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保険の世界はユルクナイ

17日間開催されたトリノオリンピックが閉幕したら、何となく寂しい…

今日は、ちょっと冷え込んで、
「寒いですね~。」と朝のご挨拶。

新しい職場ができて、気持ちの上ではプー太郎の時よりも
自分の居場所が見つかった。
けれども、今まで積み重ねてきた保育や障害児の仕事が、
どんどん遠ざかって行く。

その代わりにどんどん保険の知識が、流れ込んできて資料も配られる。

午前中はマナー講座
コミュニケーションで最も大切なことは、
「聴き上手になること」
どんな商品でもそうだけど、保険は尚のこと押し付けなんかはできない
から、お客様の話をじっくり聴くことから始まるというのだ。

二人ペアになって、相手の話を聞きだす相槌の打ち方や、
アイコンタクト、聞き返して関心を示すなどの技をトレーニングする。
私は、初めて話すMさんと向かい合わせに座って、お題に沿って
会話した。
「え~と好きな番組はなんですか?」
「F-1が好きで、心臓が飛び出しそうなくらいドキドキします。」
「へえ、F-1?心臓が飛び出しそうなくらいに!」
「そう。ミハエル・シューマッハが好きなの。」
「え?ミハエル・シューマッハね。」
私はノートにメモを取った。
「他には?」
「ドラマでは相乗り。」
「相乗り?どんなドラマですか?」
「男女7人がラヴワゴンに乗るストーリーの恋愛ものドラマです。」
「へえ。いつ放映してるんですか?」
「月曜日の11時からよ。」

緘黙さえなかったら、おしゃべりは大好きなので、
一方的に話していることも多いんだけど、
案外、相手の話を引き出しながら聴くのって難しい。

「聴く」という文字は、十四の耳と心と書く。
人の話を聞くときは、自分の価値観や枠から離れて、耳と心を相手に傾ける。そうすれば、多くの人に求められ、愛されるでしょう。

2月6日に入社して3週間。
私が話しやすいと感じていた人たちは、殆ど姿を消していた。
誰が生き残っているのかも、面白いんだけど、
休憩時間に、喫煙しながら仲良くなったグループの方が
結束が強く、タバコがきらいな私は自然、彼女たちと
殆ど会話してこなかったので、今更入りにくいムード…

なるべく自分から積極的に話しかけようときばってきたけど、
さすがに、疲れがみえてきた。

休憩時間に机に座りっぱなしの身体をリフレッシュしようと、
7階から1階まで階段を一往復昇降して、息をきらして部屋に戻って
きたら、T課長がじっと見ていた。
「どうしたの?」
「だめですね。この頃ちょっと運動したら息切れしちゃって。
若いつもりでも、こんな感じです。」
「そうだね。僕もさ、昔はなんてことなかったのに、肩にちょっと
重い荷物を背負ったまま、ポケットから鍵を出そうとしたら、
背中の筋を捻って、痛めちゃった。」
「大丈夫ですか?」
「うん、背中にシップ貼ってるよ。」
「でも、年をとった方がいいこともありますよね。
 私、若い頃は泣いてばかりいましたから…」
「それだけ、強くなったんだ。」
「まあ、そうですね。少しは強くなったかな。」

アーティストの日比野克彦氏が、「アートはコミュニケーション」と語っている。

でも、今日は欠席者も2名あったので、こじんまりと
T課長を囲んで、みんなで会話しながら昼食を食べた。

午後は、給与体系や査定についてのお話だった。
査定や、昇格のシステムは、各保険会社によって違うらしいのだが、
聴いていてだんだん凹んできた。

契約が取れた月とそうでない月の報酬が雲泥の差なのだ。
更に、日頃の勤務態度や状況、契約に取り付けるまでの
不断の努力をどれだけしているのかも、きめ細かく全て査定され、  ボーナスに反映されるというわけだ。

がんばった人がそれなりの功績を挙げてこその給与システムに
改めてビビってしまった。


夕方、午後4時半ごろ営業所に顔を出すと、
久しぶりに所長が満面の笑みで迎えてくれた。
「おめでとう!100点取ったんだってね。」
S所長が板についた満面の笑みで拍手で迎えてくれた。
「まぐれと思いますけどね。気分は荒川静香って感じです。」
「顧客エリアを選んでもらうんだけど、どこがいい?」
お馴染みのH市内のいくつかのエリア地図を見せてもらった。
自然、官公庁に近いK町は避けて、私は商店街から、沿線付近の
O町とI町を選んだ。
「自転車で廻るなら、O町とK町の方が近くて回りやすいんじゃないの?」
「ええ、そうなんですけど、I町方面って行ったことがあまりないから
行ってみたいなと…」

何となく、毎日行き来しているK町の様子をよく知っていたのと、
万が一、緘黙を起してしまったら困ると不安が過ぎった。

不思議にここの営業所に顔を出すとほっとする。
グループで生協も頼んでいるみたいで、仲良しだ。
「ゆきんこさん、なにか飲む?」
「私が入れますよ。もうお客さんじゃないんだし。」
「あ、そう?じゃあ、コーヒー」
Bさんとの会話に割り込んで、横からHさんが注文した。
「はい。Hさん、私そういうの大好きです!」

注文の飲み物を先輩たちに給仕すると、私をスカウトしてくれた
Bさんが、手招きで呼んでくれた。
「この端末に、顧客情報を入力して、最適の保険商品を提供するのよ。」
「1ヶ月に2件も契約が取れるんですか?」
「コツを掴んでくれば、大丈夫。扉を開けて話を聞いてもらったり、
思いかけない方から注文がもらえたときは、本当に嬉しいわよ。
それが仕事の励みになっていくわ。」
「Bさん、私が入ったことで、ポイントつくんですよね。」
「そうね。でも、あなたはきっと入ってくれると思ったわ。」
「私も、Bさんだったから入ったってところがあります。」
「そう。自分がスカウトした人と一緒に働けるのも、嬉しいもの。」
「そうですね。ここに来るとなんだかホッとするんです。」

家に帰って、かいつまんで母に報告したら、こんな風に諭してくれた。
「まあ、人生経験だと思って自分の力を試してみたら?
要は、お友達を作るような感じで初めてみたらいいわよ。
そうそう、この前電話があったTさんに聞いてみたら、もうあんたとこの
保険に加入してるって。」
「聞いてくれたの?やっぱり3人に1人は既契約してるんだ。」
「ということは、残りの2人を開拓するってことでしょう。
 どうしても取れないときは、私が安いのに入ってあげるわ。」
「うん。保険って結局、ある程度豊かな国でしか、成り立たない商売だよね?」
「そうでしょう。昨日の番組見て御覧よ。オリンピックに出られる
選手もいれば、ゴミ漁りして生きている国の人だっているのよ。」
「同じ努力なら、スポーツしてる人の方がよっぽど贅沢だよね。」

I先生のブログには、昨日の活動にボランティアに参加していた方々のことを「ゼミ生にスカウトしたい。」と書いてあった。
なんだか、涙が出そうになった。

最後の母のひとことは、
「あんた、毎日よくそれだけ書いてるわね。」
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