NPOセンターからお呼び出し

午前中は、メールチェックしながら、とりあえず面接のシュミレーション
小心者(誰もそう思わないので自称)だから、面接は得意と思ったことがない。

午後ものほほ~んと好きなサイトにアクセスして暇潰し。
していた2時過ぎ電話のベルが鳴った。

「ゆきんこさんのお宅ですか?」
「はい。」
「NPOセンターのUと申します。今日は忙しいですか?」
「はあ?」
「先日、申し込んでいただいた話し合いをもちたいと思いまして、お待ちしているのですが・・・」
「あ!ごめんなさい。受理した連絡がなかったので、抽選からもれたのかと思っていました。
きっと応募多数なのかと・・・」
「いえ、反対です。当方NPOの新企画なので、参加者はあなたを含めた2名しかいないのです。
もし御近くで今からでも来てもらえるならお待ちします。」
「迷惑かけてごめんなさい。では、今から伺います。」

昨日に引き続き、不意の呼び出しで急ぎサプリMへ自転車を走らせた。

昨日出没したNPOの団体とは、別棟のNPOセンター事務所へ顔を出した。
「失礼します。先ほどお電話いただいたゆきんこです。」
「こちらも事前に連絡をさしあげず失礼しました。会議室へ案内します。」

今回の目的は、1枚のちらしがきっかけだった。
失業ほやほやの9月1日
このNPOセンターの企画にFAX応募したのだ。
そのちらしの企画タイトルは、
「こんな時、あんなこと、どうしてる?本当のところ、どうしたらいいの?」

対象は、日々の暮らしのなかで疑問をもっている市民
      ひとりではなかなか解決できない課題をもっている市民

廊下の奥の会議室に案内されて初対面のご挨拶。
「それでは、自己紹介していきましょう。」
まずは、企画・司会者のUさん
当NPOセンターの無償スタッフとしてさまざまな問題を提起し、解決するための具体的支援を行なっているそうだ。

続いて、☆2丁目のNさん長年のサラリーマン生活を引退し、悠々自適のシニアライフを謳歌していると
いいたいが、実は暇をもてあましていて、市内数箇所の図書館や書店に出没している。
最近、毎日が日曜日で曜日がわからない。お連れ合いは、現役時代は朝夕の2食で済んだのに、今は昼食をつくる必要があるとめんどうがっている。引退後の自分のライフスタイルを模索するため、時々このNPOにも参加しているそうだ。

最後にゆきんこ
「ゆきんこです。M町に住んでいます。
生まれも育ちもこの町で、住民票は生年月日が市民になった日です。
仕事は、障害児の保育士ですが、長続きせず失業をくりかえしてきました。
今回も8月末で退職した矢先、このチラシを見つけ、応募させていただきました。」
「それで、こんなテーマなのね?」
「はい。本当は、ここで討議する疑問点ではないかもしれませんが、専門機関では堂々めぐりで解決したとはいえないので、こちらに応募しました。」
「そうでしたか。Nさん、ゆきんこさんの疑問点は何だと思いますか?」
「???」
「それでは、ゆきんこさんからどうぞ。」
「はい。もう自己紹介の段階で既に言ったのですが、『バーンアウトせずに好きな仕事を続けるには
どうすればよいか?』です。バブル経済が崩壊して以来、非正規雇用で10年くらい食いつないできてはいますが、好きな仕事の障害児保育は、見た目以上に大変な重労働です。契約期間は3ヶ月から
半年くらいで、転職の度に履歴書はダラダラとしたものになっています。一見、キャリアが重なっているように見えますが、過重な業務なのに契約期間と共に放り出されてしまいます。正職員としての雇用
があっても、実質正職員に匹敵する実務能力はないので、上司から呼び出されては「もう人間相手の仕事はしない方がいいと忠告をうけて退職に追い込まれます。そして、ハローワークへ行けば、私の
経歴を見て同じ職種をすすめられるので、実力スレスレのところで身がもたないことがわかっていて、
でも、年齢を重ねると体力的にもう無理だな・・・またバーンアウトするなとわかっていて同じ職種に
仕方なく就くことを繰り返しているのです。」

「バーンアウトって専門用語よね。一般の人にはわからないでしょう。」
「はい。わたし、心理学の用語です。」
「そう。あなたの話、想像がつくわ。あなたと同じ様な境遇の人々がいても、その用語を知っているかどうかわからないわね。いわゆるワーキングプアかしら?」
「いえ、ワーキングプアほど深刻ではありませんが、予備軍って感じです。
一応有資格といっても、正職員と非正規雇用者との間に歴然とした格差があるのです。」
「ニートのNPOグループなら知っているけど、そのメンバーとも違うわね。」

「ニートやフリーターでもありません。ちゃんと安定した雇用条件で普通に生活したいけれど、
正職員並みの過酷な労働では身が持たないので、転職を繰り返しながら最低限の身分保障水準で生き延びている群です。
例えば、正職員なら保障されていても、非正規雇用者は、薄給から身銭をきって国民健康保険や国民年金に加入しなければなりません。私の給与が少ないので母を扶養家族にできず、そのため、
別々に国保に加入し、ダブルで支払わなくてはなりません。このまま加齢すれば、将来、親の介護の心配もあり、憂いは募るばかりです。」

「なるほど、ここで問題を提起していただきましたが、10年間ということで即解決というのも難しそうですね。
バーンアウトというキーワードから仲間を集めたり、気分転換にNPOに参加することで、
堂々めぐりの仕事に何かのヒントや突破口になるといいなと思います。
私も専門ではなく手探りですけど、情報提供しますね。」

「ありがとうございます。電話で呼び出してくださってありがとうございました。」
「外に出ると、気分転換になるでしょう?」
「そうですね。私は結構そのタイプです。
でも、それが難しく相談することもできず部屋にいらっしゃる方はどうなんだろうと・・・。
自分の心配よりも仕事柄、気になります。でも、自分の生活そのものが安定しないと相手の支援ができないというのが一番のジレンマなのです。本当はやりたいから、何度、バーンアウトしてもこれまで続けてきたのですから。」

「それじゃあ、長丁場でがんばりましょうね。もしも、仕事が見つかるなど、あなたに異変があれば、
連絡してください。」
「わかりました。」

私の問題提起が深刻だったのか、初老のNさんは
「あなたの暮らしぶりが想像できないですね。
我々の時代はひとつの会社で終身雇用が当たり前だったから。」というコメントだった。

再放送「その時、歴史が動いた」の玉音放送を横目にブログを更新している自分は、
まだ今のところ、余裕があるかも??
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テーマ : 今日の出来事 - ジャンル : 日記

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