日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
幼年教育実践学会第7回大会
2007年10月14日 (日) | 編集 |
昨日、13:10~16:10まで「幼年教育実践学会第7回大会」に出席してきました。

本学会は、会長のT先生によれば、日本でもっとも小さな学会とか。
ゆきんこの所属大学の教員と修了生・在学生で構成され、発足したのは
平成13年度なので、実にこじんまりしているけど、立派な学会のシンポジウムだ。

ちなみに、9月下旬の3連休に開催された日本特殊教育学会は、会員数
2500人以上の大所帯で、シンポジウムもあちこちで賑わっていた。

先週9日のYゼミでは、Y先生から「うちは設営担当のサブだからね。」
とお達しがあったので、12時30分と早めに到着した。
既に受付が始まっていて、2年生の幼稚園副園長のI先生が座っていた。
「こんにちは。」
「こんにちは。担当、サブゼミだと聞いたので、早めに来たのですが、
何かお手伝いありますか?」
「いえ、何もないです。」

会場はストレートの日中の若い院生さんたちが、リクルートスーツで机を移動させ、セッティングの真っ最中。
窓際に鞄を置いてお手伝いに参加した。

早めに着いていた1年生の年上の後輩にご挨拶。
「先生、半年大学院生活されて、如何ですか?」
「も~、難しいこと全然、わからへんねん。」

蓋を開けたメンバーは
大学院だから、すごい~~!
というわけでもなくて、日本の大方の教職員関係者の平均年齢が50代半ばであることから、大学院入試は、白髪交じりの院生諸氏が自然現象としての加齢に伴う記憶力の減退も考慮して、「受験することに意義ある」方式で、ハードルは結構低い。
しかし、入学したからには、出席率や出席態度、期日厳守のレポート提出をきちんとこなすことが当然の責務だ!

そういうわけで、出席者過半数は、頭がごま塩というベテラン層で小さな講義室1は満席になった。

初めにY先生が口火を切って、総会が始まり、次いで拍手で会長に再任されたT先生から挨拶があった。

続いて13:30よりシンポジウム。
テーマは、変革期の幼児教育・保育 -認定こども園をめぐって-

司会のS先生が、この数ヶ月お会いしないうちに別人のように激ヤセした
姿に多くの院生たちが驚きを隠せなかった!!(特にゆきんこ)
「今や家庭という絆の脆弱化と3分に1組は離婚し、残りの2組のカップルも不妊に悩んでいるという、産み、育てることの困難が少子化に反映されています。」

はい。私もその中にふくまれていま~っす!!(自慢じゃない)

「山田教授によれば、私たちにとってかけがえのない、生まれる条件が厳しい社会現状が次々と起こり、生まれてきたかけがえのない命がネグレクトなどの虐待に脅かされている。
家庭や地域から子ども集団を育む時間・空間・仲間のサンマ(三間)がなくなり、その置換としてインフォーマルな子育てサークルなども創出
されてきました。
また、幼保一元化の動向のなかで「認定こども園」は「第3の子ども施設」と言われながら、確固たるものではない。スタートには憶測や懸念も飛び交いました。」

話題提供は、4タイプのこども園からそれぞれのタイプを代表して
県下の3名の代表者に提言いただいた。

初めは、Mこども園のH先生
「昭和23年に児童福祉法が制定され、社会福祉法人化して30年後に
もう一箇所必要だろうと、理事長が保育園を設立した。時代は、第2次
ベビーブームと女性の社会進出が目覚しくなり、保育所の需要に迫られた。狭い園舎に子どもたちがわんさかいた。
2003年に法人を2分割して、新エンゼルプランの下に子育て支援や次世代育成の法制化を文科省は推進し、待機児ゼロ作戦が施行された。

そこで、幼保一元化の歩み寄り案が浮上した。
モデル園として「総合施設」が30箇所設置されたが、横須賀市などでは問題も生じた。
大臣のなかには、保育所から幼稚園、18歳までの学齢期の児童を管轄する「子ども省」を提案する人物もあった。

「認定こども園」には4タイプあるが、保育に欠ける・欠けないという区別よりも、2時までの短時間保育・2時以降の長時間保育という分け方にさせてください。
保護者の就労の有無に依らず、幼稚園と保育園の機能を併せ持つ施設として好評を得ています。

次に、幼稚園タイプY園のK先生は、主にパワーポイントで視覚的に園の様子を紹介した。
運営でややこしいのは、短時間保育と長時間保育とでは、サービスを提供する時間が違えば、保育料も違う。だから給食費も違ってこれが、運営上ややこしいというのだ。
醤油何%は短期保育園児の負担とかなんとか、細々したことで横須賀市では大議論に発展したとか。

最早、日本のあらゆる福祉は、国家責任から丸投げにされ民営化した功罪によって、すっかり措置制度から契約制度に変わってしまった。
これについて云々は、省略するとして、

K先生の発表はあまり印象に残っていなくて、強いて言えば、
2歳児の短時間保育をする「たんぽぽ組」と、
就労する保護者の子どもを2時以降も保育する長時間の預かり保育の
実情を報告していた。

最後は、幼保連携型のOこども園からT先生の発表。
O園は、幼稚園と保育所をそのまま合併したこども園だ。
いわば、別々の銀行同士が倒産しないように吸収合併されて1つになる
プロセスと同じだ。
デメリットとしては、ベテラン職員同士の幼稚園と保育園のカルチャー
ショックが大きかった。

例えば、昼中活動する動物と夜行性動物とが共に生活すると双方にストレスが溜まるのにも似ている。
4時間保育に慣れていた幼稚園の先生たちは、保育時間が夕刻にまで及び、記録や翌日の保育準備の時間が削減されて困憊したのに対し、
保育士たちは、その条件に慣れてきたので、それほどでもないとか。
お互いの保育方針が譲り合えず、バトルも多少生じた。
保育所では、異年齢保育は自然だけど、幼稚園教諭には、年齢の異なる
保育の捉えに抵抗感を示した先生もあったらしい。

でも、最大のメリットは、幼稚園も保育園も子どもは変化に自然に順応し、0歳から5歳まで共に保育する喜びを実感しあったのだそうだ。

ところで、会長で、指定討論者のT先生は、黒板の御前から気のせいか、
ゆきんこの方に注目していらっしゃるではないか?
おまけに年下准教授のI先生ときたら、私に遭遇するたびに、細い目の中の瞳孔をそんなに大きくして仰け反って驚かなくてもいいでしょうが。

両先生は、ゆきんこが社会人大学院生になった3年のうちに、
バーンアウトしたり、失業したり、会社員したり、専門学校の教員したり、また辞めてしまったりと、波乱万丈、煮ても焼いても食えない
ニートスレスレおばはんシングルに憂いや辟易もしているのだろう・・

すなわち、子育て支援の保育士のくせして、少子化加担の張本人ここにあり!

3時からブレイクタイム。
トイレが混んでいたので、ぶらりと外の空気を吸いに遠出したら、
時間に間に合わず、遅刻してコソコソと再入室。
I先生が受付の最後尾にいらっしゃり、勘付かれた。
こらえて、肩で笑うのはやめてくださいってば~~~
わざとじゃないんだから。

生まれつきどんくさぼよよん系なので、パンクチュアルな行動はかなり苦手なことは自認しておりますが、
上には上がいるので、自己弁護しておこう。

15分間の休憩を挟んで、質疑応答タイムが始まった。
H大付属幼稚園園長のN先生が、コメントと質疑した。
「Q.給食問題がクリアされれば、幼稚園・保育園が垣根を越えてやっとひとつになりました。保護者の就労の有無によらず子どもを保育するこども園が実現したことは、社会の要請を受けて歓迎されることです。本来は、幼児期は国が保護すべきですが、社会システムの変動のなか、社会全体としての働き方の問題があります。また、基本は家庭教育にあり、保護者が子育てのイニシチアティヴを執るべきです。この点、こども園がお任せ保育になっていませんか?親も子も基本的生活習慣を育てるという、子育て支援はどうなっていますか?」

「A.祖父母が送迎したり、父親の子育てへの協力も養成しています。地域の方々に園庭解放など行い、ボランティアで保護者に「1日保母さん」「小さな絵本館」など保育者役になってもらったり、イベントの企画を考案してもらうなどの子育て支援プログラムを企画しています。婦人会や老人会との交流会では、近々、稲刈りなどの行事を予定しています。「おやじの会」のやきそば作り「親子体験」などなど、いろんな話ができる場も設けています。」

「A.今は情報化社会。果たして保護者に子育て支援センターの役割を伝えられているだろうか?デイリープログラムの設定保育を掲示板に貼って
伝える。日々の保育を伝える説明責任「accountability:アカウンタビリティ」の必要性を台湾の幼稚園の実践から学びました。
石川島播磨造船場では、午後4時までとそれ以降の2タイプの就労を
選択できるなど、各企業では勤務形態の見直しもされてきたようです。

樋口恵子先生が、安心安全の場はもう保育所と幼稚園しかない。
その環境づくりをして欲しい。とコメントしていました。」

「Q.4月にこども園を新規オープンします。
 保育士と幼稚園教諭のどっぷり浸かった双方の保育文化・意識の壁を
どう乗り越えたらいいでしょうか?」

「A.個人的には、カベはありません。結局は個々の保育者の保育観の相違であり、カベがあること自体、おかしい。ヘンなライバル意識が邪魔しあうのではないかと思います。」

「Q.最後に、今後の夢・展望をひとこと御願いします。」

「A.幼稚園型では、2歳児クラスを設置しましたが、空き教室で0~1歳児保育をやりたくてもやれないことも多く、こども園が全てを引き受ける必要もないと考えています。子育て世帯の在宅支援は羨ましい。
乳幼児の交流の場が作っていける情報交換や特別支援との連携もしていきたいです。」

「A.地域や家庭の教育力の向上にどう役立つか?
 視察も多くなり、保育者・保護者・地域の連携で楽しかったな~という体験を増やしたい。
最近は『気になる子』も増えている。臨床心理士や保健師との連携も必要です。『子どもがしっかり育つこども園』の5年後に向けて作りたい。」

16:10には閉会し、若い院生たちが、再び懇親会のためのテーブルセッティングを始めたので、ゆきんこもせっせと手伝った。

何が楽しいといって、ケーキをお皿に盛っていると、「うわ~、おいしそうですね~」と笑顔とともに涎までこぼれそう・・・

しかし、数種類のケーキに後ろ髪をひかれつつ、ビンボウおばさんのゆきんこ、既知の卒業生の方々に別れを告げて懇親会には参加せず、
海辺にそびえるビルを出た。

サタデーナイトの昨夜は、親になりきれない親子がオシャレな繁華街に
どれくらい屯していただろう。

アーバンでネオンに輝くオシャレな週末の宵もたまには悪くないけど、ヒトは誘惑に弱く、体内時計に反して、好きな物事だけに耽って堕落してしまいそうになる。

栄枯盛衰、奢れる者久しからずや

「楽しければ、それでいいじゃん、」という価値観とモラルハザードが
鬩ぐ街中を抜けて疑問符満々で帰路に着いた。




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2007/10/14 16:41 | 保育 | Comment (3) Trackback (1) | Top▲
コメント
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2007/10/15(月) 13:41:39 | | #[ 編集]
おっ!! 随分こまめにブログ更新してますね!!

「楽しければそれでいいじゃん」??

いいえ!人生一度きりではありません。

人は子供を持ったから親になるんじゃなくて、子供と一緒に成長してやっと親に、大人になれるんですよ。
2007/10/17(水) 22:30:48 | URL | 小林 一弘 #-[ 編集]
小林さん、久しぶりのコメント、めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます。
小林さんも「パパサウスル」か「ようこそセンパイ課外授業」に登場して、日本の主食の
何たるか、子は親の背を見て育つということをレクチャーしてください!
最早、親になれない私には説得力ありませんから。
2007/10/17(水) 22:48:47 | URL | ゆきんこ #-[ 編集]
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