日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
春爛漫の桜の下で
2008年04月06日 (日) | 編集 |
4月1日付で新職員として採用されたワーク☆

10名の職員同士の顔と名前、役割と人となりもお互いに概ね把握できたところで、滑り出しまずまず好調の1週間が経過した。
春爛漫の桜が満開の穏やかな晴天に恵まれた昨日4月5日の午前10時。
21組の親子が勢揃いし、真新しい田んぼの中の施設は、50名の人々で一斉に賑わった。
靴箱に漢字のフルネームで書かれた自分の名前を見つけると、親子はスリッパを履き替えて、階上の食堂へと随時待機した。

顔見知りの親子も複数いて、期待と不安の入り混じる会話が展開された。
午後10時30分定刻になり、保護者開所説明会と施設見学会が開かれた。
まずは、利用者一人一人が、起立して名前を言った。
それから、職員挨拶
「生活支援員のゆきんこです。よろしくおねがいします。」

しかし、21組の親子と職員は全くの初対面
なかには、そわそわおちつかない利用者さんたちもちらほら・・・
食堂の集団のムードががまんできず、外へ出たがっている自閉の男性が1名。
「あの、水を飲むと不安が収まりますか?」
「いえ、不安になるから、水飲みが頻繁になります。」
「待って、もう少し、ごめんね」
私は手でストップの合図を出して、彼に要請した。
彼はおどおどとした目で私が誰なのか、確認し、トイレに入る前に、ズボンを下げた。
「トイレで」

それから、恰幅の良すぎる車椅子の男性に付き添い、トイレの様子も保護者から詳しく伺った。

今年養護学校高等部を修了したヘッドホンのあどけない自閉症の男性
といっても、18歳だから未成年だけど、いつまでも彼を「かわいい~ちゃん」として遇するわけにはいかない。」
「名前は?」
「ゆきんこです。」
「ゆきんこさん。」
「はい。Uさん、よろしくね。お仕事一緒にがんばりましょう。握手」
ヘッドホンのUさんは、至近距離10cm以内にまで接近し、私が人畜無害そうであるのを確認して
微笑んだ。
Uさんのお母さんが親しげに解説した。
「今までの経験から相手の第1印象が決め手みたいなんです。子ども時代から大人の男性でも怖い
人や、自分にはしなくても誰かがその人に怒られているのを一度でも見たら、なかなか信頼できなくて・・・」
「はじめにお母さんから情報を伺って参考になります。ありがとうございます。気をつけますね。」
「O先生がゆきんこさんを絶賛していました。」
「いえいえ、買い被り過ぎですよ。それに、私がこの世界に入るきっかけを下さったのはO先生です。
今回の就職のお話もO先生から紹介いただき、感謝しています。」
「O先生には、竣工式にもご招待を考えています。」
「それでは、またO先生に会えますね。」

利用者とその保護者の一部には、長年自閉症の療育指導をしてきたO先生の元教え子という間柄
である。
ゆきんこがヘタレの新人療育指導員となったご縁をいただいたのも、測り知れない障碍児界隈の人脈の持ち主であるO先生のお陰だ。

しかし、就労支援を目的とする授産施設でそれ以前の課題山積という印象の入所者の方々と保護者の本日を迎えるに至る苦節10数年の思いに改めて責任の重さを感じた。

それでも、泣いてばかりいた過去が私を少し逞しくしていた。
且つ独りじゃなく支えあい、助け合えばなんとかなるという新たな仲間同士の結束に期待があった。

何と言っても独学および、学術的に研鑽した年月は、初対面にもかかわらず、利用者と保護者のあらましを手前味噌にアセスメントする実践力を自然、私に授けてくれていた気がする。
こういった障害者授産施設でのサービス残業は際限なくなり、それも若年層支援者の職業定着率を阻む一因になりかねないことを辛酸舐めて熟知した選りすぐりのスタッフであることも心強かった。

そして、利用者も支援者も対等に働く仲間だから「ゆきんこさん」「Oさん」「Tさん」と呼び合う。
「Iさん、試食のおべんとう一緒に食べましょうか?」
「うん。」
「どうですか?おいしい?」
「うん。  ペギー葉山知ってる?」
「知ってるよ。知ってるの?」
「うん。」
「もう、テレビに出てないよ。」
「出てるよ。BS」
「私、BSないんだ。」
「花見ある?」
「う~ん、まだわかりません。できたばかりだから・・・」

Iさんのパパは、保護者会の会長だ。
ひえ~、、、、
手ごわいけど、癒し系天然キャラの笑顔でお相手仕るぞ。
気さくに笑い合って、同じ釜の飯を食う関係になるだろうか?
それとも、、、またバーンアウト?


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2008/04/06 16:16 | お仕事 | Comment (0) Trackback (0) | Top▲
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