ゆきんこの引き出し
日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。

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ホースセラピー牧場で気力回復!

午前中、国会中継を視聴しながら、自分を見つめなおしたら、次第にお出かけモードになった。
午後1時には、先月から出没し始めたホースセラピー牧場に顔を出した。

ここのスタッフもボランティアも癒し馬のファンだから、みんな気さくでフレンドリー
毎週出没しているだけなのに、ゆきんこの新顔も次第にお馴染みになってきた。
そんな私に6月からボランティアを始めたというYさんも、
「ずっと前から知っているみたい」
と評してくれた。

スケジュールでは、ポニー2頭の馴致の後に、8日の午後にはH小学校を訪問することになっていた。
あいにく、当日は終日雨で、キャンセルとなったとスタッフのGさんから聞いた。

今日は、ポニーは牧場でお留守番。
女子中学生の実習のお相手があるそうだ。

出発までのほんの束の間、引退競走馬のサラブレッドのカシューにニンジンをやった。
馬の唇は肉厚で手のひらでもごもごとニンジンをつままれた。すると少し唾液でぬれた。
大きなつぶらな瞳を覗き込んで、独り言と判別つかない語りかけをした。
「競走馬だったなんてすごいね。そして、今度はセラピーホースとして人を癒してくれるなんて
ほんとお疲れ様・・・」

午後1時30分、ポニー抜きで12月に訪問依頼を受けているN小学校へと徒歩で下見にでかけた。
歩きながら、Yさんから馬の特性について詳しい話しを聞くことができた。

競走馬は、ビジネスライクに仕立てられた走る目的で産み育てられるそうだ。
そのため、普通のギャンブルと違って賭けるお客は、馬の出身地やその両親、馬主、などなどを
考え合わせるのに頭を捻るとか。
馬主が、馬の引退の時期やその後の生死まで決めてしまう。
たまに、赤い目の白馬も生まれるそうだが、見た目に美しい白馬は突然変異だから、
脆弱性をもっている。
最近、「ユキちゃん」という白馬が、それにもかかわらずダービーで優秀な成績を上げているということで人気を集めているそうだ。

N小学校に着いた途端、私は感想を述べた。
「ふ~ん・・・なんだか、サラブレッドの生涯って切ないな・・・
人間社会の縮図って感じですね。私だったらどんな馬でも子どもでも分け隔てなく
かかわりたいけどね。」

帰りは、ゆきんこのナビゲーターで母校であるK小学校経由で牧場まで戻ることになった。
「こんにちは。来年、訪問させていただきます。今日は下見に来ました。」
Gさんが校門前で門番の男性に挨拶した。

馬の学校訪問の依頼は、教育委員会を通して今年に入って複数の小学校から依頼を受けているらしい。
「幼稚園にはいかないんですか?」
「あんまり、範囲を広げると対応できなくなるんでね。」
「それにしてもK学校の坂は急ですね。」
「でしょ?起伏は多いですね。地図ではわからないでしょう?丘がつく地名が多くて昔、仁徳天皇稜並みの大古墳があったと考えられているんです。
でも、住宅地になってしまったから、発掘されていないんですよ。」
「いつ頃かしら?」
「多分、奈良時代より前ですね。600年代かな?この辺は天皇の縁の地名も多いです。」
「ふ~ん。」
「この坂、お馬さん大丈夫ですか?」
「うん。大丈夫、大丈夫。」

子ども時代を過ごした故郷をスタッフやボランティアのみなさんに案内できて、とてもルンルン気分だった。
実のところ、子ども時代は、憂いと悲しみ色に染められてはいるが・・・

帰ってきたら、所定の用紙に感想や反省点を書き込んだ。
総じていえば、車や人通りが少なくて安心して馬の馴致ができそうだというものが多かった。

馬の視界は真後ろが見えない他は350度と広範囲だ。
草食動物で怖がり。だから、天敵を遠くから一望して察知し、すぐに逃走できるようなしくみになっている。
馴致のときには、車のクラクションや傍で手綱を引く人間に視界をさえぎされ、おっかなびっくり
外へ出る。
舌は鈍感で甘いと苦いしかわからない。
耳はよく聞こえているけど、人間のことばはよくわからない。
低くて安定した音声だと安心する。
こわがっている人間に過敏に反応して、こわがる。

「ふ~ん、そうやって馬の話をじっくり聞くと、犬とはどこが違うんだろう?
人間とはどう違うかなととても勉強になりました。
私は障害児・者の方々とのかかわりが多かったですが、やっぱり共通点はあるように思いました。
馬と人間なら、人間が後から進化して出てきた種ですよね。ということは、人間らしい前頭葉が機能していない障害のある方々には、人間の祖先にあたる動物と同じ本能部分で似たような特性を示すことがあるんです。

例えば、馬のとてもこわがりであるという特性。
記憶力がよくて一度いやな経験をすると、2度と同じことをしようとせずに、同じ場面に遭遇すると驚いてしまうということは、自閉症のフラッシュバックに似ているんじゃないかな~?」

「へえ~、そうなんですか?」

「私、馬のことはわからないけど、人間はいろいろかかわらせてもらってきましたから・・・
Yさんの馬のお話、とても楽しかったです。」

「こちらこそ、よければ、馬の本をお貸ししますよ。」

「ありがとうございます。」

Yさんは結婚して2年目ということで同じミセス同士でこれからも話題はたくさん共有できる気がした。
牧場の隣には宿泊もかねたセミナーハウス「癒しの家」がある。
Yさんの案内で今日はここにも初めて入らせてもらった。
この癒しの家は、なんとモデルルームを寄贈してもらって移築したそうだ。
こじんまりした新婚向けの真新しい柿渋の白い壁が、何とも初々しい。

スタッフによると、ホースセラピー牧場のそもそもの候補地は、なんとPさんのご近所だったというから
あまりにも奇遇であることに驚いた。
更に驚いたのが、リーダーのGさんの故郷というのが、ゆきんこが昨年、一時独立して論文を書いていたK市内の100メートル以内のご近所だったという話で、
馬にはこんなに人を引き寄せる癒しパワーがあることを実感した。
Gさんには、ゆきんこが海外旅行のついでに乗馬を楽しんだ話も聞いてもらった。
すると、大学では畜産の専攻だったというGさんは、ワーキングホリデーで牧場経験をしたいと考えていたそうで、実に興味深くゆきんこの話に傾聴してくれた。

「グリーンバレーを知り合いに紹介しました。
乗馬クラブでライセンスとってもそれを生業にすることは庶民には難しいです。
ただ馬と触れ合うというニーズは全国的にもきっとあると思うんです。
私がボランティアで出没しているのがすごく羨ましいって。」

「馬って、別に家でペットにしたって全然、構わないんですよ。お世話ができれば。」

「昔は飼っている人結構いたのにね。」

「でも、今の住宅環境じゃ、それも難しい。人間だっておかしくなってますよね。」

「日本って海外に比べると人の住環境も牧場の規模も偏狭だなとつくづく思う。」

「海外志向の人は、一度は留学とか移住とか考えるけど、日本を捨て去って永住まではなかなか
踏ん切りつけられない。帰国したときの受け皿も日本人なのにお粗末ですよね。
JAICAなどでも経済効果のあるボランティアなら帰ってきても企業に収まれるんですが、
そうでない分野は、帰国後の生活がビンボウになってしまうリスクがあります。」

宣伝チラシを4枚持ち帰って、別れの挨拶をした。
「明日、友だちに会うので宣伝しますね。私、口コミが得意みたい。」

どんなに楽しくてもボランティアじゃ生きていけない。
もう子どもじゃないから、誰もパトロンになどなってくれない。
平日の日中、ボランティアできる女性たちは「当然、専業主婦」なのだ。
でも、私は違う。

好きなこと、夢中で注ぎ込める情熱をなんとか、お金に還元できないものだろうか?
私の人生もキャリアも愛情も全てが無償なら、そのうち底をつくのは目に見えている。
日本社会は一体いつまでお人よしの「癒し屋さん」を奴隷にしているのだろうか?
まるで宮沢賢治の「オツベルと象」と同じじゃないか?
いや、ここのボランティアのむごいのは、こちらが身銭を切ってお馬さんにかかわらせてもらって
いるのだ。

私はそんなに貪欲でもビジネスライクな人間でもない。
「認認介護」よりましだというギリギリラインで必死に笑顔を作っている。
そして、夜中に象はとうとう叫ぶ!

「苦しいです。サンタマリア・・・」
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プロフィール

ゆきんこ

  • Author:ゆきんこ
  • 2005年8月23日にデビューして、ブログ歴13年目になりました。
    開設当初、障碍児加配保育士を経て、紆余曲折の3年間の夜間大学院の日々を綴ってきました。
    修了後も、失業と再就職を繰り返し、どうにかケセラセラでやってきました。
    出会いと別れの中で次第に専門分野への執着を捨て、遠ざかる日々です。

    独身時代の趣味は、旅行、水彩画、ハイキング、心理学系の読書、リコーダー演奏などでしたが、兼業主婦になってからは家事にまい進、心身とともに衰退しています。
    かなり前に流行った「どうぶつ占い」では「人気者のゾウ」ってことになってます。

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