日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
友達の友達は友達だ。
2006年02月03日 (金) | 編集 |
昨日の予報通り、今日は晴れて少し暖かい2月2日だ。

午前8時30分ごろ、母が喪服を身に纏いながら言った。
「あんたも今のうちに用意しておきなさいよ。」
2階に上がって衣類を取りに行く。
黒いコート、黒いスーツ、黒いズボン。
これを身につけて、今日会う約束の二人と待ち合わせをするのは、
ちょっと気が退けた。

「明日の葬儀だけでいいかな?
こんなことになるなら、去年、小雪さんと会ったときに
梅田から引き返さずに、Kさんのお見舞いに行ったらよかったね。」
「そうね。入退院は繰り返していて、時間の問題だったけど。
じゃあ、帰宅する頃に電話入れるから。」
と母は言い置いて、出かけた。

10時30分に向かった先は、これでもう最後にしたいハローワーク
失業認定のカウンターに所定の用紙を入れた。
「ゆきんこさん。就職はいつですか?」
「来週から試用期間になります。正式採用は4月です。」
事務員は淡々と処理して、手続きを行なった。

就労支援のキャリアカウンセラーがいようといまいと、デッドラインは自分で決めてかなり気にする性質というのも、これから飛び込もうとする未知の業界にある意味では向いているのかもしれない…

次なる待ち合わせ駅の時刻に到着するまでに、時間にはかなり余裕が
あったので、紀伊国屋書店でちょっと立ち読みしてみた。
谷川俊太郎の最新本や、「姿三四郎」の小説はどこかなと本棚の
通路をうろうろするうち、コーナーの芸術関係の書籍の前に立ち止まった。
アメリカの絵本作家ターシャ・テューダーの本もぱらぱらと捲った。
そこへ、2歳くらいのかわいい女の子と、お母さんがやってきて
コミュニケーションを始めた。

天然の子ども好きと研究者モドキの好奇心に、ついつい観察のチャンス!と耳を欹てた。
「ねこちゃん」とページを捲って、指差しし、お母さんの方を見る。
「これ、ねこちゃんの写真やで。」
「ママ、これとって。」
「はいはい。」別の写真の本をお母さんが取って手渡した。
「ハムスターだよ。」
「うわ、ちっちゃい!」とまた指差してママを見た。
「ホントだ。ちっちゃいねえ。」

見るからにやさしそうないいお母さんだったので、私も介入させてもらった。もちろん、故意にではなく「自然に」
「見てください、これ。大人の塗り絵ですって!
子どもの頃、塗り絵してよく遊んだんですけど、こんなのあるんですね!」
「ホント、大人用の絵になってる。」

こんなささやかなことだけど、「共同注視」同じ対象を一緒に見て
ことばをやりとりできるのは、素晴らしく美しいそしてシンプルな
コミュニケーションなのだ!!

…なんていちいち健常児の当たり前のひとコマに過ぎないけど、
通じないのが当たり前の自閉ちゃんとは、明らかに違うことは、
こんなちょっとでも、ちゃんと鑑別できる自分の観察眼に
ちょっと自信あったりして!
でも、いくら上手でもお金にはならない・・・

女の子は、ママの方は常に見ていたが、私については一切無視だった。
おうちで育っている保育所の子どもでないことは、正午近くに書店にいることからも推測できた。
いきなり根掘り葉掘りと聞くのは、厚かましいと思ったので、ほんの3分くらいしてから、その場を離れた。

12時半。待ち合わせ場所の鶴橋駅に、3人の同年齢の女性が会した。
SちゃんとOちゃんは初対面。
でも、私にとっては二人は古い友人だ。

早速、韓国料理屋の選定に移った。
3人で話しながら、共通のニーズに適ったお店探しをする。
お値段とメニュー、料理の分量や店の雰囲気などを検討する。

ズラリと似たようなお店が並んでいても、待っている客があるのかないのかも、人気度のバロメーターになる。
結局、3人で決定したのは、店の名前は確認してなかったが、
写真で定食メニューと値段を提示してあった韓国料理屋だった。

Sちゃんは、石焼ビビンパ
Oちゃんは、から~いスープのセット(名前は忘れてしまった)
ゆきんこは、トックスープ定食を注文した。

初対面の二人がどれだけ時間が持つのかな~というのが、
ちょっと心配なところだったが、全くのノープロブレム。
商店街をブラブラして、買い物をした。

鶴橋駅付近に、碁盤目状に広がっている韓国風の大きな商店街の中で、
3人が足を停めたのは、健康食品のお店だった。
「これ、他のお店に比べるとこの量でかなり安いよ。」
Sちゃんが、ゆず茶の大瓶を手に取った。
タイミングよく、店のおばさんが現れて、声をかけた。
「そうよ。他のお店よりもずっと安いです。」
なんとなくの雰囲気で、おばさんはその瓶を受け取り、新聞紙に
包んで袋に入れた。
次いでOちゃんも手に取り、分量の多さに躊躇っていたが、
「半分こしようよ。」
「あ、そうしてくれる?」
すると、またおばさんの手はさりげなくスルリと包装して、
二人は自然と、お財布の紐を緩めた。

私も躊躇いがちに、サムゲタンという食品に注視した。
「これ、ソウルへ旅行したとき、食べに行ってとてもおいしかったんです。今やっているチャングムの王様の療養のための宮廷料理ですよね。」
「ちゃんと番組見てるんだね。高麗人参やいろんな薬味が入っていて
滋養にいいんですよ。」
「もし、自分でつくったとしたらどれくらいになりますか?」
「こんな値段よりももっとかかるわよ。」

また、おばさんはさりげなくサムゲタンを受け取って、
包装したので、私はお財布を取り出した。
「お上手ですね。勉強させてください。私も商売始めるんです。」
「そうなの?どんな商品売るの?」
「生命保険です。」
「そりゃ、一番売るのが難しい仕事だわ!」

そういえば、そうだった。
それから、入った喫茶店で、話題はなぜか私のことばかりだった。
当然のことながら、初対面同士の二人の共通の話題は、私にならざるを
得なかったけど、よくも悪くも、自己開示しすぎの私を長年知っている
二人は、今正に転機の私に、彼女たちらしく進言してくれた。

考えてみれば、本当に有り難いことだった。
「今回の転職のことも何人もの人に相談して、アドバイスもらいすぎて思い詰めたり、ソシャルスキルがないっていうのも何回も考え込んで、背中が痛くなっちゃってね。」
「気にしすぎだよ。」
「うん。それも、昨夜、ゼミの時間に指導教官に言われた。同じゼミ生のTさんも幼稚園の時期オーナーでしょう?だから、私が保育士の仕事から全く別の仕事に就こうとしていることにすごく驚きつつも、
職場の仲間関係の重要性を感じているって、言ってくれた。」
「そんなに真剣に生きてる人って少ないんだから、思い詰めないで。」

日が暮れた頃、鶴橋駅で別れて、私はOちゃん宅で先週、一泊させて
もらったときの、諸々の忘れ物を引き取らせてもらって帰宅した。

Sちゃん、Oちゃん、お疲れ様でした。
またいつか、3人で会いましょう!










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2006/02/03 00:33 | 仲間 | Comment (0) Trackback (1) | Top▲
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