五月雨が降る日は

アクセスや読み手に構わず、ひとりよがりに脈絡なく書くのがゆきんこ流。

だけど、自由奔放、全く外部の制御を受けていないのかといえばそうではない。
新婚2ヶ月とGWを越えて再就職1ヶ月を経過して、日々刻々の変化を全て叙述していたのでは、
とても書ききれたものじゃない。

斜め向かいの町までバスと自転車の併用通勤で往復3時間半と1日8時間労働で、帰宅して食事と入浴したらすぐ就寝。
翌朝は夜明け前の4時30分起床という生活リズムにようやく慣れてきた。
周囲に呆れられてもやせ我慢のエコロジカルなチャリンコ通勤は、健在だ!

新設ほやほやの職員関係は、上下関係もあいまいなのがいいところ。
利用者や保護者とも思ったよりも早く信頼関係も築くことができたように思う。
それというのも、重い障害のあるわが子と歩み続けた18年から20数年というベテラン保護者の達観した姿勢に寧ろ支援者側の方が寛大に見てもらっている気がしている。

私が担当する利用者さんは、視覚障害を伴う重度重複障害の方を含めて3名だけど、
ま~、一筋縄ではありません。
まるで日々、ゴールの見えないトライアスロン的な支援にドタバタしている。
これまで保育所の正職員保育士に浴びせられた叱咤・雑言・禁止・命令という言語機能をどうしても
使ってしまう自分に自己嫌悪する。

もう保育畑には戻らない
それは、幼年コースで学んだ3年間をそのままドボンするのに近いレジスタンスだったけど、
Y教授からも安心したという携帯メールが舞い込んだ。
けれども、人間社会、家庭の内外で使役動詞を禁句にした美しく対等な関係が、一体古今東西、どこにあるのでしょうか?
「見切り発車もいいとこ」の危うい幕が上がり、4月末から5月にかけて、とうとう風邪をひいてしまい、2日の夜には発熱で寝込んでしまった。

翌朝3日は、熱を下げたい一心でPさんと久しぶりにH駅前に繰り出して、夕食を共にした。
それもつかの間、午後10時にはPさんと別れて新宿行きの夜行バスに乗り込んだ。
その目的はといえば、同じく新婚さんのOちゃん宅を訪問するのと、そもそも大阪育ちのOちゃんと私は、Oちゃんの結婚が決まったときに約束していたことがあった。
「東京ディズニーシーへ行こう!」

しかし、Pさんが別れ際にゆきんこに刺した一言が脳裏にはびこった。
「Oさんが腹心の友だということはわかるけど、僕なら中学時代からの旧友の新婚早々に、GWの休日を邪魔したりしないし、夫婦で過ごす時間を大切にするけどな。」

Oちゃんも私も、相手をないがしろにしたつもりは毛頭なかったのだけど、
実際には、夫婦で過ごすよりも旧友で過ごす時間を優先したには違いなかった。
その一言でPさんの真意が読み取れた。
「来年以降は、もうしませ~ん。」

翌朝4日の未明、新宿にバスは到着し、Oちゃんとバスターミナルで再会した。
午前8時から午後7時半までディズニーシーを満喫できたのはよかったけど、
風邪の症状が緩和されたとはいえ、さすがに乗り物ひとつ乗るのに平均45分の待ち時間を4~5回繰り返しただけでヘトヘトになった。

そういえば、GWはどこへ出かけても人込みで辟易していたのに、よりによってディズニーシーに繰り出すなんて・・・
「勇気あるか無知じゃないか」と共通の友人Tちゃんからも携帯電話が入った。

Oちゃんの新居は、ディズニーシーからJR沿線で1時間あまりで到着できた。
コテコテの大阪人のゆきんこ。
東京ははじめてじゃないけど、つり革広告やら、大衆のマナー、諸々の事象のちょっとした違いが面白くてキョロキョロしてしまった。

Oちゃんの夫のHさんには結婚式以来、2回目の対面だけど新入社員当時からいつも見た目が35歳。
いかにも穏やかで頼れるタイプなのが彼女のハートを射とめたらしい?
だから、Oちゃん曰く、今更、旧友との友情を優先したからといって気にすることはないと宥めてくれたのだが、
「私の先入観ですが、Oちゃんにないがしろにされているのでは?」
「・・・その通りです(笑)」
「そんなことないわよ」
・・・とまあ、何を言っても笑って受け流してくれる奇特な御方なのだった。

子どもの日には、午前9時まですっかり寝坊して、Oちゃんの独身時代と全く変わらない厚かましい
待遇を受けた。恐縮している私にOちゃんは独身時代と微塵も変わらずに言ってくれた。
「来てくれて喜んでいるんだし、そんなに遠慮されたら返って困るよ。都合悪かったら、はじめから来てもらわないって。」
こういうこと素直に言ってくれる旧友がOちゃんでよかったな~と思った。

午後から渋谷に繰り出して、「ルノワール&ルノワール展」を鑑賞した。
こちらの会場も、ディズニーに劣らずものすごい群衆が殺到していた。
ルノワールは20年来お気に入りの印象派アーティストで、何度か鑑賞しているが、今回よかったのは、ルノワールが中年期から晩年にかけて身近な家族を心から愛し、それを作品に仕上げていった過程が、よくわかった。
これに対比させて、息子のジャン・ルノワールが父の名作をモチーフにして数々の名画を製作したことも興味深かった。
ディナーは、「銀座ライオン」でチーズフォンデュやしょうが焼きに舌鼓を打った。
帰りの夜行バスの時間までOちゃんにすっかりお世話になって、渋谷を後にした。
東京で久しぶりに連休らしい連休を過ごし6日の早朝、大阪に戻ってきた。

「ゆきんこさん、GWは『ご主人』と過ごしたの?」
と施設長がやさしく連休明けにたずねてくださった。
「『ご主人』と言われても、まだ別居ですからピンとこなくて・・」

Pさんを一人残して、友人と過ごしたとはやっぱり言えないかな~?

GW明けは早速、担当の利用者さんの個別の支援計画書を5月15日までに提出するという宿題が出された。
連休明けに3日働いて、夢の国からすっかり脳みそが現実に引き戻される。

総勢6名の利用者さんにとって、一度、作業室へ入ると玄関から靴を履き替え、隣の畑まで繰り出すのにかかる時間は、なんと15分!
利用者さんたちにとっては、その15分さえもディズニーランドの乗り物を待つ時間に匹敵するくらいのエネルギーの消耗に値する。
利用者さんをお連れする支援員のO氏とゆきんこも、それだけでヘトヘトになるのだ・・・

どうにか今日の夕食までには支援計画表も滅多と使ったことがないエクセルにルビつきで一通り入力できた。
昨今の障害者福祉現場においては、利用者さんご本人のニーズを尊重し、支援者は対等な契約に基づいてサービスを提供するというシステムになってきた。
そのため、計画書は利用者にも開示する義務があり、ふりがなつきの書面を作成することになっているそうだ。
このことは、乳幼児対象の保育所では有り得なかった計画書の掟だった。

でも、私の担当の利用者さんって、点字も読めないし、トイレもお手伝いしているんですけど、それでも
ルビいるんですか?ってここでぼやかしてもらっておこう。

「噂には聞いていましたが、福祉の給料って本当に少ないんですね~」
昔、羽振りがよかったという初老の運転士さんに添乗し、利用者さんの送迎マイクロバスで
会話も弾む。
「ええ、だから給料の話は耳に入れないようにしています。」
「あんまり働きすぎると、旦那が怠けるというよ。」
「ええ。本当は専業主婦がいいんですけど、訳ありで・・・。もう外聞はきかないことにしました。」
「ところで、特価サービスのあるスーパーを知ってるかい?パンの日は一斤75円なんだよ。」
「え~!どこですか?教えてください!!」

そういうわけで、新婚気分はどこへやら?という若葉の季節の近況であります。




スポンサーサイト

テーマ : スピリチュアル - ジャンル : 日記

コメント

開き直り

ゆきんこさん、はじめまして。

そううつ歴15年で、年金生活者です。サラリーマン時代に発症し、未だに治らない、と言うかむしろ悪く成っている感じです。

若いゆきんこさんが、病を抱えながらも、仕事に取り組み、それを続けられていることに感嘆するばかりです。

私のサラリーマン時代は、研究開発の仕事でしたので、論文や文献との戦いで有り、職場での人間関係でも大変な想いをしました。いつも、どちらかと言うと、そう気味で、上司やまわりに怒り狂っていた様です。その頃のノートやメモを見ますと、文字は自分でも読めないほど曲がりくねり、ビッタリと赤ペンのコメントで埋め尽くされています。

定年後に大きなうつを4回ほど経験しました。うつの時は死んでしまいたく成ります。そんな苦しいうつでも、私の場合は、数ヶ月でうつを脱出し、今度はそうに成ります。

私のそううつは、そうの期間が長く、うつの期間が短く、大体毎年決まった周期を繰り返して来ました。最近、その周期が少し変化して来た様で、この先がちょっと心配です。

そううつは遺伝的で有るとか生まれつきの気質だとか言われ、なかなか治らないので、一生薬をのみ続けなければ成らないとも言われますね。

私は、もう歳が行っているので、それも仕方ないとあきらめています。しかし、若いゆきんこさんが、そんなはめに成るのは大変だと思います。

物事は、思い通りに成るもので無い。成る様にしか成らないと開き直るのが一番だと思いますよ!



tom jerryさまへ

初コメントありがとうございました。
私はようやく四十路に突入したところですが、
tom jerryさまの真摯な書き込みを拝読し、私よりも遥かに過酷な境遇を生き抜いてこられたことと想像します。
大学院在学中には、プロジェクトXをテキストに「エンジニア魂と教育論」の受講もしましたが、研究開発の世界は福祉業界とは対比できない心労の絶えない世界なのですね。

私自身は、父をはじめ多くの心身を患う方々に接してきました。
(従って、病みそうで病まないのほほん癒し系らしいです)
私の経験では心を病む方々は、それまで自身を遠慮なく解放できるTPOに恵まれてこなかったのではないでしょうか。

>物事は、思い通りに成るもので無い。成る様にしか成らないと開 き直るのが一番だと思いますよ!

成せばなる(かも?)の真髄を教えてくれたのが、
私の好きなABA(応用行動分析学)です。
この頃は、20代の利用者さんと一緒にペギー葉山の♪ケセラセラを歌っております。
それでは、tom jerryさんもどうぞご一緒に♪
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する