスの練習で不在だった母が、仲間のどなたかからお裾分けのお菓子をもらって帰宅した。
「お帰り。」
「もう食べたの?」
「うん、もう食べた。」
「これもらってきたから食べていいよ。」

小さいキッチンの小さいダイニングテーブルにころりと置いた小さな和菓子の包み
その銘菓の名は・・・悠仁・・・じゃなかった
「ごまたまご」

こんな上から読んでも下からよんでもという回文は楽しいよね~!

名称   東京たまご ごまたまご
原材料名 砂糖、白餡、小麦粉、ごま、還元水飴、植物油脂、麦芽糖、
     鶏卵、マーガリン、乳糖、ココアバター、脱脂粉乳、澱粉、
     醤油、乳化剤、香料
販売者  銀座 たまや
     株式会社 東京たまご本舗 SN
     東京都中央区銀座7丁目14番14号
     0120-25-0805
これでよし!

もう一回食べたいな~と思ったお菓子は忘れないようにブログに書いておくと、お菓子好きの誰かにも情報提供できるもんね。

もしも、保険会社にスカウトされなかったら、お菓子やか、おもちゃやの仕事を探そうと思っていた。(まるで子どもの夢のまま)

今日はなんとかバイオリズムのアンケートを2枚書いてもらえたし、
保険の提案もできた。

正午にはハローワークの前で偶然、前の所長だったKさんにあった。
「元気?やせた?」
「今日は調子いいんだ。」
「いつもはどうしてるの?」
「午前中は問題ないけど、午後から夜はダメ。前にも言ったけど、
ウツ以前の、私が元々持っていた病気がぶり返してきたんだ。」
「もしかして、解離性人格障害?」
「うん、それとボーダーと。」
「へ~、あの小説の主人公みたいな症例のご本人がKちゃんで、
私がその部下だったんだもんね。」
「ウフフ。夜になって別人格が顔を出すと迷惑かけて危害を加えるから外出しないようにしてるの。もちろん見られたくないし。」
「で、別人格には名前あるの?」
「ないよ。でも、出てきたときは主人格がその声を聞いてる。」
「何人いるの?」
「それが、前は2人だったのに、今は5人いるみたい。高校生とか、
幼児の男の子とかも出てくる。」
「ふ~ん。不思議だね。アタマの中って。」
「そう。自分で自分がなんだかわからなくなるよ。」
・・・って言いながら、なんでこの人笑顔なんでしょう?
「よくそれでこの仕事続けてこれたね。もう戻る気ないんでしょう?」
「今は無理だよ。退職したときより悪化してるし、またカウンセリング受けてるけど、だいたい40歳くらいには落ち着いて人格統合されるのに
7年くらいかかるって。」
「よく結婚して子どもももつことができたね。」
「今のダンナはどんな私でも受け入れてくれているし、感謝してる。」
「よかったね。いい人と結婚できて。」
「うん。」


終日曇り空だったから明日は雨かな?

ゆきんこはこの頃、こんな歌を★営業所で歌っている。
「♪ふしぎやふしぎやおやふしぎ からだがむくむくうごきだす
  からだがむくむくうごきだす ふしぎやふしぎやおやふしぎ」

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2006/09/12 22:10 | 日常の発見 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
黄昏のわらべたち
2006年09月11日 (月) | 編集 |
週明けの9月第3週も、入道雲のない爽やかな秋空の下、
行ったり来たりの営業活動です。

しかし、週明けからゆきんこは営業所内で連日愚痴愚痴おばさんに
なっている。
「あ~、Nさん行くのいやや~!」
「そんなときあるある。」

ブツブツいいながら一番ドンびりで、正午に★営業所を出発する。
標的のおきゃくさんは、図星通り午後の休憩時間にいない。

「よう、久しぶり!」
「いくつになっても少年みたいにいい汗かいてますね。」
「でしょ?」
と、少年野球の監督をしているKさんと話す。
「ところでMさんはどちらに?」
「M?さあ??」

グルグルと探し回っているうち、チャイムが鳴った。
するとどこからともなく、上半身裸のMさんが戻ってきた。
「あ~!Mさん探してたんですよぉ・・・」
「今日持ってきてへんわ。いつ渡そう?」
「明後日また来ます。」

別の上司が釘をさした。
「他の仕事探したらどうや?保険なんてそうそう誰もはいらへんやろ」
「何かいいお仕事紹介してくださいますか?」
「もう休憩時間過ぎてるわ。業務停止になるで!」
「はい、すみません。ありがとうございました。」

自転車で往復する時間は誰にも邪魔されないいい時間だけど、
9月に入ってこんな調子の営業だから、背中がズキズキ痛くなってくる。

午後1時には、ハローワーク
中から出てきた女性がバイクのエンジンがかからず、困っている様子だったので、
「あの、お手伝いしましょうか?」

それから小1時間もその女性と話しこんでしまった。
女性は定年退職で失業保険の申請に来たが、受給中は本来もらえるはずの年金を同時に受け取ることができず、制限されることに憤慨していた。

「おかしいでしょう?低所得者にはなんの優遇もないなんて。」
「そうです。この数年の構造改革などで数年のうちに10年前の法律も
改悪されているのです。公的機関の窓口は窮状を訴えても、
法律に則った冷ややかな事務手続きしかしません。私も去年まで何往復もハローワークと公立保育所を転々としていました。」
「そう。私の娘も公立保育所で勤務しているのだけど、毎日細かい記録を取ったり、有給休暇が取れないと過労状態に追い込まれているの。」
「ええ、正職員の先生方は自律神経失調症や、婦人病などになるまで、
仕事を中断できない状態でした。私もお世話になった先生方に
『守ってあげられないから、他の職種を探しなさい』と仰って10年以上
続けてきた保育士を辞める決心をしたのです。私の母も40年間保育運営をしてきましたから、この20年で保育環境がどれだけ劣悪になっていったのかは、知っているつもりです。そうした人間の息の根を止めるために保育課長に止めをさされたことで、H市の子どもたちが本当にかわいそうだと思いました。」

★営業所に戻って、また嫌われるのがわかっていておきゃくさんをめがけて出かけるのがいやで、
夕方4時過ぎまで雑務したり、シュレッダーの掃除やゴミ出し、タオルの洗濯、食器洗いなどでうだうだしていた。
新人のYさんが、
「ゆきんこさん、私、掃除当番です。」
「いいのいいの。気分転換してるだけだから・・・
営業行かなくちゃならないんだけど、行きたくないから時間潰してるの。」

けれども、サボっているわけにはいかない。
午後5時過ぎ、自宅付近の数店舗を巡回して、先週お会いできなかったTさんにようやく会えた。
「Tさん、先週はお忙しかったんですね。前回のお話を詳しくさせていただきますので、ご都合のいい時間を教えてください。」
「あ、別にいいですよ。まだ具体的には考えていませんから」

凹む間もなく、6時前に日暮れのN公園へ自転車を走らせた。
こちらでは、私の言動に難色を示す対象はいない。
ワンコたちはベンチで寛ぎ、少年たちは野球を楽しんでいた。

犬との接触は、わずかにみられることがある。
犬を散歩させてくる子どもがクラスメートの場合は、友だちが撫でたり、犬も友だちに近寄っていくシーンがみられる。

今日は棒切れをバット代わりに素振り練習していた少年が、
少女の連れていた飼い犬に持っていた棒でつつく姿があった。
少女は、少年に蹴る素振りを見せた。
この程度なら「ちょっとしたちょっかい」だけど、
どこまでがちょっかいやからかいで、どこからが虐めかという判断が
難しいところ。

ベンチに腰掛け、せっせと記録を取っていると、見覚えのある女性と
目が合い、2秒してから女性が声をかけた。
「あら、お久しぶりね。」
「はい。こんなところでお会いするなんて・・・
在職中はありがとうございました。」
「お元気ですか?お仕事どうなさっているの?」
女性は私の身分証明の名札に視線を注いだ。
「はい、保険会社で働いています。」
「そうですか。お元気でがんばってね。」
保育士時代にお会いしたときよりも、ほっとしたような微笑を浮かべて
女性は公園を去った。

去年までは、3年ばかりH市の障碍児保育研究会や、発達相談員の面接で何度も管理職とアルバイト保育士という間柄で面接していた女性だった。

つまり、女性は、雇用する側の幹部として何度も私を奈落の底へ突き落とし、別の若年の相談員を採用してきたのだ。私は不採用になる度に、
アルバイト保育士の再登録をして保育所を転々としては、巡回してくる
この女性の指揮下の元に人生を翻弄されてきた。
担当する障碍児が発達年齢2歳6ヶ月という伏目を越えるとアルバイトは
契約を打ち切られることになり、その判断を下すのが女性の役割だ。
安堵の微笑を浮かべた女性は、そんな私と出会うことを心苦しく思っていただろう。

キャッチボールの少年のボールを拾って投げると、
「ありがとうございます。」とか、
照れくさそうにお辞儀するところも、なかなか殊勝な行動だと感心した。

「帰ろ。」
「え、もう帰んの?」

子どもたちによっては、自分で決めた帰宅時間は異なる。
ワンコたちは、殆ど同じルートで排泄したり、草の匂いをかいだりを
交互に繰り返し、黄昏の公園を通過していった。

仕事はいつでもどこでも誰でもプレッシャー。
保育士でも保険屋でも、「他に仕事ないの?」と何も知らない人は言う。
楽な仕事なんてないとわかっていて人がいやがる仕事を引き攣り笑顔で
続けてきた。

仕事の合間のひとりよがりの研究は自分だけのお楽しみタイムだ。
保育士でも保険屋でもない他に仕事があるのなら、
研究者か清掃業しかないかも・・・?
それさえもないかも?


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2006/09/11 21:24 | 研究 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
H市の教育・子育てを考える
2006年09月10日 (日) | 編集 |
大相撲秋場所は小さなプリンセス愛子姫をお迎えし、土俵上は露鵬と魁皇が、対戦して、あっけなく露鵬の勝ち。

午後1時30分から4時30分までの3時間 H市市民会館1階で行われたシンポジウムと講演会に母と参加した。
テーマは「H市の教育・子育て」を考える

前半1時間は、コーディネーター中山徹氏(奈良女子大学助教授)と
4人のパネラーが持ち時間5分から10分で簡潔に現状報告を行った。

初めは保育運動連絡会から仙田氏
「2004年3月31日28年間公立だったU保育所がその歴史に幕を閉じ、市長を相手取って2003年6月5日より保育所保護者会がU保育所の廃止処分の取り消しを求めて大阪地方裁判所に提訴を行った。2006年5月22日の公判で
完全勝利を得たことは、地方自治の風向きが変わってきたことを示唆している。保護者や保育者たちが積み上げてきた歴史は、若い保育者しか
雇用しない民間保育所では代価できない。市場原理主義が子どもを育む
保育・教育に浸透していくことは社会福祉解体の危機感を覚える。

8月下旬、日本を訪れたフランスの知人が憤慨して言ったことがある。
新幹線から一望した富士山の美しい眺めを損ねる野立て看板に不機嫌になった。日本が企業に甘く、市民運動が成熟していない証拠だというのだ。」

公民館ネットからは、棚尾氏の発言
「8月5日までに予想を上回る署名が集まり、市長に提出しました。
私が2歳のとき、父は第2次世界大戦に徴用され亡くなり、同時に財産も失いました。『神の国やから負けへん』と単純にその流れにのってしまったのか。公民館が有料化された結果、利用者は殆どが企業でリクルートに使っていることにゾッとしました。9月12日から市議会が開会され、集中審議が行われます。26250の署名は、市制監視のスタートになります。」

H市職員労働組合から石田氏
「平成16年官から民への具体策が実現化され、45の公立小学校のうち2校は廃校し、4校が民間委託の給食に変わりました。
委託会社はばらばらでメニューも調理法もバラバラです。調理者もパートやアルバイトなど正規雇用者ではありませんから、味にもばらつきがあったり、委託当初は、給食の時間に配送が間に合わないなどのトラブルも発生しました。問題なのは、O-157などの衛生管理の徹底です。
こうした現状は市民に直接届かないのです。」

最後のパネラーは中学校教諭の山本先生から
「H市は教育ブランド都市として、変貌しています。小中一貫の英語教育特別区として市内の中学校2校とその校区の小学校4校が平成18年より
モデル校指定を受けました。平成20年には市内全校で実施されます。
小5から週1回英語の授業があり成績評価されることになりますが、
問題点は、小学校からの英語教育の是非です。実際の専門家の意見は、
発音がネイティブスピーカーに近くなることもあるが、話せるようになるかどうかの統一的見解は示されていません。
いずれにしても、H市の現状で教育環境を調え、実現化することは不可能です。保護者の不安に答えるQ&Aでは、『ご安心ください』と言ってますが、全然、安心じゃない。予算を削っているのに、小学校の教員は多忙な雑務に加え、英会話まで習わなくてはならず、大きな負担になっています。
中学校へ以降するまでに、子どもたちの国語力やコミュニケーション力も不十分な状態で反って英語嫌いにしてしまうのではないかと、中学の英語教師は懸念しています。年3回実施される不慣れな形式の学力テストも子どもや保護者のプレッシャーになっています。
この結果如何が教師の指導力として評価の対象になり、報酬が左右されるので、校長によってはテストの成績の振るわない児童をテストの実施日は休ませるなど、保護者の不安を煽ってばかりいるのです。」

恐ろしい話だ・・・全く

5分の休憩を挟んで、後半は講演「構造改革と子どもたちの未来」
講師は、中山徹氏(奈良女子大学助教授)ご専門は街づくり

教育・保育はお金で買える時代になりました。
嘗て、親の収入に教育サービスは左右されなかったのですが、
この5~10年のうちにどう変わったか。
保育所では100万円だせば、ネイティブの保育士に乳児期から英語を語りかけてもらい育ててもらえる。
有名私学に小学校から大学まで一貫教育を受けさせれば、将来安泰。
給食は、プリンスホテルの一流シェフが作るから
メニューは『ハンバーグのなんとか風タルタルソース添え』(笑)
たまには講堂に一流の演奏家を召喚しての芸術鑑賞。
これらが、保護者が主体ではなく、保護者が消費者となった市場原理で
選択されているのです。
いい商品、いい服、いいレストランはそれなりに高い。いい学校、いい教育もそれなりにですから、この頃は大企業が、学校経営に参入し始めました。
人々を支えるはずの公的システムだった医療・福祉・教育にまで、格差の固定が明確化しようとしつつあります。

子どもは親を選んで生まれてくることはできません。
しかし、昔の士農工商から資本主義社会へ移行し、「がんばれば偉くなれる」という時代を経て、子どもの未来は親の収入や社会的地位によって固定化される格差社会へと移行しつつあることが問題なのです。
偏差値の高い学校と低い学校の学費免除の申請の差異は50%近くにも
及んでいます。
東大生の保護者の年収は日本一であることもその指標となるデータで、
歪な社会と言えます。

ここで、3時35分。雷が轟き、雨がザーッと強く降ってきた。

格差社会は子どもだけでなく保護者にも被害を及ぼします。
東京都では校区を廃止し、選択できるようになった結果、
学校の人気・不人気が生じています。
不人気の学校は統廃合され、人気殺到の地域は保護者が転居するために
不動産業者はそれに乗じて住宅価格を高騰させるのです。
保護者は教育にかかわる主体ではなく、消費者として学校に干渉することになります。

ただお金を稼いで、全寮制のいい学校へ入れるだけでいいという社会システムや地域社会・大家族の崩壊は親が親となることを難しくさせ、成長することを阻害しています。

学校や保育の提供者も民営化の加速によってオートメーション化されていきます。
ファーストフードの店員のように、園長も職員も契約制で人件費を削減することで、公立学校の50%以下の運営費で賄われています。

経済大国となった日本で最も遅れているのは、コミュニティへの参加システムです。
当事者である市民・子どもが主体となって意見を反映していくことができないのです。
市民のフマンを解消するには、遅々とした公的システムから民間へと
提唱しているのは、逆手にとって責任転嫁している行政です。

従来の教育システムがベストではありませんが、
選択や競争だけが強調されるのは問題です。

市民や当事者が参加して、意見を言える。税金を納めている自治体が
独断でワンマンに強行するのではなく、当事者のフマンや批判を真摯に聞き届けられるシステムの構築が重要です。
学校や保育は、公共性を保ち、保護者が消費者でなく主体として公的責任を負うことが大切です。

アメリカの安いサービスの保育所では、熱意に欠ける保護者は主体性や
責任感に欠けています。その多くは黒人やヒスパニックなど社会的に冷遇されている人々なのです。」

激しい雨は、講演が終わる頃、都合よくあがった。
私が辛酸舐めて、泣く泣く保育士を辞めて会社員になった経緯は全て
この半日の講演会に凝縮されていた。

40年前、この町は若く、さまざまな運動を市民が積極的に展開していた。
その若人たちはごま塩頭になり、現代の若人の姿は会場に疎らにしかない。

あ、ガラパゴスゾウガメ見ようっと。
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2006/09/10 19:28 | 講演会 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
虫の声
2006年09月09日 (土) | 編集 |
会社ぐるみの9月戦も中盤に入っている。
入社して7ヶ月目のゆきんこにも厳しいノルマが容赦なく課せられている。

昨夜も午後7時過ぎ、しぶしぶ出入り許可を得ているご近所の営業所におじゃましたところ、お相手も営業さんなので、
「今日もTはまだ帰ってないですね~。」
「そうですか。明日はお休みですね。また出直してきます。みなさん明日はゆっくりしてくださいね。」

そういって、お客さんには引き攣り笑顔。

でも、★営業所全体の成績もいまいち振るわないので、
自主出勤という名の半強制出勤で、今夜も8時まで残業でした。

小さい秋の気配はするものの、日本一暑いゆきんこの地域、日中はまだまだ暑~い。
(市の広報によるとこの猛暑にH市長は「あっちっちサミット」に出席していたとか)

土曜日の午前は「課外授業ようこそ先輩」を視聴しながらブランチを
食べて、ぼちぼちと自転車で出かけていきました。

番組を見ながらちょっとりらっくま。
京都の染色職人さんが、子ども時代は勉強嫌いで、成績も悪かったが、
父の伝統的な西陣の染色業を継ぎ、自分のオリジナル作を次々と
創作して認められ、その道の第1人者となった。

母校を訪ね、後輩の現役小学校6年生の生徒たちに出した御題は、
「自然に色を頂いて染める。」

子どもたちは、自分の身近にある自然を材料にして、
そこから色素を抽出し、自分で繭から紡いだ絹糸を染め上げるという
一連の創作に取り組んだ。

今時の子どもたちも一流の先輩に、特別な技法を学ぶことで、
あんなに生き生きと真剣に取り組むのだなと感動を覚える。

★営業所に出勤すると、4歳5カ月になったYちゃんの笑顔が目に飛び込んだ。
「おはよう。Yちゃん、ママとお仕事にきたの?」
「うん。だって今日幼稚園お休みだもん。」
「そうだよね。幼稚園お休みだから、今日はママとお仕事がんばってるんだ。」
「うん。」
「えらいなぁ。Kちゃん、私もYちゃんくらいのときは仕事を転々として大変だったと思うんだ。私は子どもだったからよく覚えてないんだけどね。応援してるから!」
「はい。ありがとうございます。」

なんて、ちょっと入社月が早いからってママ営業員のKさんに先輩面の
ゆきんこだけど、実のところベテラン営業員のサポートなしには、
一向にまともな営業活動ができていない。

「N所長、あの~、一緒に同行御願いできますか?」
「いいよ。支度ができたら声をかけてね。」

さて、これまで輝かしい営業成績を残してきたN所長がバックアップしてくれるというので、心強くなった。
まずは、お盆休みにようやくお会いすることができたIさん宅の
インターホンを押す。

お留守・・・

土曜日の午後も殆どのおきゃくさまは留守で、10軒中在宅していたのは
お一人だった。

「N所長ごめんなさい。車を出していただいたのに、無駄足をさせてしまいました。私の担当地区いつもこんな感じです。どうしたらお会いできるんでしょう?」
「今は一番辛いかもしれないね。でも、もう少しがんばって続けて訪問してみよう。私も最初の1年は全然ダメだったよ。」

でもな~、、、大先輩と同じようにはいかない。
だって、時代が違うもの。

「調子悪いと愚痴っぽくなるので、悪いなと思いますが、★営業所は
居心地もいいし、ノルマが達成できたら言うことないんですけど。」
「そんなことは全然構わへんよ。」
「でも、結果が出せなくて査定がクリアできなければ、それはそれで、
自分の人生なんだと思っていますから・・・」

朝から晩まで出たり戻ったりを繰り返していたS支所長が午後7時半に
戻ってきた。イスに腰掛けると今度は電話をかけ続けた。
受話器を置いた瞬間、
「ゆきんこちゃん。もう遅いから気をつけて帰ってね。」
「はい、S支所長も・・・土曜日は新人職員の代わりにいつもそうやってお客さん方に電話をかけていらっしゃるんですか?」
「出かけても会えないときはね。」
「ごめんなさい。今日もお客さんに会えませんでした。まるでゴーストタウンです。」

支所長は無言だった。

夜道に自転車を走らせて、廃校になったM小学校の付近で気がついた。
草むらの秋の虫たちの声。

帰宅してテレビを見ると「格差社会未来シミュレーション」の番組に
ゲンナリしたものの、
脱サラファミリーが、農業開拓して、年収は半減したものの、
生きる喜びに溢れて「今の方が幸せだと断言できます。」と
笑顔を讃えていたところは、とても羨ましい気がしました。

しあわせってお金を稼いだり、人を押しのけてでも抜きん出たりすることじゃないよね?

それでは、土曜日の醍醐味番組、「チャングムの誓い」が始まります。
おやすみなさい。





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2006/09/09 22:53 | お仕事 | Comment (10) Trackback (0) | Top▲
雨の自営業2
2006年09月07日 (木) | 編集 |
日本人は忘れている。
湯水のように使える水があるから、毎日ザブザブお風呂に入り、
流し水で食器洗いができるってこと。

家の中で「腐っている」と言っている人は忘れている。
冷蔵庫には世界各国から集められた食べ物があり、ありとあらゆる電化製品に囲まれ、衣食住の心配しないでそこにいられるってこと。

午後4時前
自転車でハローワークに向かう途中、3日前の黄昏時に観察していた同じ公園を通過した瞬間、見覚えのある男性の後姿に視線は釘付けになった。

その男性は会社の一社員で、誰が呼んだかジャイアンというニックネーム。
週に1~2回★営業所巡回してくると、
入社ほやほやのゆきんこの隣に腰掛け、雑談をしてくることが常となっていた。
もうすぐ好々爺になるだろうスマイル付き。

初めはよくわからなかったので、お互い様にアイスコーヒーを片手に
雑談していた。

数週間前、スーパー事務員のFさんが進言してくれた。
「ゆきんこちゃん、あの人にいちいちお愛想しなくてもいいのよ。
暇つぶしにあなたみたいな気のいい人を止まり木にして、仕事の邪魔をしているようなものなんだから。」

その一言で「いい人なんだけど…」のジャイアン氏のイメージが一変した。

そういえば、社内で何の仕事をしているのかさっぱりわからない人なんである。
彼は、今日の午後も★営業所にやってきた。
Fさんの進言に従い、この頃ジャイアン氏のお相手を律儀にするのを控えて、仕事に従じることにした。
「お仕事お疲れ様です!」
ジャイアン氏は特にどの営業員とも話すわけでもなく、何か所用が
あるわけでもなく、出されたお茶を飲んでしばらくすると去っていった。

それから30分も経過していなかっただろうか。
再び公園でジャイアン氏を目にしたのは。

「ジャイアンさ~ん」と呼んでみたが、彼は文庫本に没頭し、
私の声に無反応だった。

午後5時過ぎ、2往復して軽く息を切らせて営業所に戻って、Nさんの仕事に同行した。午後は、今にも降りだしそうな曇り空だったが、
Nさんの白い車に乗り込んで、今日3度目の営業に出かける途中、
雨は本降りになった。
ガレキのなかで火傷しながら作業している同い年の男性に再び会うためだ。
Nさんの勧誘にSさんは「ごめん。はいらない。」とシャットアウトした。
「Sさん、りんごのふるさと青森の出身ですってね。」
「そうだけど、りんごよりにんにくのほうが有名なんだ。」
「そうですか。お盆は帰省されたんですか?故郷のお母さんに今日電話してあげてくださいね。」
同い年のSさんは一瞬たじろいだ。
「私の父も雪国の出身なんです。もう73歳でしょう。わけあって父は
故郷に帰れない身の上なんですけど、この頃は祖母に似た私の顔を見て
泣いてつれて帰って欲しいって言ってくるんです。私もこの仕事忙しすぎて、父を連れて帰る時間がないんですよ。今日は父のことも、私を待っている方々のことも後回しにして、Nさんがどうしても一緒に来て欲しいというので、雨の中こうしてお話にきました。Sさんにとって損だと思う話なら、私、わざわざこんなことしません。」
雨は、タオルを巻いたSさんの頭をしとしと濡らした。

こんな保険の提案話ってあるかしら???

「Nさん、私ジャイアンさんを見たわ。公園で本を読んでた。」
「あんな人いくらでもゴロゴロしてるわよ。この業界は。」
「がっかりしたなあ・・・私たち入ったばかりの営業力も儘ならない
女性たちがアクセクと何度も何度も御客さんのところに足を運んでいるのに、何してるんだろうと思ってヤル気が一気に失せたよ。」
「そうまでしてする仕事じゃないのよ。でも私は今、自分の営業力でどれだけおきゃくさまたちの信用を得られるのか勝負しているの。」
「すごいわね~。私、入社してNさんに会えたことは感謝してるよ。」
「本当だね。私もゆきんこちゃんが隣にいると、どんどんヤル気になるのよ。癒し系で自然体だもんね。」
「ふ~ん。癒し系はよく言われるけど。横にいて特に何にもしてないのに?」
「ゆきんこちゃんはサボらないで毎日地道にがんばってるじゃない。」
「う・・ん。今日もゴールデンウィーク前に一回だけ話したMさんに
久しぶりに会って、『あの時の約束、覚えていらっしゃいますか?』
と尋ねてみたら、『うん、覚えてるよ。今度は持ってくるね』と言ってくれたの。」
「そうなんだ。ちゃんと進んでるじゃない。」
「でも、どうやったらすんなり辞められるかなと思っているよ。
Bさんが勧誘してくださったという以外には、仕事内容に魅力を感じないもの。
それにしても、Nさん次の仕事は鯛焼きやなんて本気!?」
「フフフ・・・旦那のアイデアなのよ。」
「鯛焼き1日100個売るって言うの?他の職種はどうなの?」
「さあ?ゆきんこちゃんが独身でよかったよ。仕事を辞めても友だちでいてね。鈴鹿サーキット行こう。海外旅行も一緒に行こう!」

昨日も今日もNさんをすっかりアッシーちゃんにしていたけど、
Nさんはなぜかゆきんこの隣でいつもルンルンだった。









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2006/09/07 21:45 | お仕事 | Comment (5) Trackback (0) | Top▲
ふるさとで大事件!
2006年09月05日 (火) | 編集 |
午後8時45分のニュースです!
本日午後3時ごろ、H市O町付近の建設会社に強盗2名が入りました。

犯人は、まだ逃走中です。

さて、ゆきんこは3時半ごろその現場付近を鼻歌交じりで通過中。
O町内は、官公庁界隈で、週3回出没しているハローワークや
★営業所に戻る途中、愛用している通路沿いに母校も建ち並んでいる。

そんな大事件が起こっているとも露知らず。
パトカーが数台並んでいる細い高架下の通路で
「通ってもいいですか?」と警官に尋ねた。
「どうぞどうぞ。」

ああ、今日も自分の目標どおりにだいたい活動できた。ほっ…
まだまだ下手くそだけど、保険提案もできたし、
バイク屋のお姉さんからは、
「ちょっと質問あるんですけど、殺人のときは保険出ますか?」
「もちろん!いざというときの商品ですから。どうしてそんな質問を?」
「この前、店長や従業員同士で話してたんですよ。どうなんだろうって。」
「そんな縁起でもない!元気でいてください。いつも何事もなくお会いできたらそれだけでほっとして嬉しいんですから。」

という会話をしていた矢先のことだった。

★営業所に戻って、けいさつに出入りしている所長に就任して2日目
ほやほやのセンパイ営業員のHちゃんに話しかけた。

「ねえHちゃん、ハローワークから帰る途中、パトカーがいっぱい停まっていたよ。何か事件かな?Hちゃんの知ってる人いるんじゃない?」
「み~んな知ってる人ばっかりだよ。」
「刑事さんの車もあったな。」

…なんて話が平気でできるのも、私たちが凡人で恙無く生きているからだ。

犯人は35歳くらいの男性らしい。
今日のハローワークは、入り口から内部を除いてみたら、
圧倒的に男性ばかりだった。

その中に見覚えのある男性がいた。
先月のお盆休みの前にある公共施設で、昼休みに話を交わした男性だ。
アルバイトで臨時職員になったばかりということだったが、
正職員の仕事を探しにきたのかもしれない。

かくいう私も去年は失業していた。
しかも、2000年のうちに何度ハローワークのカウンターで失業認定の
手続きをしたことだろう。

子どもの笑顔には敵わないけど、
この頃、大人になったお客さんの笑顔が、私のごほうびになってきました。

今朝も、長々と養成部のY部長から1時間あまり研修がありました。
それから個別に質問してみました。
「Y部長、私のご近所で既契約の母の友人の方からご相談を受けました。
別の支部の担当営業員から見直しの提案があったそうですが、
どうも損するのではないかと不安になったそうです。でも、私もまだ
新米で、いいかげんなお返事はできませんので。。。」
「担当者が提案してきた話に新入り営業員が横槍を入れると揉めるもとだ。しかし、営業員を選ぶのはお客さんの自由だから、意に染まない
提案内容ならお客さんの御意思で断ったらいいとアドバイスして差し上げたらどうだろう。その上で、ゆきんこさんから、お客さんの詳しい
事情を弁えた上で、よりよい提案書をお持ちしてみたらどうだい?」

支社長クラスの大出世コースから逸れて、新人営業員の発掘と養成に
余生(?)のやりがいを見出したY部長の助言を参考に早速、
Wさんの契約内容を確認の上、「善は急げ」と午後8時Wさんの帰宅を待って、先ほど馳せ参じてきた。(徒歩1分ですから)

「Wさん、結論から言うと、提案してきた内容あんまりよくないと思います。でも、こちらの無料の特約のご案内は担当営業員からありましたか?」
「ううん、知らなかったわ。」
「それじゃあ、こちらの保全手続きだけさせてもらいますね。
もしも何かあったら、バタバタするし、給付金が出るまでに時間がかかるのは困りますよね。」
「そうよ。知人で本人が銀行に来ないと出さないといって手続きに
2~3ヶ月かかったって怒っていたわ。そんなことになったら大変だから
署名しておくわね。御願いしますね。」
「はい。それじゃ夜分にお邪魔しました。おやすみなさい。」

今は偶然、保険やさんになって忌み嫌われることの方が断然多い、
この仕事だけど、保険や以前のゆきんこを10年以上も知っている
Wさんが、保険の相談に来てくださったのはなんだか嬉しかった。

いざというときだけお役に立つ仕事って結構あるものだ。
例えば、警察。例えば、消防署。例えば、裁判所。
普段はなるべくお世話になりたくない所。
保険はいつもその隣り合わせにある。

強盗事件は今日、私の隣り合わせに起こった。
どうして彼は強盗なんかしてしまったんでしょう。
本能や衝動が理性を凌駕し、その瞬間、人生を台無しにしてしまっただなんて・・・

私は、神様にお祈りしましょう。
今度も無事にブログが更新できますように。
明日も誰かの素敵な笑顔と遭遇できますように。



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2006/09/05 21:41 | 未分類 | Comment (4) Trackback (0) | Top▲
黄昏の公園で
2006年09月04日 (月) | 編集 |
9月の第2週が始まりました。
毎週、★営業所の営業員の間を退屈しのぎにチョコチョコしていた癒し系幼児さんのYちゃんの姿がなくなり、彼女はH幼稚園に通う日々が始まりました。

先月から上司にやいのやいのと言われ続けて、今月★営業所の新人研修を受けることに決まった未知の女性たちは、なんと5名で、過去には1ヶ月のうちに1つの営業所で5名も採用を決めたのは実に珍しいんだとか。

特にそのうちの1名は訳ありで、小学校1年生の女の子を同伴して、
午前中に前職の退職手続きを済ませて、午後営業所にやってくると、2つ返事で即時入社意思を固めたようです。

更に、既に成績を挙げている営業員も過半数を越えて、順調な滑り出しを見せております。

が、ゆきんこに関しては対象外。
決してさぼってはおりません。
日日の計画どおりに行動しているツモリ。

しかし、計画を立てたとしても、100%その通りに実行できないことは
凡人の常なのです。

だからこそ、思いがけないちょっとした偶然に出逢えるという発見がささやかな独りよがりの喜びを作り出しているのです。

例えば、ちょっと暑さに根負けして緊張してるかもと自覚して、
自転車に乗りながら青い空を眺めてみると、
雲が切れ切れに浮かんでいる。
「もう、真夏の入道雲じゃないんだな。」

桜並木からすっかり蝉の声は聞こえなくなって、
「赤くなりかけている葉をみ~つけた!」

母校のH高校の校門前で後輩たちが学園祭の飾りつけ

阪大名誉教授 松澤先生の大発見した「アディポネプチン」なる新語をニュースで耳にしたこと。

そして、人間の思いやりのあるやりとり。

夕方6時過ぎ。
帰宅するまでの小1時間を観察タイムにしている今日この頃ですが、
今日は帰り道から少し逸れて、小さなM公園へ出かけてみました。
小さい坊やとお母さんが砂場で仲良く遊んでいました。

犬との交流はなかったですが、ママと坊やは観察者にも犬の存在にも全く気付かず、
お山を作ったり、ボールでサッカー、鉄棒、ちょっとした見立て遊び、
滑り台などなど、飽きることなく笑い声を上げて楽しんでいました。

元保育士のゆきんこから見て、昨今のちょっと心配な母子のやりとりを見てきた経緯から、この親子がとてもいい関係なんだとわかってほのぼの気分になりました。

坊やが走り出し、ママはおもちゃを片付けてバギーを押して坊やの後を
ついて公園を出ました。

私も自転車を漕ぎ出し、また通り過ぎて自転車を停めました。
「あ、犬を散歩させている親子だ!」

実のところ、自然のままの動物と子どものふれあいシーンを探すのは、
なかなか難しいですが、限られた時間でニアミスでも、
見つけたときは嬉しいんです。

誰にも共感してもらえなくても、
ゆきんこは通りすがりに、地域の方々を眺めていることが
楽しくなってきました。

ゆきんこのおばちゃん 自転車で 笑顔を注ぐ ふるさとよ



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2006/09/04 21:40 | 研究 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
絵画コンクール表彰式
2006年09月03日 (日) | 編集 |
昨日は休日返上、サービス出勤で★営業所でささやかなイベントが開催された。
S生命恒例のこども絵画コンクールの表彰式と展示会を★営業所隣のかに料理屋さんをお借りして行いました。

一昨日の金曜日の午後2時から準備・装飾を始めて、畳敷きの会場の壁面を埋め尽くしたのはざっと150枚くらいでしょうか。

因みにその10分の1くらいが、私のお客様です。
6月から7月までの2ヶ月間に60枚を依頼して何度も、
「来週までに御願いできますか?」と催促して、
やっと描いてくださったのが、15人のお子さんたちでした。
「うちの子絵を描くの、苦手なのよ。」
「めんどうくさいわ。」
「あ~、忘れてた。今日締め切り?ごめんね。」
などなどのリアクションが殆どだった。

昨日の午前10時、ぞろぞろと一斉に多数のお客様方が小さな展示場に
きて下さいました。
殆どがこの道25年、大ベテランのN所長のお客様ばかり。

しかし、数少ないお客様だからこそ、心を込めておもてなししたいもの。
拙いエスコートですが、初対面のお子さんと親御さんにもご挨拶。
「今日はお休みのところ、ありがとうございます。佳作入賞おめでとうございます!絵をお預かりしたときから、入賞するだろうって、営業員同士で噂していたんですよ。」
「私も子どものころ出した作品、入賞させてもらいました。」
「それじゃあ、おかあさん譲りの腕前なんですね。プロの技法があるんじゃないかと拝見しました。」
「(娘の)Hが、ママの目は3つあるって目を自分で3重にしたの。
背景は、お絞りや歯ブラシを使ってぼかしてみたのよ。」
大きな瞳が印象的な現代美人のママが製作過程を説明してくれた。
「なるほど。全国大会も入賞されたらいいですね。最優秀作は、
フランスのルーブル美術館に展示されますから。」
「すごいね。私の景品はスヌーピーのお風呂セットだったけど。」

ゆきんこ第1号のお客様一家は、作品の前で小さなお姫様アーティストを
囲んで、何枚もデジカメのシャッターを切った。
「それじゃあ、ご家族全員揃って。私が写させてもらいます。
はい、みなさん、いいお顔!」(カシャ)

いろんな家族、いろんな絵、いろんな思い出がある。
それを客観的に第3者としてクールに眺めつつも、家族同士の向き合う笑顔が何より美しいと感じる。

また、こんな家族の情景もあった。
午後2時前に終盤ギリギリに現れた4人家族。
養成部のY部長が、子どもたちに表彰状を授与した後に、
記念撮影を行うはずが、兄の撮影に続き妹を取ろうとしたところ、
間が悪く最後の使い捨てカメラのフィルムが切れてしまった。

月齢にしては、ことばが少なめではないかと思われた2歳の妹は
眠いのやら、兄と同じ景品のボールペンが欲しくてダダをこねだしたり
だんだん不快になってきて、新しいカメラの準備ができる前に怒りを爆発させた。
彼女は顔を真っ赤にして泣き出し、母親の腕のなかで暴れ始めた。
こんな被写体に向かってシャッターを切るわけにいかない。

「それじゃあ、どっちがいいかな~? あかと~、ぴんく」
カメラを構える後ろで、それまでカメラ係を一人で担当していた
Nさんが彼女の気を惹いてくれた。
一瞬、ボールペンに気を取られ、泣き止んだ瞬間、フラッシュが光った。
「ウワァァァァァ!!」
こうした家族は概してことばのやりとりの頻度が少なめのため、
「目的のためには手段を選ばなくなってくる。」

ちょっとしたこと、
(その時は、兄の賞状を妹が持って振り回していた)
兄が妹の頭を叩き、妹がヒステリックに泣くと、その兄を叱って母親が兄を叩いた。(よろしくない行動の連鎖)

そして、周囲の困惑顔に全くこの家族は気がついていないことが
致命的な気がした。
虐待の兆しという自覚も…

「Nさん、気がつくのが遅くて悪かったね。ずっと一人でカメラ係大変だったでしょう?」
「ううん、気がついてくれたのはゆきんこちゃんだけだったよ。」
「初めてのことで、なかなか臨機応変に立ち回るのが難しかったね。」
気の毒なことに、責任感の強すぎるNさんは「ヤレ!」と言われれば見事に活躍しすぎて、反感買ったり、自分を追い詰めて身体を壊してしまう性質であることがわかってきた。


それでも、殆どの家族は、子どもたちの作品を改めて鑑賞することで、
和やかに喜んでいた。
「また来年もがんばって描こう」という気持ちにもなったようだ。

ちょうど1年前まで保育士だったゆきんことしては、
どんな状況でも子どものある家族にやっぱり興味津々だった。
ABAに被れているせいかな?

しかし、一見保育所チックなこのイベントが、最終目的は営利にあることが隠されていなければ…ともう一人の純粋だったと評されてきた自分は、どこか素直に笑えない自分を感じていた。

今の日本のご時世は、ホリエモンが相変わらず崇拝されているのだから、純粋な笑顔って国内にはないような気がしている。


今日は午後1時から関西学院大学で
ワークショップ 行動分析学と特別支援教育 -コミュニティと専門家の連携-が開催されているはず。

事前予約60名参加限定で、今朝気がついても遅すぎる。
もちろん、対象は発達障碍のお子さんと日々、行動を共にする保護者・保育者・教育者なんだから、
目下、ゆきんこは対象外中の対象外なんだけど。



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2006/09/03 13:00 | お仕事 | Comment (1) Trackback (0) | Top▲
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