ゆきんこの引き出し

日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。

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新型インフルエンザがひと段落したと思ったら、5月も残すところあと1日になってしまった。

訓練校も3週間目に入って、30名クラスの雰囲気はちょっとした年増の女子校ムードになってきた。
といっても、そのうち1名は特別な年下の男性なのだけど。
彼はゆきんこと同じ最前列に座っているのに、全く違和感なくクラスに溶け込んでいた。

こういうにわか失業者の集団クラスといえども、2年前の非常勤講師を仰せ付かったときのことを思い出し、いじめや仲間はずれはないだろうか?と余計な心配をしそうになる。
幸い、このクラスは和気藹々と気さくな女性ばかりで、親しいグループがいくつかできあがっていた。
講義内容も次第に進むと、真剣に、時に笑いあり、どよめきありで面白いクラスになってきた。
現役の学生時代と大きく異なるのは、失業者であること、自分が生きていくためには、仕事とそれに必要な職能スキルを習得する必要に迫られていること、
そのモチベーションをキリキリとまたは、ほんわかと何気なく感じるのだった。

梅雨の到来を前に、5月の新緑を楽しみたいのと、1日6時間みっちりの座学の息抜きになるべく
休憩時間はカラダを動かし、戸外で気分転換するようになった。
訓練校のある雑居ビルは廊下も狭くてトイレも同じフロアに2箇所しかないので、
10分の休憩時間は、トイレの列ができてしまう。
エレベーターも狭いし、昇降の時間がかかる。

そこで、非常階段を使って、別の階にあがってトイレへ行ったり、
頭脳プレーで疲労し、充満している濁ったエネルギーを吐き出すために、背伸びしたり、深呼吸して
ワンブロック小走りしたりと、休み時間の度に席を外してはいかにしてリフレッシュするかを工夫していた。

隣席の2児の母のFさんとは大違い。
家事・育児と看病の多忙な生活の合間を惜しむように、休み時間も復習や練習問題を怠らず、
必死に再就職への闘魂を漲らせていた。


しかし、自然、類は友を呼ぶのかな???
週の中日の水曜日。
公園でランチしようと外へ出た。
同じクラスのおしゃれな帽子とサンダルの女性が横断歩道の前を歩いていた。

彼女の行き先は同じ公園だった。
「あれ?もしかして、同じこと考えてる?」
「一緒に食べていいかな?」

アラサーのTさんと、アラフォーのゆきんこ
ここでピクニック仲間になった。
雑談を進めるうち、次第にお互いの素性に共通項が多いことで話が弾んでいった。
ゆきんこが元々は自閉症児の保育士だったことや、心理学を修めたこと、大学院で学んだことなど
諸々を話すうち、Tさんは私の話に積極的に傾聴してくれて打ち解けていった。
Tさんも心理学に関心があり、臨床心理士になりたいと思っていたそうだ。
Tさんの家の隣に保育所があり、日常茶飯事クールに保育士という職業を眺めていたようだ。
それで、私も傾聴上手なTさんに饒舌になった。

「結局、いい保育士さんの方がもたなくなってやめていくんですよね。」
「やっぱりそう思う!?」
「幼稚園よりも保育所の方がよほど大変だと見ているだけでわかりますよ。」

それだけでなくTさんは、なかでも特別な唯一の男性、Yさんとも親しくしているのか、
杖をついてゆっくり歩くYさんと話したり、歩いているところに出くわした。
冗談めかして
「もしかして、デキてるの!?」
「そんなんじゃありませんよ。これです。」
男性のYさんが定期券を見せた。
身障者の同伴介助をする人は、割引優遇されている特別な定期券だった。
「これで、私は便乗させてもらってるんです。」
お茶目にTさんは笑った。
「ああ、ジンベエザメとコバンザメみたいだね。」

その翌日、訓練校のカウンターに置いてあったルーブル美術館のチラシを1枚もらって
教室に戻った。
すれ違いにTさんがチラシに目をやり、呟いた。
「あ、私、絵を見るのが好きなんです。」
「じゃ、一緒に見に行こうか?」
「いいんですか?」
「あとでね。」

そして、今日土曜日。
南森町の改札口でもらったヴェローチェコーヒーの割引チケットが使えるのは今日まで。
水曜日、斜め向かいのDさんを誘ったけど、あいにくDさんはコーヒーが飲めないと丁重に断りを受けていた。
ランチタイムに同じ方向に横断歩道を横切るアラサーのTさんが前方に歩いていた。
「Tさん、今日も公園で食べる?」
「はい。でも、この近くにパンやさんありますか?寄って買いに行きます。」
「コーヒー好き?私、ヴェローチェの割引チケット持ってるんだ。そこで確か、パンやサンドイッチも
売ってたと思うよ。」
「ヴェローチェって訓練校のN先生が行きつけているという・・・?」
「そう。せっかく割引券2枚あるから誰かと行きたいと思ってたんだ!でも、テイクアウトできるかな?」
「多分、できますよ。」

予想通り、ギリギリの偶然にTさんを誘い込んでベローチェの割引チケットでテイクアウトの抹茶ラテを
200円でゲットできた!
これだけで、十分幸せなランチタイムだった。
更にいえば、アラサーのTさんは女優になれそうな風貌で妖艶な素敵な雰囲気を醸していた。
そんな彼女と今週、意気投合してランチ友だちになれたのはラッキーだった。

それにしても、訓練は本格的にむずむずかしくなってきた。
そのうえ、先週のインフルエンザで抜けた1週間の穴埋め講義が今週びっしり詰まってタイトスケジュールに追い込まれての週末を迎えた。

やっとサタデー。。。
ヤマサン先生から週末の宿題を言い渡されため息交じりで、訓練生たちが立ち去った後も、掃除当番で居残りのゆきんこ。

そこへ、YさんとTさんが声をかけてきた。
「掃除当番ですか?随分、念入りにしてますね。」
「うん。前にチョークの粉が飛んでくるのイヤでしょ?前から粉っぽいのが気になったから、
当番廻ってきたらきれいにしようと思ってたんだ。」
「えらいですね~・・・」
「自分がそうしたいから。お二人一緒に帰るの?」
「はい。え~と海遊館の、、、」
「ん?・・・ああ、ジンベエザメ?」
「そうそう。ジンベエザメとコバンザメ(笑)」
「ゆきんこさん、どこから帰るんですか?」
「南森町」
「じゃあ、一緒に・・・帰りましょう。私たちちょっと玄関で休憩してます。」
「いいよ。待たせたら悪いから先に帰って。お疲れ様。」

それから約10分後。
すっきりと黒板掃除が終わった頃、誰もいないクラスを消灯して外へ出た。
するとロビーにジンベエザメとコバンザメの二人がまだ残っていた。
「待っててくれたの?」
「わざわざ待ってたわけでもなく・・・」
「そうなんだ。Yさんカバン持ちましょう。」
「大丈夫です。」
「ゆきんこさん、優しいですね。私そんなこと気づかなかった。」
「やさしいっていうか、前職ですから。」

なんとなくスローマイペースな仲間が寄っていくのはいい感じだった。

南森町へ向かう途中、話題は「障害者自立支援法」や政治・選挙のことにまで話が及んだ。
Yさんは、リハビリのサービスが打ち切られた上に生計すら危うくなってしまったと述懐してくれた。
「結局、誰も一人では生きて行けないのだから、自分たちが幸せになるために政治をしてくれる人を選ばなくちゃならないのか考えないとね。」
「でも、誰に入れたらいいのかわかんないですよね~・・・あ、N先生だ。」

なかなかいけてないわが国で厳しい反面、優しさが重宝になっている気もする。
同じ共通項を分かち合い、ちょっとした親切や思いやりで新たな出会いが生まれるのは嬉しいことだ。




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突然のコメント失礼致します。
失礼ながら、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
http://sirube-note.com/clinical-psychologist/

もしよろしければ、こちらのページから相互リンク登録していただけましたら幸いです。
http://sirube-note.com/clinical-psychologist/link/register/
今後ともよろしくお願い致します。
VJ4JRYj0

2009.05.31 00:49 URL | sirube #mtsVTvCA [ 編集 ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2009.06.06 22:32  | # [ 編集 ]

出てるやん。v-10

2010.05.23 19:05 URL | 麻呂 #mQop/nM. [ 編集 ]

初コメントありがとうございます。
麻呂さんに出会ってそろそろ1年ですね。
月日が経つのは早いです。

2010.05.24 17:19 URL | ゆきんこ #- [ 編集 ]












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