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昨日が猫の日だと思い込んでいたけど、今日の間違いだった×

今朝は、少し布団の中で寝坊して、生活ほっとモーニングを視聴した。
テーマは「患者の達人」
慢性疾患と上手く付き合いながら、医師も顔負けの専門知識を持ち、
処世術を究めている患者の紹介だ。
患者の達人になるには、いくつかの条件が必要だが、何と言っても
医師とのこまめなコミュニケーションと、生活を前向きに楽しむこと
が大切と、解説されていた。

臨床家や専門家はそもそもが当事者であることが往々にしてある。
言語障害の領域においても提唱者であるヴァン・ライパーや、ジョンソンといった吃音患者だった。

今日は、生命保険一般課程試験の当日。
試験会場は、大阪・北浜の大阪証券会議場
会場には、2番のりだった。最初に到着していたのは、Kさん。
「こんにちは。」
「こんにちは。受験票をお渡しします。会場に入る前に受付を済ませて
ください。明日は9時半出勤ですので、気をつけてくださいね。
それから、印鑑も忘れずに持参してください。」
「はい。ありがとうございます。」
事務のHさんの案内を受けて、他の受験者を待った。

「なんだか、緊張してきちゃった。昨夜もテストの夢見てなんだか疲れてるのかな。」
「夢の中まで勉強熱心ですね。大丈夫ですか?」
「私ダメなの。すごく緊張するのよ。」
「ええ?注射針射すほどでもないでしょう?」
「それは、慣れてるからいいの。」
私はAさんの背中を擦った。

毎月、いくつかの生命保険会社が合同で一斉に試験を実施しているらしい。もちろん、わたしにとっては初体験。

無防備というか、脳天気なのか初めての経験は何だか新鮮だ。
これも、ある意味年の功かな?と思うけど、緘黙だったなんてどこ吹く
風?と言う感じなのか、緘黙のみなさんからのアクセスは少ない。

私の場合、今、ここが大事。それも今日は試験当日だったのだから。
過去を忘れようとは思わない。でも過去は振り返ることはできても、
戻ってこない。回顧し出すと止め処なくメランコリックになる
泣いてばかりいた過去思考人間だった故の、今の私がある。

それでも、昨夜おさらいを終えて、布団に入ってしばらくしたら、
涙が滲んできた。どうしてか、「ことばにできない」感情ってあるのだ。

S生命の新入社員見習いの面々が他社の受験者よりも早めに揃って試験30分前に集まった受験者は、約60名ほど。
「他の保険会社でも、スカウトの仕方は同じですか?」
「うん、多分ね。」

毎月平均は100名の受験者で埋め尽くされるというから、今月は少なめ
だそうだ。
受付で受領印を押してもらった順に席に着いた。
10分前まで、最後にテキストのまちがいの多かった箇所を見直して、
気持ちの上では、いつも通りに落ち着いて試験に臨めた。

2~3問は、模擬テストにも一度も出題されていない問題もあったけど、マークシートだから2~3者択一で確立は30~50%の賭けだ。
試験時間は、1時30分から2時30分までの1時間、問題数は100問。
1回見直して、10分前に退室した。

ふと、新卒時代の医薬品卸会社のある営業マンのことを思い出した。
確か、N課長、ソニー生命に転職したんだった。
同業者になるのか・・・?

先に終えた仲間たちが待っていた。
「もう帰ってもいいんですよね?帰らないんですか。」
「まだやってる人を待っているんです。」
(へ~、もうすっかり仲良しなんだ。)

でも、その後のリアクションは悲しかった。
私も一緒に待っていたのに、試験を終えて出てきた残りの同期の数名は
どうしたか?
「お疲れ様」
声をかけたのに、私には目もくれず、素通りして、さっきの仲間の方へ
向かったのだ。そして、挨拶もせずにさっさと退散してしまった。

今日はぽかぽか小春日和なのに、背中が寒い瞬間だ。
女同士はこういうしょうもない、仲間を作ってグループが固定化してしまう。最近の研究では、既に仲間はずれというのは、幼児期から始まり、とりわけ女児は顕著になると発表されているのだから。
現役の幼稚園時代でも、経験済みだから今更、傷つくこともない。
もう、いい大人なんだから…

私が親しく話していた女性たちは、1人また1人と姿を消していた。
それでも、私ときさくに話をしてくれる人も全くいないではない。
北浜駅で三々五々に別れて、Kさんと特急の中で話した。

「私、なんかこの研修の10日間、ちっとも乗り気がしなかったのよね。
自動車免許を取るときは、お金もかけてるし、頑張って勉強したけど、
今回は家に帰って、時間を作れないわけでもないのに、めくってもみなかった。きちんとした格好も性に合わないしね。          正職員になれるということや、有給休暇があるのもいいけど、
何だか落ちてしまったほうがすっきりする気がしてるの。」
「合格したら?」
「悩んじゃうな~。落ちた方が、ああ落ちたんだって辞める理由が
できるから。」
「じゃあ、落ちたらどうするの?」
「それも悩むよ。とにかく落ち着かなくて不安なの。
早く仕事に就いて落ち着きたいよ。あなたはいいよね。独身だから縛られてないじゃない。子どもを抱えてると、身動き取り難いもん。」
「不安なのはわかるわ。私も母子家庭だったし、小学校時代は母も色んな仕事を転々としていた時期があった。とにかく、自分が落ち着いて
続けていけるのが一番大事だもんね。あとは、仕事の内容も自分に合っていれば、それでいいんだから。」
「そう。そろそろ着くよ。」
「明日、黙って休まないでよ。寂しいんだから…」
「フフフフ」

意味深なKさんの笑顔。心配だな…

駅を出ると、総合福祉施設の4階に寄り道して絵本を2冊借りた。
明日の夕方は、久しぶりのTくんの家庭教師の日だ。
「ねこくん みぎみてひだりみて」田中秀幸作 1988岩崎書店
「紙ねんどあそび」作 村上幸雄 久保たかし 1976岩崎書店

ついでに、市の自治会老人クラブの作品展も催されていたので、立ち寄った。
編み物、書道、人形、クラフト、などなど、さまざまな手工芸作品のプロはだしの仕上がり具合に目を見張った。

「あ、これは繭ですか?」
「ええ、すごいわね。」
「珍しい上に、これが絹の原料だと思うと、贅沢な作品ですね。」
「ほんと、そうね。」

足早に施設を出ると、今度は自転車に乗って、★支所へ顔を出した。
教育係のY部長と面談した。
「こんにちは。」
「ゆきんこさん、久しぶり」
新人のうちは、まだチヤホヤされているのがわかったし、単純に嬉しい。
会話がなくなって、シ~ン ちょっとしんみりする間もある。
新人の私にはまだよく見えてこないけど、どこの人間模様も
何もないわけないのかも・・・

でも、表面的でも歓迎されるのは、無視されたり仲間はずれにされるよりずっと嬉しい。
「試験はどうだった?」
「一度も解いたことがない問題が出ていました。クーリングオフだったかな?でもまあ、なんとか終わりました。」
「大丈夫だろう。」
「お茶にしますか?それともコーヒー?」
「じゃあ、お茶を御願いします。でも、もうお客さんじゃありませんから」

「それにしても、毎日人数が少なくなるので寂しいです。
昨日までがんばってた女性も、今日は来ていませんでした。」
「この時分は人数少ないし、子育て最中の女性は、春からの方が都合が
ついたりするものさ。」
「スカウトして採用するのはどうしてなんですか?
私、ここにくるまで、就職支援セミナーにも参加してたものですから。」
「色んな事情で続かなくなるのもわかるし、他にもっと大事な人生の目的があるのに、それを曲げてまでとも無理強いはできない。ただ、この縁をチャンスと思うなら、活かしてもらえれば、わが社としては嬉しいよね。 」

「保険の勉強をさせてもらったことはラッキーでした。何もわかりませんでしたし、知っておくと得することいっぱいあるんだなと。」
「そうさ。次は損害保険の試験が4月の上旬にあるからね。保険のしくみがわかって自分で最適な保険設計ができると、楽しくなるし他者との
比較もできるようになるよ。保険は、明日何があるかわからない。そのためにかけておくのさ。だって、過去は経験したからわかってるが、
明日のことなんて誰にもわからないだろう。」

「そうですね。私もここにこうしているなんて全く人生の予定にありませんでした。明日、ここにいるかどうかもわかりません。そういう気持ちでいます。H課長の生死の渕をさまよわれたという話も含蓄がありました。実はこの2月1日に従姉が亡くなったばかりというのもあって、今日無事に生きていることが有り難いことなんだなと。」
「あ、そうなの。辛いときに家族で支えあえればいいけど、他人は
なかなか口出ししにくいものだろう。せめて経済的にでも助けてあげられたら、役に立つじゃないか。」

「勉強では、相続の話も面白かったです。私、独身だから結婚した方が得なのかな?とか」
「既婚者の場合、子どもといえば、小さい子どもを想定することが多いけど、独身者は、法律上は子という立場だ。そうすると、大きく成人した子(独身者)向けの最適な保険の提案が君の場合は出来るよね。」
「はあ。いろんな立場の方々のニーズに適ったプランニングを考えるんですね。」
「保険商品も数え切れないほどあるけど、大変さの中に面白さを
見つけていければ楽しくなるさ。」

屈託なく気さくに話してくれる恰幅のいいT部長の人柄に好感が持てた。

保険の世界もどうやら底なし沼らしい。
それなのに、修士論文と2足の草鞋ちゃんと履けるんだろうか?
仕方ないのだ。私にはチョコレートを差し出す相手も、デートする人もない。

祖父に誕生した年の3月に買ってもらった同い年のお雛様は、
ガラス戸棚の中で、すましている。
ずっと変わらずに。
私の人生は日々変わっている。





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