日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
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健康診断
2006年02月28日 (火) | 編集 |
2月も今日で終わり。早いなあ…もう今年も6分の1が過ぎちゃった。

今日は、新入営業職員の健康診断。
昨夜の10時から午前中の診断が終わるまで、絶食しないといけなかったので、朝ごはんを食べる30分間は寝坊して、起きるとすぐに着替えて
家を出た。

出社するとS生命の支社ビルの前に、レントゲン撮影のバスが停まっていた。
集合場所は、通常の研修室の7階から4階に変更されていた。
「それでは、健診代の1,650円を徴収します。」
あれ?タダじゃないの? 
さすがは、ケチ○○と噂されるだけのことはある。

「何か質問はありますか?」
「Hさん、私外部に、健康診断書を提出したいのですが、今日の結果を、使わせてもらっても構いませんか?」
「そうですね。結果のコピーは一週間後にお渡ししますが、それでいいですか?」
「はい。提出は来月ですので、大丈夫です。ありがとうございます。」

7階が健診室に早代わり。医師の到着が遅れて、10時まで待機した。
10時10分ごろから、レントゲングループと身体測定グループに5人ずつに分かれて、始まった。
検査項目は、身長、体重、検尿、視力、聴力検査、血圧測定、レントゲン撮影、内科健診、採血、心電図の順。

服を着たまま、体重計に乗った。数値を見て思わず、
「うわ、カル~イ。」

内科健診の医師が聴診器を当ててこんなことを言った。
「身体は丈夫な方だね。お子さん2~3人いますか?」
「いえ、独身です。」

他の仲間も口々にコメントされていて、何を根拠に言うのだろうと
終了後にすきっ腹にお弁当をかきこみながら談話した。

今月2月入社で残ったメンバーはいつもの月よりも大人しいグループだとか。残った仲間たちの元職業もバラエティに富んでいて楽しい。
バスガイド、司法書士を志望していた人、美容師、看護士、
そして保育士の私。

些細なことでも、自分にとっては当たり前のことが、他人にとっては当たり前じゃないことは、よくある。
お弁当を取りにいくときには、特に目に見えない細菌の感染や衛生面は
小児科病棟や保育所ではウルサイし、トイレや食事前に石鹸で手を洗うのはこれまで当然だった。

しかし、何人かの女性たちは手を洗わないで弁当を配ったので、研修が始まって数日経ったある日こういったのだ。
「私、保育士だったから食事の前の手洗いはうるさく言われてたの。」

保育所に子どもを預けている子育て最中のママもいるから、
彼女たちには、そのことばは寧ろ敬遠されてしまった。
私、優しい保母さんだったんだけどな…
生命保険の女性たちには、実は元保育士、幼稚園教諭も少なくないらしい。

だからといって、ここで保育士面はもうできないし、私は指導者でもなんでもない。ただの見習い営業職員になろうとしている。

食事を終えても11時半から12時半まで1時間も休憩時間があったので、
4名の女性同士で雑談しながら過ごした。
何を話したか、詳細には忘れてしまったが、時々私の話し振りに、
3人がにや~っと笑った。

「何ですか、その笑い?」
「いや、ゆきんこさんって何だか自分のワールドを持っているのね。」
「ごめんなさい。私すごくしゃべりすぎちゃうみたいですね。
気をつけなくちゃとこれでもセーブしてますが、行きつけの美容室では
3時間もしゃべって独壇場になってます。」
「それにマジメだから、資料もタイミングよく出してきて、すぐに
保険の話にもっていってるじゃない。昨日聞いたばかりの講義内容の
ことなんて、みんな途中から眠くなって、ちゃんと聞いてないわよ。」
「なんだか、高校の先生みたい。」
「え?でも本当は子どもたちと話している方がずっと楽しいんです。」
「そうでしょうね。」

午後からは、3時ごろまでマナー講習。
3名の女性主任トレーナーが、ピカピカと目を光らせる。
社内研修用のビデオを視聴して、失礼な行動と適切な行動を比較して、
お客さまに失礼のない態度を実践する。
「それでは、ウィスキーの練習をしましょう。」
Aさんが昼食後、所用で早退して9名の奇数になったので、
主任の1人Kさんとペアになった。

それから、名刺交換の練習。
合格祝いにもらった名刺入れと、昨日配布された名刺を使って
またペアになると、私だけがあぶれてしまった。
よっぽど私のことみんなイヤなんだなぁ・・・
そんなのは、元祖専門の心理学とことば以上に正直なノンバーバルコミュニケーションで否が応にもお見通しだった。

先月まで、仲間はずれ行動の研究論文も話題になっていたところだから、シニカルになるしかないし、そこまで見通せてしまう自分が寂しかった。

マナー講座を単純に面白いと思うのは、やっぱりABAのおかげ。
仕草ひとつ、ことば遣いひとつにその人の人となりが反映される。
一度、フィールドに出てしまえば、誰も何にも言ってくれなくなる。
だから、健康診断を格安で受けられるのも、名刺の渡し方、笑顔の作り方ひとつひとつを丁寧に教えてくれて、修正してもらえるのは、
行動分析士に習うのと同等の価値があるのだ。

3人の主任の中でも、見た目には一番チェックの厳しそうな
主任とペアになって、名刺交換を3回練習した。
相手に向って自分の名前が正面になるように、名刺入れの上に置いて
両手で差し出す。
相手よりも自分が先に渡すのが、礼儀。
「こんにちは。S生命のゆきんこと申します。」
「ゆきんこさんですね。」
「はい。どうぞよろしく御願いします。」

そういえば、この練習どこでやったかな?
そうそう、もう5年前だけど、初めて失業したとき、日本語教師の
資格を取るのに、6ヶ月の修業期間に講義の中でデモ練習したのだった。

彼女らに敬遠されてよくわかったけど、
ゆきんこは受容しても、受容されることはない。
法的に戸籍上は、私は子どもという立場でも、若い年下の母親たちが、
私にどう接していいか戸惑っているのもわかるし、私だってわからない。 
それくらい、コミュニケーションの位相って敬語も尊敬語、丁寧語
謙譲語もある日本語は、発音は英語ほど難しくなくても、状況に応じての使い方が至難なのは、外国人のみなさんや自閉症のみなさんだけではない奥の深いものだ。

ことばに言及すると、これまた果てしなく脱線してしまうので元に戻ろう。

新人が名刺と共に、デビューするときのプロフィールをオリジナルで
作成した。
そういえば、こんなことも22歳当時にしたっけ。
自分の似顔絵イラストを描いて、吹き出しに、マジックでこんなふうに書いた。

はじめまして。S生命のゆきんこです。 
生まれも育ちもどっぷりHっ子。 
やぎ座のO型(どうぶつ占いではゾウ)
好きなこと お菓子を食べておしゃべり 小さい子と遊ぶ 動物
      ブログ・自転車 いろいろ
苦手    ヒミツです。。。


下書きをみてもらったら、
「上手だわ。なんだか絵本に出てくる絵みたいね。」
「ありがとうございます。」

帰社前のサインをして、自転車で約20分から25分母校H高校を横切って
まだ蕾の膨らまない桜並木を通り抜け、営業所に着くと自転車置き場に
ヘルメット姿の女性も同時に着いたところだった。
「Bさん、おかえりなさい。」
「ああ、ゆきんこさん。今日は寒かったでしょう?」
「いえ、Bさんのほうこそ、寒かったでしょう。」
「何か温かいものいれましょうね。今日は何がいい?」
「え~と、コーヒーにしようかな。」
「今、淹れるわね。」
「あ、まってください。私がいれます。」
Bさんの後に扉の中に入った。

結局、Bさんの気配りにまた甘えてしまった。
コーヒーを飲み始めて、何気なくBさんの後ろの壁に貼られた
成績グラフに目が留まった。
「あら、今月の成績、Bさんダントツだったんですね!」
「そうなの。今まで全然ダメだったんだけど、やっと契約が取れたのよ。」
「それは、わが事のように私も嬉しいですよ!だって、私Bさんにスカウトされたんですもの。」
「そういってもらえるだけで、幸せだわ。でもダメだと思っていた
お客さんだったから、喜びもひとしおだし、今回の契約は所長たちの手助けもあったからね。」
「もし差し支えなかったら、どんなドラマがあったのか聞かせてもらえませんか?」
「競合他社との保険商品とどちらかにしようとご夫婦でギリギリまで、
悩んでおられたんだけど、それもお友達の勧誘を受けていたにも拘らず、最終的には私に契約してくださったの。」
「どんなことが、こちらを選択された決め手になったんでしょうね。」
「最後まで断りきらなかったことや、やっぱり、無理強いはせずに
『最後はどちらを決めてもらっても私は構いません。」と言ったことだったわ。」
「そうですか。そんなBさんだったから私、今ここにいるのかも知れません。」
「あなたを誘ったときもそうだったわよ。」
「私、あの時、何て言いましたっけ?もうすっかり忘れています。」
「今までは保育士をしてきましたが、他の職種も考えています、と。
だから、誘ってみたのよ。」
「そう、それに何と言っても、Bさんのラブコール、本当に嬉しかったし、この営業所の雰囲気がよかったから。とっても熱心だったもの。」
「私もうすっかりオバサンだけどね、挑戦しようっていう気持ちがあるのよ。外にいるのが大好きなの。」
「でもね、悩むし、ココロも揺れます。私には目指していたものがありました。それを中途半端に放り出していいのかという思い。
私の身体はたった一つです。同じくらい好きなことがあって、どちらか一つの道を選ばなくちゃいけないとき、やっぱり踏ん切りがつけられない。さっきの契約の話と同じです。」
「そうよね。わかるわよ。」
「子どもたちのことは、大好きでした。でも、保育士の世界もここと
同じ。私、どこへ行ってもいじめられて泣いてばかりいました。
それが辛かったし、アルバイトで今度、先生どこへ行くの?と子どもたちとお別れするのも悲しくて…」
涙ぐんでしまった。

「あらあら、泣かせちゃってごめんね。はい、ティッシュ。
そうよね。きっと子どもにとっていい先生ほどそうでしょうね。子どもって正直だからきらいな先生の話、家に帰ったら言ってるからわかるわよ。辛かったのね。それに、正職員の保育士の方が若いのに、オバサンバイトの保育士にきつかったりするのよね。」
「いじめないでって初めに断っていても、追い出されて長続きしなかった。だからもう、子どもたちとは、他のところでかかわっていく
方がいいんじゃないかと思ったんです。」
「そうだったの。ここは大丈夫。仕事内容よりも人間関係のしんどさが大変なのはどんな職場でもおんなじだもの。この営業所は本当に意地悪する人なんていないから安心して。」
「はい。Bさんにそう言ってもらえると本当に安心します。」
「たとえ、成績の悪い時期が続いたとしても、みんなが手助けしてくれるから大丈夫よ。だって、自分が成績よくてもみんながそうじゃなかったら嬉しくないじゃない。」

心からのことばというのは、胸を打つものだ。
所長のKさんに帰りがけに挨拶した。
「何かお手伝いありますか?」
「ううん。今のうちに早く帰っておいていいよ。あさってはいよいよ企業に名刺を配りに行くからね。」
「はい。よろしく御願いします。」


憧憬のA先生に会うことはなくても、ABAはいつでもそこにある。

のどかな田園風景の広がる営業所の周辺が大好きで、イヌを散歩させているお年寄りの交流に目を細めて、自転車で帰路に着いた。


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2006/02/28 20:11 | 保健 | Comment (2) Trackback (0) | Top▲
コメント
この記事へのコメント
がんばってください
ゆきんこさん、いよいよ新しいお仕事始まるのですね。
大学院の勉強と同時進行でたいへんでしょうが、がんばってください。

ところで、ゆきんこさんのご勤務先どこかわかっちゃうんですよね・・・
だって、そちらの支部の方に保険の加入のお世話いただいて、いつも年賀状や暑中見舞いいただいてるんですから(笑)

僕のブログの方へはいつもお励ましありがとうございます。
2006/02/28(火) 23:17:13 | URL | 弥生桜 #QFfX2vZ6[ 編集]
世間が狭すぎます。
弥生桜さん、もっと早く言ってくださいよ!
お母さんに遊びにきてもらいこともあるのかしら?

いつか偶然あってしまいそうですね。
やばいな~・・・
その時、お互い緘黙だったら見逃しましょうか?
2006/03/01(水) 17:42:05 | URL | ゆきんこ #-[ 編集]
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