fc2ブログ
2024 / 03
≪ 2024 / 02   - - - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - - - - - -  2024 / 04 ≫

先週めいっぱい働いて、学校に通って、
忙しいのは私だけじゃなく、もっともっと忙しい人もたくさんいます。
睡眠時間を削ればそれなりに捻出できないわけでもないですが、
帰宅が毎晩11時半で、お腹が空くからお味噌汁をチンしてホッとして、
それから明日の身支度の準備とか時間割、
歯磨きに洗面などをしていたら、真夜中の12時。

家は狭くて、PCの横に母が布団を敷いてしまうと
もう寝かせてあげないとかわいそうだし、
朝は7時になる前に起床しないと、お弁当も作らないといけませんので
全然メールを見ている時間もありません。

今週、土日の連休で、おまけに同居の母が仲良し12人グループで
美山のかやぶき民宿「とみ家」さんにホームステイ旅行へ出かけてくれたので、昨夜から終日、PCの前で宿題の研究論文検索に勤しむことが
できました。

昨日午後5時過ぎまで、6月の修士論文昼間発表に備えてまずは
先行研究論文を検索していて、特に「緘黙症」に関する内容を調べていました。

さて、この1週間の経緯と、検索内容をご紹介しようと、
午後6時すぎから約5時間もアホみたいにブログに綴っていましたが、
何しろゆきんこはメディアリテラシーが大したことない。

ちょっと別のサイトにアクセスして、また続きを書こうと思ったら
なんと、5時間かけて綴った文字が消えうせていました。。。
「もう寝よう・・・」

昨夜視聴した「宮廷女官チャングムの誓い」では、
権力争いの陰謀の果てに謀反の罪でチェジュド(済周島)に流罪に
なったチャングムが、そこで出会った医女に師事しながら、
修行に励んで、いつか王宮へ戻って復讐することを企てているという
お話でした。

さて、2年前ゆきんこがある意味、一念発起し、臨床心理士を目指して
いいおばさんなのに社会人大学院に臨んだのも、似たようなリベンジがその原動力になっていた。

いつまでも独身のままで、恋愛らしい恋愛もせず、
「選り好みしてんじゃないの~!?」
と、保育士仲間からは言われ続けてきた。

2年前の春「私、大学院を受験する。」
と両親に宣言すると、二人は同意してくれた。
1999年に言語障害の専攻科を修了したものの、
使い捨て保育士として右往左往しながら、
半分くらいは人間不信と鬱状態で
保育所を転々としてきた日々を知っていたからだ。

今の仕事もその延長上みたいなもので、
ヒトトコロにじっとしていると追い立てられるように
「査定がクリアできない」
「締め切りまでに目標達成!」
などなど、上司の上司からはっぱが掛かってくる。

それをいちいち真に受けていると身が持たなくなるので、
そこは自己コントロールだ。
「ゆきんこちゃん、大きな声では言えないけど、
誰もいないところで、上手に息抜きしなさいよ。」
と、がんばりやさんで姉御肌のBさんが励ましてくれる。

5月26日にBさんと同行してレストランで食事を共にした。
「ゆきんこちゃん、今この仕事をしていることは人生の無駄には決して
ならないよ。あんたの人生の目標が他にあるのなら、今すぐじゃなくてもそっちの方に行く日が来ると思う。」
「私、Bさんが声をかけてくれたのはやっぱり縁があったと思うし、
一緒に働きたかったから、後悔なんてしてないよ。」
「あんたは、こんな街中に育ったと思えないくらいほんわかしてるから、田舎の方があってるんじゃないの?」
「転校する度、よく言われたよ。どこの田舎からきたん?って。」

大学院に進学したことで、
それまでお付き合いしてきた方々と疎遠になり、
出かけていった先で新たな出会いも増えたように思う。
そこで出会った多くの先生方自身の人生のプロセスに触れ、
一人一人の先生方もまた多くの生徒やご家族の方々との
かかわりの中で悩んだり、辛い思いを乗り越えて、
疲れきった顔を合わせながら、同じことを共有する時空間を
噛み締めている。

で、ブログが更新できないし、相変わらず不人気な内容なので
気ままに綴っていますが、
緘黙症について調べたことを少し報告したいと思います。

もっと真剣に取り組めたらいいのですが、なかなか凡人の域を出ない
宙ぶらりんな人生行路を余儀なくされているので、
どうか「自分のできる範囲で」ということでご容赦ください。

日本における緘黙症に関する研究論文は、130件あまりあることが
わかりました。
一般の大手の専門書などにはまだまだ文献は少ないですが、
学術機関には少なからずあるようです。

1.まずは国立大学法人のHPにアクセス
2.そこから図書館のサイトに入る
3.論文検索の専用サイトをクリック
因みに私が行き当たったのは[CiNii]という研究論文サイトでした。


昨日調べたのは、1998年に在籍していた特殊教育特別専攻科で
お世話になったことのある2名の指導教官の先生方が養護学校の
先生方と執筆された2005年9月の実践報告の最新の研究論文です。

執筆者のY先生は、脳神経医学
F先生は不登校児に対する絵画療法がご専門の先生です。

「養護学校における個別の特別支援教育(1)-場面緘黙症の生徒に対して
-」
事例は、知的障害および場面緘黙症と診断された養護学校高等部の
女子生徒A子で、高等部に入学してからの3年間の取り組みの経過を
それに連携的にかかわったクラス担任、進路支援担当者、プレイセラピー担当者、養護教諭、精神科校医の記録に基づいて要約するとともに、
場面緘黙症の生徒への教育支援のあり方について若干の考察を加えた。

詳細については、HPを御覧になっていただければ、と思いますが、
驚いたのが、A子さんが入学してから就労するまでこんなに手厚い内容且つゴージャスなメンバーを取り揃えてのサポートが、今の日本の現状で
可能なのか!ということでした。

もちろん、「個人情報保護法」などもあり、まずは「私は~で困っています。研究論文の対象になってもいいですから治してください。」
と、クライアントが自己申告と勇気あるボランティア献体になってくださることが条件で成立する話。

記述によると、A子さんは幼少時より母親からネグレクト(育児放棄)を受け、特に母性愛に欠けていたので、家族愛の代償となる養護教諭の
存在が最も重要だったと述べられ、更に、教師集団が対応に困ったときには随時、精神科医との綿密なアドバイスの元に長期計画を実践できたことが、通常冷淡なタッチで記述されることが多い論文にしては、
なかなか情熱的に、いいアプローチと「グッドな関係」をキープしたことにウェイトが置かれていた。

A子さんへの心の支援策のひとつに「集団コミュニケーション・プレイセラピー」を週1回2年間継続して実践された経過も興味深かった。
はじめは、緊張して遊びに参加しなかったA子さんだが、
終盤には、笑顔で集団に溶け込むことができるようになったそうである。

他にも岐阜大学・富山大学・筑波大学の発達臨床心理研究室などで、
場面緘黙症を対象とした研究論文は2000年以降に発表されていました。

先週の水曜日、5月31日午後10時前のことです。
夜の学校から大阪駅まで、ある現役セラピストの女性とJR神戸線の電車に揺られ、会話をしました。
私が落っこちた教育臨床心理コースに見事合格した彼女によると、
現職で実際にクライアントを持ちながら第1線の大学教官に心理療法を学べる国立大学法人で、しかも夜間開講というのは元町のこの学校だけだとか。


だから年々高倍率の競争率もこんなご時世で激化しているから、
改めて彼女の学業振りを直に聴かせてもらえてのは、ラッキーで
アルバイトで落ちこぼれの障害児加配保育士の私には
手の届かない高値のコースだったんだなと思いました。

「ところで先生、緘黙症の方を治療なさったことはありますか?」
「ええ、小学生の方で2~3人、担当したことがあります。」
「どのようなことを心がけてアプローチをなさいましたか?」
「そうですね。貴方の心の中に入っていかないわよ。でも、
困ったときには役に立ちたいの。そんなメッセージを送り続けました。」

「私は去年の8月からブログを作っています。最近、緘黙症だった
方々と交流するようになりましたが、彼らは教師の認識が薄いことと
社会的認知が広まらないことに憤り、悩みを打ち明けられずに人知れず
困っているようです。何とかお役に立ちたいのですが、
私自身も、去年仕事でバーンアウトした上に、今は会社員として、夜は
前職の幼年教育について学んでいるという全くちぐはぐな状況なのです。」

「ブログで緘黙症の方と交流って?私にはそんな発想がありませんから、なんだか新鮮だわ。だって緘黙の方って人とかかわりたくない方でしょう?」

「わたしの場合は、『緘黙じゃないでしょう?』ってブログ仲間から言われてます。でも、小学校のころから元々話すよりも書くほうが楽だったし、話すとなると、相手の表情や雰囲気とかに左右されますし、何よりその場で声に出して話さなくちゃならないことに、不安や緊張があり、相手の反応に過敏になってしまうんです。
ブログやメールなどの文字が媒体になることで、返事が返って来ることに手応えがあるんですね。相手のリアクションを気にしないでいいので
画面から飛び出してくることはないということも安心できます。
お互いに傷つきやすくデリケートなことをわかっているから、
直接会わないのに、双方向でのやりとりが可能なのもメリットかなと
思います。」

「そうなんですか。直接は人に知られたくないのに、でも自分の存在を
ブログにして公開できるのはどうしてかしら?だって自分のことを
面識もなくどこの誰かもわからない人が知っているだなんてその方が信用できないじゃないですか?」

「会わないし、誰だかわからない。絶対に相手の領域に侵入しないという前提があることが、安心できるのです。直に顔を合わせたらそれで
終わってしまうんです。私の場合はね。
実物の私を知っている人のことは、プライバシーにかかわるので、
反って事実は書けませんよ。」

「そうですか。私は直接クライアントと対面することで信頼関係を作るという方法しか知らなかったけど、ブログだから安心できることもあるんですね。
でも、たくさんのブログの中でリンクするかどうかも取捨選択するのですから、実体でも同じ結果になるのかしら?」

翌日、6月1日の夜の学校の共通講義の教室で再び彼女に会った。
「先生、昨夜はありがとうございました。」
「いいえ、こちらこそありがとうございました。勉強させてもらいました。」

お昼の保険のおばちゃん業では、日中1日平均30人から50人くらいは面談している。それだけではなかなか契約には至らない。
おきゃくさんの百面相に恐れおののきながら半分以上は、門前払いのつら~いお仕事です。

K所長と軽自動車の同行で、彼女の身の上話を聞かせてもらっていると
「まるでピア・カー・カウンセリング」って感じです。

そろそろ日曜日も残り少なくなってきました。
ブログも好きだけど、他のこともしたいから息抜きしなくちゃ。

論文検索に没頭して、
昨日のお洗濯物を取り入れるのを忘れていたことは
母には内緒にしておいて下さい。

私が自転車で横切ったら、
明日も薔薇の花が黙って美しくそこに咲いててくれますように。


スポンサーサイト





【】
こんにちは~。
緘黙についてのお話、興味深く読ませていただきました。
比較的最近でも緘黙に関する論文などが発表されていたりするんですね。

現役セラピストの女性とゆきんこさんのやりとりも興味深く読ませていただきました。

緘黙の人は人とかかわりたくない、と思われているのは、正直ショックかな。無表情=無感情=人嫌い っていう感じに見られているのかなっていう気はします。

私は、人との交流が苦手な人ほど、人との接点を求めているように感じているのですが、実際はどうなんでしょうね。

私が以前、緘黙について調べた時、緘黙児とのコミュニケーション手段として、交換日記などが有効である、という記述を発見して、そうそう、文字だったら自分を出せるんだよねって、すごく納得した記憶があります。

ブログと交換日記も・・・誰かと文字でやり取りできるっていう点では、とても似ているように思います。何を書きたいのかわからなくなってきましたが・・・(笑)

「貴方の心の中に入っていかないわよ。でも、 困ったときには役に立ちたいの。そんなメッセージを送り続けました。」
っていうメッセージって、具体的にどんな内容なのかなって少し思いました。

あ、息子がお昼寝から起きてしまいましたので、この辺で失礼します!
【】
ゆきんこさん、毎日お忙しい中で緘黙についても詳しくお調べの様子、そのパワーに脱帽です。

私は今まで溜めてきた気持ちをブログに吐き出すように書いてます。私の事を知っているリアル世界の人には絶対話せないから。。。

最初は、読んでくれる人がいなくても綴るだけでいいと思ってたけど、ゆきんこさんを始め、たくさんの仲間が見つけられたことはネットだからこそです。

家の庭のアジサイも咲き始めました。雨に打たれて輝きを増す花には言葉が無くても強く励まされます。
【るいさんへ】
たくさんのコメントありがとうございました。
セラピストの彼女と擦れ違ったら、誤解のないように解説して、もう少し
詳しく聞いてみますので、
来週まで、乞うご期待ください。

息子さんの寝顔どんなにか可愛いでしょうね~。
【野ウサギ。さんへ】
コメントありがとうございました。
「事実を知っているリアルな世界の人には話せない。」という現実は、緘黙症だけでなく、あらゆるマイノリティを臨床研究する上での難しさの裏返しでもあるように思います。
声に出さずとも勇気を出して、ブログに綴っていきましょうね。
そして雨に濡れても、紫陽花のように輝きましょう。一輪一輪が違った色を
放つように。

この記事へコメントする















ゆきんこ

  • Author:ゆきんこ
  • 2005年8月23日にデビューして、ブログ歴17年目になりました。
    開設当初、障碍児加配保育士を経て、紆余曲折の3年間の夜間大学院の日々を綴ってきました。
    修了後も、失業と再就職を繰り返し、どうにかケセラセラでやってきました。
    出会いと別れの中で次第に専門分野への執着を捨て、遠ざかる日々です。

    独身時代の趣味は、旅行、水彩画、ハイキング、心理学系の読書、リコーダー演奏などでしたが、兼業主婦になってからは家事にまい進、心身とともに衰退しています。
    かなり前に流行った「どうぶつ占い」では「人気者のゾウ」ってことになってます。