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OH 麗しのタカラジェンヌ!

一昨日は、雨。
半袖1枚では、寒いから1枚薄手の上着を羽織ってちょうどいい感じだ。
気象予報士は「雨冷」だと告げていた。
昨日は爽やかな秋の快晴で、1日中とても素晴らしい余暇を過ごした。
でも、今日はまた正午前から雨が降り出した。

わたしの心模様そのままの、1日おきの秋の天気の変化は、
「変らないものなど何もない」とわかっていても、
農耕民族の末裔なのだから、元来、安定志向のわたしを
不安定にさせる。つまり、ちょっぴりメランコリック。

午前から衆議院の郵政特別委員会の質疑の模様を国会生中継で見ている。
遅い朝食を食べて、3年がかり続けてきた「特別支援教育士」養成セミナーの10日ほど放置していた、数通の封を切った。
殆どの講義を修了して油断していたところ、まだ未修得の2つの講義
と、指導実習の申し込み期限が迫っていたのだ。

封の中の諸々の情報の中に、何度も目にしている見慣れた講師の
名前を見つけた。確か、春に届いた年間スケジュールの中には
入っていなかったのに?
「今年も年末の行動面の指導は、I先生なんだ・・・」

とにかく慌てて、往復はがきに切手を貼って必要事項を記入し、
近くのポストまで傘をさして歩いていった。投函した。
もう1通のはがきは、懐かしい「お姉さん」へ。
でも、年末3連日の「指導実習」への申し込みは考えた挙句、
今回は見送った。

夢のような昨日。現実に引き戻される今日。
たまに会う懐かしい友人も、日々自分の現実のなかでもがいて
悩んでいるけれど、そこから一時解離させてくれる存在が相互作用で、リラックス&リフレッシュ効果をもたらしてくれる。

旧友のSちゃんに会ったのは、3ヶ月ぶり。
6月中旬の有給休暇に、今や友達から「セレブ」と称されている
Sちゃんと「ヴァン・ゴッホ展」を鑑賞した。
木曜日でも、マスコミの宣伝もあったせいで、かなりの人だかりに
驚いたものだ。そのとき、Sちゃんには9月の契約が切れたら、
プータロウになるから、「マンマ・ミーア」を見に行こうと
約束していたのだった。

11時に大阪駅で待ち合わせた。
所用で少し遅れて現れたSちゃんは、会うたびに髪を短くしていた。
「夏の間は、伸びてたんだけどね、偶然、ゆきちゃんに会う前に
タイムリーに美容院に行ってるみたい。」
「学生時代は、ずっと伸ばしていたでしょう?」
などなど雑談しながら、ハービスENTへと足を進める。

窓口のお姉さんにSちゃんが尋ねた。
「今日のキャンセル待ちはありませんか。」
「今日はありませんね。」
予想通り、期待はずれだった。
Sちゃんの前調べでは、11月の上旬まで予約はいっぱいと
いうことだったが、2週間後の公演に空席があるとのことで、
その場で、チケットを購入した。

「また、2週間後に会えるね。」
「さて、これからどうする?」
「天王寺のミラノ展とか、大阪ならホルストヤンセン展してるけど。」
「わたし、昨夜、思いついたんだけど、まだ宝塚歌劇を見たことが
ないの。」
「宝塚?そういえば、ファミリーランドには何度も行ったけど、
わたしも見たことないんだ。」
「プレイガイドで、今日の公演きいてみようか。」

阪急旅行社のカウンターの壁に11月公演のポスターが貼ってあった。
「『JAZZYな妖精たち』だって。」
「今は電話応対で忙しいみたいね。携帯で問い合わせてみよう。」
Sちゃんがかけてくれた。
「・・・そうですか。今日は午後1時からですね。じゃあ、今からそちらに行きます。」
時計は12時前だった。
切符を買って、阪急電車の③乗り場に快速急行宝塚行きが止まっていた。乗って10秒か20秒かで扉はタイミングよく閉まった。

「なんだか、タイミングよく乗れたね。」
宝塚沿線はわたしにとっては、それほど珍しくはなかったが、
Sちゃんにとっては、思いがけない選択の連続のようだった。

もし、わたしが「宝塚」ということばを持ち出さなかったら、
全く違う1日を過ごしていたかもしれなかったからだ。
人生の些細な1ページや一瞬にそうした
「もし、○○だったら?」という意外性がスパイスになることって
あると思うのだ。

「 他の友達から誘われたこともあったけど、そんなにのめり込んでファンってわけじゃなかった。
でも、ゆきちゃんから誘われたのも意外だったし、二人とも今日が『初めて』なのも偶然、面白いね。」
「前から、1度は見ておくべきだって母から勧められていたのを
ふと、思い出したの。母は結婚するまではこの沿線に住んでいたから。」

12時30分ごろ宝塚に到着した。徒歩で劇場まで人の波に添って移動。

おしゃれな町並みに見とれながらも、わたしは別のことを考えていた。
この町に住むある特殊教育会の著名な先生のことを。
そして、「ソリオホール」を示す看板に、10年前から
その先生の「LDに関する最新情報」を知りたくて何度か拝聴しに行ったことを。

いよいよ、お城みたいな赤茶色の屋根が印象的な宝塚歌劇に着いて
チケットを買うときには、そんなことは、すっかり忘れていた。
ついでに、お金を払ってチケットを受け取るのも忘れて、Sちゃんに
フォローしてもらう始末だ。

「とにかくなんだか、ロスタイムなしに、ここまで順調にきちゃったね。」
公演時刻まであと20分。劇場内のカフェテリアで軽食を摂って
腹ごしらえして、いよいよ指定座席へと向かった。
ピンク色の絨毯に敷き詰められた劇場は、見るからにゴージャスで
これぞ、タカラヅカというムードを醸し出している。
売店に並ぶものも梅田のショッピングモールなどで卑近に目にする
商品とちょっと違っている。なんとなく高級なブランドとか
フリフリのいわゆる「セレブ」な皆様向けのものが陳列されていた。
そういうオプションをゆっくり物色している暇もなく、
着席して3分もしないうちに午後1時のブザーが鳴って、会場は暗転した。
いよいよ、タカラジェンヌのお出ましだ。

ブラスバンドで汗を流していたわたしには、ステージ前方のオケピット
に潜む、生演奏音響も印象的だ。

前半2時間半は、ミュージカルファンタジー
『JAZZYな妖精たち』
JAZZYって単語がわからなくて、辞書を引いてみた。
①ジャズ風の
②興奮した、威勢のいい、けばけばしい
なるほど。
ストーリーは、これから見たい人のために割愛するが、
Sちゃんとわたしは、それぞれの第1印象で
「なぜ、女性たちはタカラジェンヌにはまるのか?」の
謎が解けて、自分たちもはまるであろうと納得したのだった。

男装の麗人は、本物の男性以上に美しい。
女性役の女優もミスターレディと比べるに及ばず、
巷の女性たちより、可憐で気品に満ち溢れている。
綺麗なのは容姿だけでなく、歌声だ。
寸分たがわぬダンスの絶妙さ。次々と出てくる出てくる
煌びやかな色とりどりの衣装のオンパレード、正にドロドロした現実とは夢の別世界!!
今回は純白の衣装がひときわ映えている気がした。

恐らく、ブラウン管の中の芸能界よりも厳選された、
類稀な美貌と舞踏と演劇、歌唱の芸術的センスを兼ね備えた
女性の中の女性たちの舞台が、これまでの他の演芸とは、
一線を画しているのは言うまでもない。

あとからパンフレットで気がついたのだが、
この「JAZZYな妖精たち」は、平成17年度(第60回記念)文化庁芸術祭
参加作品だとか。
ふ~ん、確か先週の日曜日の深夜NHK「アーカイブス」で、そのグランプリ受賞作品のドキュメンタリー「わたしは日本のスパイだった」を
見ていたので、「ふ~ん、そうなのかぁ・・・」と妙に納得する。

というのは、舞台にチョイチョイ出てくる妖精たちというのは、自然をモチーフにしていたし、
主人公のパトリックは、選挙に出馬する下院議員候補という設定。

「メタ・メッセージは、愛・地球博と選挙で、なんとなく今日的な
課題が入ってるみたいだね。」とSちゃんに言った。

終演は4時15分。3時間あまり、どっぷりとタカラヅカに浸った
我々は多くの観客とは分かれて、最寄のガーデンフィールズへと向かった。幕間にSちゃんが、入場チケットで、そこにも無料で入れることに
気がついたからだ。

本日の観客で気づいた人がいただろうか?
それとも、もう夕方だから知っていてもそのまま帰ったのだろうか?
劇場の裏側は、元遊園地。カルーセルや階段など、部分的な名残を
残して、跡地にはモデルルーム展示場とドッグランなどに
リニューアルされていた。

ぶらぶら散歩の風情で、ドッグランで戯れるいろんな犬種のワンちゃんたちの様子も雑談のネタになる。
犬を飼っているSちゃんによれば、犬社会にも社交家と内気な犬とか
いろいろキャラクターがあるらしい。
大きな黒い犬が、興味津々に小さいパピヨンに近寄っていくのだが、
柵の角に追い詰められたパピヨンちゃんは、怖くてたまらず、
ついに吠えていた。
「いやがってるのに、わかんないんだね。」
「人間の世界も同じようなことがあるよね。」
「犬の話を聞いてたら、主語がわからないと、子どもとか障害児と
似てるな~っていつも思っちゃう。」
「犬もいろいろだけど、躾は飼い主によるところが大きいよ。」
「人間もおんなじだね。」
わたしは、読みかけの文庫本『幼児期』のしつけの章を思い浮かべた。
 
英国風のガーデンフィールズもSちゃんとわたしの新発見で、
おまけに誰もお客さんがいなかったから、おしゃべりしながら
清閑な時空間をたっぷり満喫することができた。

そして、イタリアン・レストランでディナー。
6時前に入ったころは、肌寒くなってきたものの外はまだ明るかった。
少しずつ暗闇がレストランを包み、日没すると大きなガラス張りの
白い建物の中は、証明で夜のとばりと対照に浮き立って丸見えになった。

「お互い悩みはあるんだけど、好きなことして、こんなに楽しい
ひとときを過ごせるなんて、幸せなんだよね。」
「今、やっていることに将来、期待通りの結果があるのか、
もしそうでなかったら、絶望的な気分になるかもしれない。
でも、どんな結果にしても、先のことなんてあまり考えすぎないで、
今できることを自分の気がすむようにしておきたいの。諦めるって
簡単なことじゃない。」

「それに、あの時しておいたらと一度諦めたことでも、やっぱり
諦めきれなかったことは、先送りしてもやりたいんだって気がついた。
初めて聞いたI先生の『好きならできる!』
『お気軽にぼくの大学院を受験してください』のあの一言がなかったら、今のわたしはないんだもの。」
「ゆきちゃんって本当に勉強が好きなんだね。それに、その先生の一言が相当、インパクトがあったんだね。同じ会場にいた人は他にたくさんいても、気にしない人の方が多いでしょう。
学部のころはクラブが違ったし、いつもブラスバンド部で忙しそうだったのに、教職課程もたくさん履修してたもんね。」
「同じ科目を一緒に履修してたから、今もこうして付き合えるなんて
学生時代は、お互い思ってもみなかったのにね。」

すっかり日が暮れた午後8時前、Sちゃんとわたしは、席を立って
帰路に着いた。
人はどんどん変わっていく。
でも、変ってほしくないこともある。
わたしは、いつも心優しいなんでもお互いのことを打ち明けられる
Sちゃんが好きで、変わらず友達でいてくれる人に感謝したいと
思う。

好きなことがあるのは幸せだ。
その数は多ければ多いほど幸せだ。
好きな人がいるのは幸せだ。
好きな人や仲間が多いとやっぱり幸せかな?
好きな人に好かれることは、もっと幸せだ。
好きな人と好きなことが同じだと、もっともっと幸せだ。

それは、自分で突き詰めたけど、発見したのは、
スキナーという偉大な心理学者だった。

わたしはこの日記をSちゃんに捧げたいと思う。

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Comment

Sちゃんです #-

ゆきんこちゃーん!遊びにきたよ。
読ませてもらいました。ありがとう!
捧げられちゃったよ。宝塚楽しかったよね。
新鮮な体験って必要だよね。
人生いろいろ悩みはあるけれど、
その時々楽しまなくちゃ。
前のお仕事場ではいろいろ言われたり、
つらかったこととかあったのだろうけれど
ゆきんこちゃんは保育士に向いてると私は心から思ってるよ。
専門家でも何でもないけれど。
まあ、長年の付き合いの私の方が上司の方より知ってたりする部分もあるさ!なんてね
またメールするね!

2005/10/08 (Sat) 16:28 | URL | 編集 | 返信
ゆきんこ #-

Sちゃん、早速のコメントどうもありがとう
やっぱり、付き合いの長い気の会うお友達って、とっても安心します。
2週間後の「マンマ・ミーア」も、Sちゃんが
登場するので、よろしくね!

2005/10/09 (Sun) 12:56 | URL | 編集 | 返信

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