桜の精のように。(お帰り Oちゃん)

通勤途中の、A川沿いの10本ほどの桜並木。
その堤防の桜の枝の下を毎朝定刻7時20分ごろ、自転車でくぐる度、蕾のふくらみ加減に目を凝らし、その枝の隙間から青空を眺める。
そんな3月第3週が過ぎて、3連休に突入した。

昨日は、いつもより遅く寝坊した。
午前10時40分頃、その桜並木を通過した。
そよ風はちっとも寒くない。
5月の初夏の陽気に見舞われると予報されたその通りの気温のもとに、
濃い桜色のつぼみが一輪、開きかけていた。

「風がちっとも寒くないね!」
Tちゃんを誘って、特急に乗ること15分。
「それじゃ、あとで現地でね。」
共通の目的地に向かう前にそれぞれの用を済ませた。

寄り道したのは、NHKの文化センター
4月から受講希望のお気に入りの癒し系講座に申し込んでいたのだが、
ザンネンなことに定員割れのため、開講されなくなった。
それで、前納金を受け取りに立ち寄った。

待ち合わせ時刻の午前11時30分。
会場のレストランの前にはウェディングパーティーを待つ若人が屯していた。
その間を割って入り口に入ると、おめかしした旧友の笑顔が待ち受けていた。
「もう来てたの?」
「うん。初めてだから早めに待ち合わせたんだ。」
「あとは、Oちゃんだけかな?」
「予約とってくれたの、彼女なんだけど。」
「あ、噂をすれば」
「すみません。主催の私が送れちゃって。皆さんもうお揃いで・・・」
「おかえり、Oちゃん。」
「なんだか、1年会ってなかっただけで、ずっとこっちに住んでる気がするのにね。」

そういうわけで、今は関西圏に居住していないOちゃんの招待で、
1年ぶりに学友5名が揃って再会を果たした。
線路高架下のレストランは、そこそこ有名で、シンプルな結婚式ができるプランもあるらしい。
11時30分に開店したら、見る見るテーブルは若い女性客で満席になった。
我々は、土日限定スペシャルランチに舌鼓を打っておしゃべり三昧を楽しんだ。

といっても、話題はお互いの近況や趣味や仕事の話。
特に何の話題で盛り上がったかといえば、前回の続きで
「イジメは古今東西、永遠の解消不滅のトラブル」
「いかにインテリになり、将来の不安に備えるか」
「どんな苦境も健康と生活の安定第一」
ってことに尽きる。
私のヘタレな仕事ぶりには、
「だから、ゆきちゃんは相変わらず人が良すぎるのよ!」
「自分から弱みを見せちゃダメだって忠告してるじゃない」
と旧友たちの喝が飛んできた。

それから、転じてSちゃんご用達の最先端のスマートフォンに群がった。

「ところでOちゃん、そちらの地元駅前のそごうは健在なの?百貨店はどんどん閉店してるみたいだけど。」
「また従業員の人たち、リストラされるのかな・・・」
「まだやってるよ。あ、そうだ。その、そごうで皆におみやげ買ってきました。」

アラフォーになっても、学友が揃えば、話題はいつでもどこでも学生時代に逆戻りする。
「私も一緒に入りたかったな~。」
ブラスバンド部に所属していたOちゃん、Tちゃん、ゆきんこのことを、Hちゃんは未だに羨んでいる。
ないものねだりで、長い独身を謳歌したOちゃんとゆきんこの履歴は、早婚の母親たちの羨望で、
幸せファミリーを築いた彼女たちが、私の憧れだったりする。
「うちの子、今度入学したらブラスバンドしたいって言ってるの。」
「いいんじゃない?Hちゃんも一緒に親子で始めたら?
私なんて入部したときは、音符も全然読めない、楽器も演奏できないコンプレックスがあったけど、最後の定期演奏会でソロのスタンドプレーができたのは、先輩のおかげだと感謝してるよ。今はもう全然演奏できなくなったから余計にね。」

青春ということばは、今の若い人たちには死語なのかもしれない。
確かに、私たちは大学でよく学び、よく遊んだ。
日暮れまで共に青春していた。
その証に白髪がちらほらした今も続く友情がある。

「そろそろケーキ食べにいこうか?」
どっしりと腰を降ろしてだべりんぐすること4時間後。
今度は、スマートフォンの指南するパティスリーに飛び入りしてケーキセットを注文した。
Oちゃんが結婚して3回目企画の学友パーティーを記述するのも、3回目なんですが、
加齢と共に詳細を綴れなくなってきました。
「最近、新しいことを覚えるのがものすごくキツクなってきた。今までこんなにアホだったかと思えるくらい。
ほんの2~3年前までそんなことなかったのに、どうしてだろう??でも、若い同僚はちっともわかってくれないの」
すると皆、ほっとしたように微笑んだ。
「私だけじゃなかった。」
「皆、一緒に年をとってるんだね。」

あっという間に5時台になり、駅前でOちゃんに別れを告げた。
「今度、帰ってきたときにはゆきちゃんの新居に行けたらいいなあ~」
「それなら、今回は無理だけど、是非、来年の桜の季節にどうぞ。但し、ちゃんと住んでいたらね。」
「以前の二の舞しちゃダメだよ。もっといい条件で仕事探した方がいいよ。」
「引越しが済んだらもちろんそのつもりだけど、このご時世だから来年のことなんてわからないもの。
落ち着いたら、またお知らせします。」
「じゃあまた、来年ね。」

心ある親友たちが私の半減した残りの未来を案じ、来年の約束を交わしてくれているうちは、
まだ希望があるのかもしれません。
明日もまた、桜の蕾はさらに膨らんでいるでしょう。
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大人認定試験

パート勤務に移行してちょうど1ヶ月。
パラリンピックが開幕した三寒四温の弥生中旬。
気温と共に気分も生ぬるくなっているせいか、桜の開花や予定している近未来イベントがなんだか待ち遠しい。
人は生まれたからには、死ぬまで朝起床してどこかへ出かけて何かをして、
疲れて日暮れに戻ってくる。それを時々刻々と繰り返して人類は時に殺戮を繰り返しながら、共存共栄して今日へと
命をつないできました。

昨日、思いかけない再会の機会が訪れました。
退勤後の午後1時ごろのことでした。
市役所で住民票の一部を入手して、自転車で警察署前を通過した瞬間、
バイクの急ブレーキをかけた女性に呼び止められた。
「ゆきんこちゃん!?」
「Hちゃん!?」

女性は3年前☆営業所でお世話になった元同僚だった。
「ゆきんこちゃんには、縁があるんやね。今、ハローワークの前にO所長が立ってるよ。」
近接する官公庁内のハローワークに移動すると、O所長が立っていらっしゃった。
「O所長、またお会いしましたね!」
「ゆきんこちゃん!今、ゆきんこちゃんのこと考えてたのよ。どうしてるのかな~って・・・」
「以心伝心ですかね?フシギですね。」
偶然の出会いにランチに誘われ、3年分の人生行路をかいつまんで報告することになった。

「今、どうしてるの?」
「午前中パートで働いています。といっても、1月まではフルタイムだったんですけど、
残業が多すぎるのと、内容が難しすぎて重責なのに身体を壊しかねないと部署移動を許可してもらったんです。」
「そうなんだ。でも、パートじゃ収入が少ないんじゃない?」
「最低賃金だから、生活は難しいです。折角再就職してもまた求人探してため息ですよ。そちらは皆さんお変わりないですか?」
「昇格する前からのメンバーは変わらず元気にやってるよ。」
「あの時は、勢いに乗って信じられない数のノルマも達成できたんですよね。」
「ゆきんこちゃんが入ったくらいから、風向きが変わったんだよ。」
「部下になってくれたおかげで、所長になれました。」
「論文書かなくちゃと辞めたがっていたのに、こっちの都合で引き止めたんだよね。」
「その後、営業所の雰囲気はどうですか?」
「結局、一生懸命やってくれた人の方が続かないみたい。私にみたいに適当に手抜きしながらタラタラやってる方が
長続きするのかもね。」
「そうですかぁ。。。」
「ちょうど営業力がついてきたのに惜しかったねとみんなで時々、話題に上ることあるんだよ。」
「もう辞めて3年も経つし、働いていたのはたった1年ですよ。」
「それだけ存在感大きかったんじゃない?支部長だってゆきんこちゃんが可愛くて熱心に指導してたでしょう?」
「そうですね。支部長には感謝しています。あの猫可愛がり様は何だったんでしょう?
この前までの上司は24歳でした。今の指導係りにも毎日ビシビシ叱られてるし。」
「ええ、大学院で論文まで書いたゆきんこちゃんが!?」
「業界が多分厳しすぎるのと難しすぎるせいかもしれないけど、最近、急に物事の覚えが悪くなったみたい。
もうすっかり年功序列なんて崩れてるでしょう?振り出しに戻ったら、しかも派遣社員なんてすごく惨めですよ。
若者もプレッシャー感じてるのかもしれませんが、少しでも自分より後の新入りにはあまりに横柄なので落胆することもありましたよ。」
「ゆきんこちゃん、もう戻る気ないよね。」
「一応、結婚もしたし、今は事情が違います。それに、今の仕事もまだ初めて間もないですからすぐ辞めるつもりはないです。」

結局、私の一方的な愚痴を一通り聞いてもらっただけだったのですが、
仕事内容はともかく、改めて心優しいよきメンバーと共に働かせてもらっていたのだと振り返ることのできた
金曜日のランチタイムを過ごせたのでした。

さて、前置きの昨日の出来事が長すぎました。
先週図書館で借りた書籍に「大人検定試験」が載っている書籍を借りてトライしました。
『大人の太鼓判 これができれば一人前』
辰巳 渚 著(2007年6月11日第1刷 PARCO出版)


大人認定試験は2篇10章で構成されている。
個人篇が3章と社会篇が7章で全76項目100点満点の採点だ。
個人篇
Ⅰ.身体・属性は大人の段階か        6項目
Ⅱ. 身のまわりのことが一人でできるか   12項目
Ⅲ.自立・自律しているか          12項目

社会篇
Ⅳ.身近な人ときちんとつきあっているか 10項目   
Ⅴ.人とうまくつきあっているか       7項目
Ⅵ.人と協力しあえるか           5項目
Ⅶ.世の中に対して自分を開いているか    5項目
Ⅷ.世の中のことを知っているか       6項目
Ⅸ.教養を身につけようと努力しているか   9項目
Ⅹ.社会の一員としての自覚があるか     3項目

配点は、Ⅰ身体・属性が1項目につき5点でその他は1項目1点となる。
70点以上なら「大人の太鼓判を押しましょう。」ということになっている。
さて、ゆきんこの大人認定試験、判定は?

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ひなういろ

3月3日は、日本の女の子にとって特別で普遍的な行事ではあるが、
Pさんと私にとっても格別の記念日である。

さて、無事に3年目に突入したようで丸1周年記念日を過ごせなかったことにしょんぼりした去年に比べたら、
年のせいか、1年続けたヨガのせいか、淡々とした穏やかな今日の曇りのち晴れの天気と同じ平穏な心模様だ。
星占いによると
「好奇心旺盛で新しいことにも興味津々。
関心のあることは調べ、勉強のスタートも吉」

さて、今週に入って新しい教育係りのFさんのビシビシ口調が、気のせいかやんわりしてきた。
退勤時の1時前後に先月までカウンターで私を癒し、宥めてくれていた先輩同僚のSさんとすれ違うことが増えた。
今日も帰りがけの更衣室で出会った。
「お疲れ様です。最近、よく会いますね。」
「ちょうど昼休みだからですよ。」
「最近、疲れてませんか?」
「今日もいろいろありました。ストレスが満々にたまっています。」
「カウンターではいつも笑顔なのに、休憩時間は真顔でどうしたのかなと思ってました。」
「それは、仕事ですから。」
「やっぱり営業スマイル?」
「はい・・・」
「ごめんね、、、みんなに何だか悪いと思ってるよ。愚痴ならいくらでも聞くからね。」

今度は、現在の職場から程近い総合福祉センターのフリースペースへ移動し、午後1時ちょうどにランチタイム。
すると、昼食中のMさんが先んじてお弁当を食べていた。
一緒に雑談して、Mさんの道案内で、数ヶ月前に移転した相談室を訪問することにした。

その前に
付近の官公庁界隈に並ぶ税務署に出向した。
自分で手助けなしに申告するコースが閑散としているのに比べ、
プロのアドバイスを受けながらE-TAXに入力するコーナーは、長蛇の列。
「あとで出直します。」
と係員に告げて、駅前に戻りK百貨店に入った。

地下1階に新しく改装された食料品コーナーのお菓子コーナーの一角
「ひなまつり」に因んだお菓子が陳列されていた。
品定めの結果、『ひなういろ』を350円でゲットした。

それから、新しい相談所へ向かった。
こじんまりとしていて真新しい家具や内装に囲まれた小さな小部屋で迎えてくれたのは、
ボランティア相談員仲間のHさんとMさん。
再会するのは、実に1年半振りだろうか。
さすがにベテランの風格で親身に相手の相談に頷き、私も傍で様子をみながら優しい受け答えのことばに
自然癒されていた。

「ご無沙汰していました。通りかかりに寄らせてもらいました。お口汚しですが。」
「まあ、ありがとう。ひなういろう?そういえば、今日はひなまつりね。」
「はい。いくつになっても女の子ですもの。お祝いしましょう。」

ボランティアの時間が終わって、お茶を淹れて一休み。
「いつもは、バタバタと戸締りして帰っちゃうのよ。ありがとう。」
「いえ、私もお邪魔じゃないかと思ったんですが、お二人に会えて、来てよかったです。」

ういろうといえば、本場は名古屋。
このプルプルした舌触りのヒミツは何だろう?
4種類入った詰め合わせの袋の裏を確かめた。


名称   生菓子
原材料名 米粉 砂糖 澱粉 水飴 
     抹茶 小豆 桜エキス pH調整剤
     着色料(コチニール)
内容量  4個
保存方法 常温にて保存ください。
製造者  (有)萬年堂
京都市右京区鳴滝蓮池町3-5

フ~ん、京都ってことは意外と近くで作られてるんだ。

しばしば、取るに足らないおやっ!?ってことが
ジコチュウと評されても、おいしさを一層楽しみ親しい人と味わう醍醐味なのかなと
自己満足なうれしいひなまつりでした。

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「イヌネコにしか心を開けない人たち」を読んで

終焉したバンクーバーオリンピックとダブルように、
私の2月後半は、公私共に変化と交流に満ちていた。
余暇が増えた分、手取りの給与が減ったというのに、外食やら買い物が増えてやや使い込んでしまった。
特別支援関連界隈の新しい出会いと再会があり、ワイドになったのか、収縮しているのかわからない。
つまり、知り合いの知り合いを辿ってみたら、共通の知り合いだったとか、同業者だったとかいうことがしばしばあった。

その間、前回のオリンピックから静かにマイブームとなり、今も潰えていない関心事がある。
それにまつわる単行本は、この1ヶ月間、かばんのお供になっていた。

単行本のタイトルは、『イヌネコにしか心を開けない人たち』
2008年1月30日第1刷発行 著者 香山リカ 発行所 幻冬舎

昨年秋、Aちゃんと待ち合わせた淀屋橋駅の書店には、その後ベストセラーになった同著者の最新刊
『しがみつかない生き方 ~勝間カツヨを目指さない~』が店頭で売れ筋NO.1になっていた。

心のお医者さんで、私の大好きなリカちゃん人形と同姓同名の彼女の作品をしばしば読んで、
やっぱり癒される。
著者自身のペット偏愛歴を告白するに始まり、ペットブームにはまる人ビトの心の闇や癒されたい心理、人間よりもペットを愛してしまう心理を、著名人のコメントや無類のペット好きな著名人のインタビュー、動物研究のサイドからも切り込んでわかりやすく解説している。
そして、何より共感できたのは、人間不信、対人不安に陥りがちな人ビトを癒す効果があるだろうという所見に
一昨年書いた論文の考察や結論とかなり合致するので、改めて自己満足してしまう。

ペットブームの影で動物虐待も浮上し、一方で、人権以上に度を越している動物愛護運動のこともトピックされている。
長引く不況で、就職が難しい人ビトも一向に減らないなかで、
ペットを愛でる余裕があるのか、それとも、諸々人間社会のストレスのはけ口に飼われているのか、
なんだか微妙なニュアンスも込められている。

さらに、なるほど~と納得したのは、
高度なコミュニケーション力が求められ、強調されるなか、
人々はことばを駆使しすぎることに疲弊しきっている反動ではないかと示唆されている。
何にも言わずにただそばにいてくれる。
黙っていてもいいんだよ。っていうペットがいいのだ。

因みに、バレンタインデーを限りに業務を終えたあの賑わしい、そして恐ろしいカウンターの掲示板の裏側には、
癒しのペットたちの写真が飾られていた。
残業の多い第1戦の同僚派遣社員の癒しのお供もやはり、愛犬で、朝方閑散としている時には、しばしば飼い犬のことが話題になり、それで何となく親しくなれた気がする。
反対に、動物に無関心か、嫌いだという人とはペット以外の話題でもそんなに会話が弾むことがなかった。
もちろん、業務内容の話と小言や注意を受けっぱなしだったので、私的な話をすることなんて殆どなかったけど。

今でも、ペットにまつわる私の夢のかけらを、不意に話してみることがある。
もちろん、ペット好きな人に限定してるけど。
すると、「もし開業したら、行きますよ!」という返事をもらえるとちょっぴり切なくなる。

約15分の自転車通勤の途中に桜並木を通り抜ける。
桜の蕾が日ごとに膨らみ、翌月の開花が楽しみになってきた。
まだ、はだかんぼうの桜の道をイヌと飼い主が必ずといっていいほど散歩させている。
通過する度に、アムロのことを思い出し、観察記録を取った日々が懐かしい。


ああ~、せめてイヌ飼いたいんだけどな・・・
それも、1年続けたダンヨガの願掛けでは、なかなか叶いそうもないなぁ~
明日は、ひな祭り。
税務署へ確定申告に行こう。

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