ゆきんこの引き出し

日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。

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3月26日水曜日
その朝はイレギュラーでスーツケースだけ7時前にロビーに提出することから始まった。
そのまま、1番乗りでレストランで朝食バイキングを食べようとした時、
先客だった黄土色の袈裟を身に纏ったお坊様と目と目が合って、手招きを受けた。

お坊様は赤い袋に入った金メッキのお札を出して、ゆっくりとメモ用紙に「供養」「善良」と書いて
説明した。
私もよくわからずに、お札を受け取った。
弟子のような連れの僧侶が財布を取り出し、お金を見せた。
私は、笑顔で「sheshe」とその場を去って、母と食事を始めたが

「お札をもらっちゃった。もしかして・・・お金を払わないといけなかったのかな?」
「ビジネスじゃないけどね。」
「お財布をチラチラさせていたから、やっぱり払った方がいいのか」

時間と共に、宿泊客が増えてきたけど、お坊様は他のお客を手招きする気配もない。
偶然、私に「格別の」とは思わなかったけど、なんだかタダでいただくのも気がひけたので
後から心ばかりを寄付することにした。

一足先に、王(ワン)さんは我々のスーツケースと共に専用バスで次の旅先へと出発した。
ツアコンの蒋さんと参加者は別に手配されたバスでホテルから南京駅へ向かい、
そこから、まずは手荷物検査を受けた。
中国の新型高速鉄道CRHのモデルは日本の新幹線だ。
バスでは殆ど居眠りで景色を見ていなかったのだけど、ここでも中国の壮大さを実感した。
ひたすらに続く3月下旬の大平原は、概ね黄色い菜の花で彩られていた。
そして、桜も殆ど満開だ。
大豆・麦を主とする畑の中に集落が時折、目に入り、日中の合弁公司(会社)や高速道路とも交差した。

最高時速250KMで、1時間10分後には、5つ目の観光地「無錫(ムシャク)に到着した。
ムシャク駅では、先回りの王さんと運転手さんが待っていて、再び専用バスで観光。
4日目あたりから、観光の合間に関所のショッピングも待ちかねていることが増えてくる。
「ビンボウ旅行なのに~」
ムシャクは、太湖という琵琶湖の3倍の面積に相当する湖を臨む観光地だとか。
日本でたとえるなら、三重県みたいな感じで名産品は真珠。
それまでも、強制的にコースに入っているみやげ物店では「チェシャ豚」みたいな豚の置物を目にしていたのだが、
申し訳ないことに、「ゆきんこに真珠」というくらい面白くなくて、母と一番に屋外へ出てしまった。

無理やりコースに含まれている専門店巡りは、格安ツアーの場合、免除されないらしい。
そのうち冗談で「トイレもコースに含まれています。」
と女性陣の「連れション」行動も強化されていった。
海外旅行の場合、女性として最も不便なのは何といってもトイレに尽きる。
やっとトイレに駆け込んでも、紙がないのが中国の常識。

それから、遊覧船で太湖からムシャクの街を一望した。

4日目は、新幹線あり、遊覧船あり、パールとシルク紡績のショッピングあり、そして、バスで日暮れには上海に戻ってきた。

さすがに旅の疲れも溜まってきて、母とぼやき始めた。
「ちょっと長すぎたな~・・・そろそろ帰りたい」

5日目、上海へと続く。。。
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