日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
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第34回N学区区民体育祭
2006年10月08日 (日) | 編集 |
グアムから帰国した1週間前は、終日雨でしたが、本日は暑くも寒くもないからりと晴れた運動会日和。

昨夜は、お気に入り韓国時代劇「宮廷女官チャングムの誓い」もクライマックスを迎え、チャングムの産みの親ミョンイと育ての親ハンサングンを死に追いやった宿敵・チェサングンが、最期にミョンイの墓前で全ての罪に許しを請い、自害した。

日曜日の午前中、ゆきんこはモノグサ花子だ。
遅いモーニングを済ませると、裏のWさんのインターホンが刺激になって、母が「運動会見に行こう」と誘ったので、ふらりと徒歩5分のN小学校へ出かけてきた。

午前11時ごろ。昨年母が飛び入り参加した「ぱー3」という競技名は
「グラウンドゴルフ」に変わっていて、競技は中盤に差し掛かっていた。

去年と比べると、特に大きな変化らしい変化は感じられない。
ごま塩頭の人々はマジョリティだけど、子育て世代や小・中学生も
数え切れない人数が、各自治体から参加していてそれぞれに体育祭の
雰囲気を楽しんでいたし、お世話係の自治委員さんもにこやかに
お茶や参加賞の手配に勤しんでいた。

「Nさん、こんにちは。」
「こんにちは。」
「何か競技に出られたら?」
「もう、出る競技がないのよ。」
「こちらは?」
「娘です。」
サングラスを外してご挨拶。
「いつも母がありがとうございます。」
「ああ、お嬢さんなのね。」(いつまでお嬢さんなんだか?)
電話の取次ぎは何回かあるようだが、初対面同士、しげしげと改めてアイコンタクトする。

「今日はご家族とご一緒ですか?」
「いいえ。私、一人暮らしなんです。息子は最近追い出して、寮生活を始めたわ。息子は短気だからちょっとしたことで喧嘩ばっかり。
あ~、一人っていいわよね~。あなた、うちの息子どうかしら?」
「家を出て行かないんですよ。私を怒鳴りつけてます。」
「耳が遠くなってきましたからね。何度も大きな声で言わないと
通じないんですよ。」

出好きで顔がそこそこ広い母の知り合いと、こういうやりとりが3回くらい連続して、競技に見入る。

ふと、先週火曜日のI先生の講義内容を思い出し、
競技ではなく、観客のなかにある特定の対象を探し出した。
「こういう集団行事って発達障害の子どもたちには恐怖の体験なんだよ。年に1回しかないでしょう?ご本人にとっては、地震か火事みたいな
天変地異みたいな感覚よね。こうして眺めてたら、特に異変もなく、
みんなが同じように楽しんで見えるけど、
これくらい(だいたい500人)の規模の校区なら障碍児もどこかに
いるはず・・・」
と母に解説していると、

いらっしゃいました!
「あの人、生垣の向こうに頭だけ出してるよ。」
「何してるんだろう?」
「多分、怖くて隠れてるんだよ。」

それから、競技はそっちのけで、視線は彼に釘付けになった。
サングラスのお陰か、彼は全く私の観察に気付いていない。

そこへ
母の知り合いの民生委員・児童委員のTさんが挨拶に来て、こんな話をした。
「民生委員さんって大変でしょう?」
「う~ん、、、どこまでプライバシーを配慮して訪ねたらいいのか、
わからないんですよ。
一人暮らしの方々もうちの自治体にどれだけいらっしゃるのか、
実ははっきりわからないんです。
それなのに、万が一、孤独死でもなさっていたら、私たちに責任がかかるんですよ。」
「ああ、それでしたら周辺のご近所に御願いしたほうがいいかもしれませんね。民生委員さんにも限界がありますもの。」
「そうなんです。ご近所の方に一人暮らしの方の情報提供してもらえるとありがたいんです。この頃プライバシーもうるさくなっちゃって、干渉されたくない人も増えているでしょう?」

Tさんが去って、再び生垣に目をやると、自閉症かも?の青年の姿が見えなくなっていた。
「あれ?どこか行っちゃった。」
「しゃがんで○○こしてるんじゃない?」
「それだったら、ちゃんとトイレに行って隠れるんじゃないかな?
ちょっと見てこよう。」

そろりそろりと生垣に近づき、覗いてみたらしゃがんでいた。
戻って母に告げた。
「やっぱりしゃがんでた。でも、○○こはしてなかったよ。」
「私も見てくるわ。」

母が近づくと的外れなのが、離れたところから見ていて笑えてしまう。
母が3メートルくらい離れたところを覗くと、
彼はむくっと顔を出し、生垣からそろりと出てくると、集団から遠巻きになり、誰もいないブランコの柵に腰を下ろした。

「覗いている間に、反対側からあっちに行っちゃった。やっぱり自閉の人みたいだね。」
「あんたの中学のユニフォーム着てるよ。あんまりいいデザインじゃないね。背が高いから大人みたいに見えるけど。」
「どこ行くんだろう。でも、こんな運動会苦手なはずなのに、学校の外へは行こうとしないね。
学校へ行ってる間は誰かが見てくれるけど、大人になってから誰もサポートしてくれないと大変だと思う。親は年老いていくし、運動会に参加できないのだから、社会の一員や職場に参加するのはもっと大変なのに。」

午前の部、最後の競技全員参加の「ジャンケンゲーム」に加わった。
ルールは至ってカンタン。

朝礼台に立つ、2名の役員のどちらが勝つか、予想してトラロープの左右に分かれて立つ。
負けたグループはその場を去り、勝ち残った30名に景品をプレゼント。

しかし、本当に全員参加できるカンタンな競技なのか?

さっきの自閉症の中学の後輩クンは、参加しただろうか?

最後のジャンケンで30名が景品を獲得し、参加者はそれぞれの地区のテントに戻ってお弁当をもらった。

M町の子どもたちのなかに、気さくに近づいてきた小学生の男の子。
サングラス越しに私の目を覗き込んできた。
「オレもサングラス持ってきたらよかった。」
「かけてみる?これは、アメリカのサンフランシスコで買ってきたんだよ。はい。」
外して、少年に手渡した。
「ちょっと大きいね。」
「オレのはお菓子のオマケについてたよ。」

自閉症の彼は私服に着替えて、M町のテントに戻ってきた。
少年は恰幅のいいスーツ姿の、腰に「副会長」のリボンをつけた男性の横に近づき、お茶とお弁当を受け取った。

はあ、お父さんはかなり立派なステイタスの人らしい。

彼はテントの周りを迂回して、お弁当を持って小学生の女の子グループ
の横に腰を下ろした。

私はそれを見届けてなぜか安心して、ジャンケンゲームで離れ離れになった母を捜しつつ、校門の向こうの横断歩道を渡った。

「おかえり。遅かったじゃない。」
「うん。あの人、うちのM町に住んでるみたい。」
「今から、銭太鼓の練習していい?」
「いいよ。」

というわけで、BGMは「♪こんぴらふねふね」でお送りしました。


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2006/10/08 14:22 | 日常の発見 | Comment (5) Trackback (0) | Top▲
コメント
この記事へのコメント
やっと稲刈りも終了して、気持ちも身体も余裕が出来て、久しぶりにブログ巡回!?してます。お元気です??

 「♪こんぴらふねふね」って、しゅらしゅしゅしゅ・・・って奴??

 違ったらごめんね。
2006/10/12(木) 21:27:41 | URL | 小林 一弘 #-[ 編集]
小林さん、稲刈りお疲れ様でした!
しばらくのんびりしてくださいね。
そうです!しゅらシュシュシュです。
今週、近隣の田んぼでも稲刈りラッシュが続いていますよ。
2006/10/12(木) 22:21:38 | URL | ゆきんこ #-[ 編集]
お疲れ様です!
とっても気になる「気になるメジャー」!
良かったらうちのお米と交換しますよ。
よろしければ、うちのHPから私にメールください。http://www5e.biglobe.ne.jp/~hanataro/index.html
2006/10/13(金) 20:04:45 | URL | 小林 一弘 #-[ 編集]
小林さん、心温かいお申し出ありがとうございます。「気になるメジャー」は確かに非売品で、営業員しか購入できません。
でも、小林ブランドと交換では、丹精込めたお米がかわいそうです。HPのあて先にメジャーは送付させていただきますので、しばらくお待ちください。新潟のコシヒカリはとってもあま~いそうですね。ニュースで見ましたよ。
2006/10/14(土) 11:56:37 | URL | ゆきんこ #-[ 編集]
え~!?いいんですか~!?そんな遠慮しなくてもいいのに!新潟のこしひかりといってもいろいろあるし、そんなたいしたものではございません。いつでも言ってくださいね。たくさんの人に食べてもらって、いろんな感想を聞きたいです。
2006/10/16(月) 18:46:42 | URL | 小林 一弘 #-[ 編集]
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