ゆきんこの引き出し

日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。

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今日は、昨日よりも暖かかった。午前中は、曇り空だったのが、午後には快晴になった。

いよいよ9時間後にトリノオリンピックが開催される。
一昨年の、アテネオリンピックの期間限定2週間で、K保育所で正職員が病休している代わりにアルバイトをしていた。
お盆休みは返上で、乳児室から年長幼児さんまで全ての保育室を回り、
お掃除、後片付け、ゴミ捨て、保育、本の整理、そして午睡、
オリンピックごっこの金メダル作りなどなどをしていた。

辛うじて子どもたちと一緒に登り棒にも登れたし、子どもの頃できなかった竹馬を子どもたちに教えてもらった。
身体は加齢と共にキツくなるけど、子どもたちと笑ったり遊んだりするのは本当に幸せだった。私の天職だと思っていた。

2005年の今頃は、毎週土曜日の夕方に自閉症の女の子の家庭教師をしていた。H市は、天皇家の縁の地でもあり、なぜか起伏の多い町だ。
ちゃんと調べないとはっきり言えないのだが、堺市にある仁徳天皇稜並みの大古墳があったらしいとちらっと聞いたことがある。
既に住宅地が密集しているため、発掘調査がなされないままになっているので、定かではない。
彼女のお宅へ行くのにお菓子の箱に、手作りの七つ道具を揃えて、
自転車で小1時間、2004年アテネオリンピックの頃から真夏から真冬も、丘を超え、急な谷を超えて行った。

その時、なぜか音楽やCMソングの好きなゆきんこは、自然口ずさんでいた。
「♪★セイのおばちゃん自転車で、笑顔を運ぶふるさとよ」

2月8日(水)に入社式を終えて、S生命保険の新しく仲間になりつつある20名足らずの女性たちとも、少しづつ親しくなってきた。
同じH市付近に住んでいる共通項もあるけど、年齢もそれまでの人生も
バラバラ。蓋を開けてみると、訳ありな人も多い。

元々、生保の女性は未亡人だったり、バツイチだったりの女性の救済も兼ねている、言わば互助会みたいなものである。

新卒時代に、総合営業職に就いて営業フォビア(恐怖症)になったのと、心理学を活かした仕事に就きたくて、お給料も処遇も悪くても構わないと覚悟を決めて、元聾学校の先生が開いた私塾の社団法人で、
自閉症の療育指導員になった。
父から最後の虐待を受けて、会社を辞めて指導員になった。

ボランティアに毛が生えたようなお給料。
誰にも褒めてなんかもらえなかった。
土日もバザーの露天を出したり、廃品回収などもしていた。
今でも、いざとなればその仕事に戻ったって全然構わない。


複数の方々から「勉強好き」と称されている私にとって、
保険の知識は知っておいて損はないと思った。

講師は、私と同年代の課長や部長。自己紹介もそれぞれに個性的で意外に面白い。
特に、今日の午後から担当だった1つ年下のM課長は、愛嬌や駄洒落やユーモアもあって内容よりもパフォーマンスも面白かった。

「午後から眠くなってくるけど、がんばってね。せっかく同期で入ったし、テストに合格せんと、お給料ないからみんなで受かろうな。」

しっかり、みっちり教育してくれるし、比べたら何だけど、会社勤めを
するのは、初めてではないのと保育の世界ではお父さんが滅多に
来ないから、企業で働く同年代の男性に今まで知らないことを学ばせて
もらえるのもちょっと新鮮だ。
1960年代の働き盛りの30代~40代の男性たちは、バブル期に複数の会社から内定をもらっていた「青田狩り」と言われた世代だが、同時期、男女雇用機会均等法が施行されたにもかかわらず、これは相変わらず女性にとっては絵に描いた餅みたいに効力のない法律だ。

元来お人好しで、根っから子ども好きだからまあ、いいんだけど、
もしも男に生まれていたら、今頃はこんな風に課長くらいにはなって
部下を指導していたんだろうな。

保険の営業業務に先立ち、誰彼なしに取り扱える商品ではないので、
新人研修が、8日(水)の入社式の後、午前10時から12時10分と午後12時50分~15時00分のスケジュールが、22日まで詰まっている。

8日の夜は大学院で、子育て支援の集中講義が始まった。
1時間以上早く着いたので、図書館に入ると、去年の前期の共通講義「人類と科学技術」で受講していたIさんに会った。
「久しぶり。元気?早いじゃない。」
「今日はゼミがあるんです。」
「もう研究論文のテーマ決まった?私はまだなんだ。」
「自分の興味のある論文を今、PCで検索してるところです。」
「へえ、数学の論文ってどんなの?」
「これです。」
Iさんは、プリントを見せてくれた。
「章立ては、心理学と一緒なんだ。でも、数学記号は全然わからない。ありがとう。」
「どうしたんですか。いつもと違うフォーマルな格好ですね。」
「ああ、実は今日、入社式だったの。何の仕事だと思う?」
「ん~、保険…ですか?」
「当たり!どうしてわかったの?」
「父親が損害保険の取り扱い店をしているんです。でも、ゆきんこさん
今までの保育士の仕事よりずっと向いてるんじゃないですか?」
「Iさん、鋭いね。」
「私も色々苦労してますから…」
「ずっと若いのにしっかりしてるね。」

6時30分になり、K市のある小学校の校長先生の実践の話を聞いた。
受講生の教育者たちが、それぞれに自己紹介をしながら出席を確認した。
「ゆきんこです。これまでは療育指導員やアルバイトで障害児加配保育士をしてきました。10月から失業していましたが、今日、支社長面接を受けて入社式を済ませてきました。」
そのことばに、私の前列に座っていたベテランの公立幼稚園の園長たちが、ビクッとして一瞬振り返った。

どの保育者も、はっきり口には出さないが、今時の幼保一元化、地域の子育て支援に頭を抱えて悩んでいた。

「楽しい子育てができる親育ちのために、みんなで子育てをサポート
する工夫と発想の転換が必要です。お父さんも一緒に協力する。育てるのはできても、子どもを産むことだけは男には到底できない。出産して味わう母と子の絆は、女性にしか経験できない醍醐味ですからね。」
「先生、もしも将来、医学や科学技術が進歩して男性も子どもを産めるようになれば、先生は妊娠出産したいと思われますか?」
「そうですね。是非、産んでみたいな。」
「ジャンケンで負けたほうが産むということなら、男女もフェアーになるという意見も聞いたことがありますから。」

また、墓穴を掘ってしまった。

不思議だけど、同窓の大学院のベテラン教職員たちが何だか
くたびれて色あせて見えた。
お父さんも一緒に子育て支援といっても、お父さんたちは、一体どれくらい自宅にいるんだろう。
夫婦で、親子で、話す時間さえないのに。
午後10時から11時にかけて、どうして電車の中でいびきをかいて寝ているおじさんたちに混じって、帰宅しないといけなくて、
大学教官たちも、夜の学校で教鞭を取って教員から授業料をせびり取って再教育してるけど、くたくたなのに、お給料は全然増えていない。

昨日は、意を決してM市の障害児教育研究会に出かけた。
電車を4本乗り継いで、片道3時間半かかる。
1月は、O養護学校のオペレッタの発表だったらしいが、今回はざっくばらんな「お悩み相談」

当事者抜きでお悩みをうだうだ話していて、いい方向へ向うんだろうか?
1年ぶりに参加した幽霊会員の私を知る人はなく、今回で参加は5回目だった。話を聞きついでに無駄な交通費と会費と時間を費やしてきた。
なぜなら、ここはわたしが未だに緘黙に陥る場所なのだ。
孤独感や疎外感が押し寄せ、背中が疼いて黙り込んでいく。

目の前には、I先生の研究室の愛弟子さんたちが神妙にI先生もどきに
話に聞き入っている。
参加者は、1年前と比較して少なかったが、20名ほどの参加者のうち、
男性の教職員が半数も占めているのが印象的だった。
ADHDを含む発達障害児、者の殆どは男性だから、重篤な行動障碍や、
非行、犯罪にまで陥った場合は、最終的には女性の体力は及ばなくなってくる。

彼らは、特別な教職者でありながら、場合によっては、警察官や自衛官医師や弁護士のような資質も同時に併せ持っていなければならない。
一定の収入とステイタスを除けば、まさに物好きでなければできない
選りすぐりのタフマンと言えるかも。
ちょっとカッコよく言えばね。

そこまでヘビーになる前の早期発見、早期療育は昔から叫ばれてきたけど、緘黙程ではなくても、まだまだ社会認知度は低く、誤解も多い。

だから、悲しいけど女性に生まれた私の力の及ぶところではなかった。

鞄の中には、高校時代に漫画研究会で描いた[MISPRINT]やサムゲタン、
包装された料理の小道具「野菜美人」を入れていた。

7時50分頃、遅れてI先生がお出ましになった。
「いつも当事者抜きでの真の願いやニーズがなかなか出てこないうちに
議論が中途半端になってしまうからなあ~。」
「いっそのこと、10日間泊り込みの合宿で徹底討論したらどうですか。」

8時になって、入り口で一礼し、誰にも気付かれず会議室を出た。
誰にもすれ違わずに1人真っ暗な夜道をとぼとぼと駅に向う。
8時20分に着いた最寄り駅の神戸電鉄恵比寿駅は、単線でホームにも誰もいない。
10日間合宿だなんて、一晩も徹夜できない私には無理!
でも、何か役に立ちたい。

自閉の人々は実はとても純粋で健気な人たちだ。
私なんかよりもずっと普通の人たちを恐れている。
彼らを正しく科学的に理解し、かかわらなかったために、
ハンディキャップは雪だるまのように膨れていく。

そんなに気にしなくても、世間一般の人たちは誰も気にしてないからと言う意見もある。
でも、それだけの事情がプロじゃなくてもある程度わかっていて、
緘黙に陥ったままじっとしてるのは、あんまり役に立たないとか、
もう辞めてしまえとか言われても、背中が疼いても、生保の仕事に就くことになっても、頭から離れることはないだろう。
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