日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
社会力を育てることこそ、教育の急務
2005年10月15日 (土) | 編集 |
夜明け前から雨。
なんとなく熟睡できなくて、8時前にアラームが鳴る前に目覚めた。
昨夜、9時過ぎにある人に思い切って電話したのだが、
不在で、8時に掛け直すことになっていたからだ。
わたしにとっては、S先生に対する勇気リンリンの「初めての」
電話だった。
今年もらった年賀状に書かれた電話番号にリダイアルした。

「はい。」
「S先生でしょうか。ゆきんこです。朝早くから恐れ入ります。」
「ああ、どうしたの?」
「わたし、LD教育士の受講科目、あと指導実習だけになったんですが、
検査を練習したことがないんです。
赤ちゃんたちに検査なんかしないでしょう?
受講しにいくと、実習の前に必ず3例は練習しておくようにと、講師がいつもおっしゃってたんです。
他には誰もお願いできる人もなくて、思い切ってお電話しました。」
「そうか。専攻科では、全然使わなかったの?」
「はい。一度も使ったことないんです。」
「じゃあ、時間を作ってなんとかしてみよう。いつ来る?」
「今、仕事をしていないので、いつでも。あ、大学院があるから、
木、金、土、日なら大丈夫です。」
「11月にしよう。」
「うわ、嬉しい!ありがとうございます。よろしくお願いします。」

電話を切ってから、更に嬉しさが込み上げてきた!!
なかなか頼みごとを気安くできない性分なので、
相手のS先生がふたつ返事で、さっさと決めてくれたのが
とても嬉しかった!
こんなことってあるんだ!

人間不思議で、困ったときに便宜を図ってくれた人に、
好意を寄せるものだ。
嬉しいときに「よかったね。」
イライラしてるときは、宥めてくれたり、
落ち込んだら「だいじょうぶだよ。」と励ましてくれたり、
そんな関係がずっと続くと、安心できるし、
確かな信頼関係に変っていく。
・・・と信じたい。

全般的な男性恐怖症のわたしにも、例外がある。
その数少ない例外が、7年前のキャンパスでの同窓生の一人であった
S先生だ。
S先生は、とてものどかな観光の穴場として知られるM町で
小学校の通級(ことばの教室)を長年担当してきた。
年1回の同窓会で、わたしはS先生の臨席になることが
なぜか多かったのと、おしゃべりが楽しくて、いつも
「遊びにいっていいですか?」
「はいはい。いつでもどうぞ。」
と二つ返事をしてくれていた。
今から、S先生に会えるのが楽しみだ~!!


今日も、一日じゅう雨だったが、午後から出かけた。
行き先は、キャンパス・イノベーションセンター
H大学大学院の主催する教育実践学フォーラムに出席してきた。
昨年から年4回ペースで開講されていて、今回は2年目の
第6回「社会力を育てることこそ教育の急務」というテーマ。
ゲストスピーカーは、T学院大学学長のK先生

終日、雨が降っていて参加者は遅れる人が何人かあったので、
フォーラムは、定刻を少し回って2時から始められた。

心理学用語に、「ソシャルスキル」とか、「社会性」とかいうことばがあるが、これは、社会にうまく適応して生きる力と言い換えられる。
しかし、昨今の社会にうまく適応していることが、いいことだろうか?
とK先生は問いかける。
今の社会のあり方を好ましいと思わない、もっとより良い
社会に変えないといけないと考える人の方が多いのではないか?
そう思うのは過半数、しかも、中学生のアンケート調査では
90パーセントを超えた。

その、イケてない現代社会を積極的に変革する推進力、一人一人の市民レベルを向上させようとしていく力
これを社会力social competenceと定義し、K先生は、1999年ごろから力説してこられた。

小中学生に全国学力テストを実施なんかしたら、
ますますひきこもりやニートが増えて大変なことになる。

今の若者世代がおかしくなるのは、当たり前で
60歳のK先生曰く、若者とは、1960年代安保大学闘争以降の
高度経済成長期以降に出生した世代、つまり、45歳以下の
中年期にさしかかる成人も含むという。
この世代の何が変ったのか?といえば、他者との相互行為
とりわけ、大人との直接的なかかわりが不足したことが、
思いやりの少ない三無主義(無関心・無感動・無責任)が、
1980年代から徐々に深刻化していったと解いてくださった。

子育て支援や児童虐待のの問題や、親子関係は既に、
乳幼児期からはじまっており、情報過多のマスメディアに晒されて
育ったこの世代の、脳神経に与える影響力との関連や、
0歳の時点での、自分から積極的に働きかける力を備えているかどうかの
テストや、母子関係のあり方など、乳幼児期の最先端脳科学の
情報も絡めての、実に実に、耳の痛いテーマであった。

20余名ほどの参加者は、殆どが現職の中学・高校の教員で、
カウンセリングや生徒指導を担っている。

3時半すぎに、休憩とティータイムを挟んで、
質疑応答の時間になったが、なかなか
フォーラムという語源どおり、ざっくばらんな「広場」での
おしゃべりって感じにはならない。
「なるべく当てたくないので、どうぞ質問してください。」
それが、プレッシャーなんだよね。

資料としてK先生オリジナルの「社会力」チェック
アンケート調査用紙も少し受け売りしてみよう!
一般人用が25問、中高生用が23問で構成されている。

特に重要な設問は、
○お父さんやお母さんといろんな話をする。
○近所の大人ともよく話をする。
○地域によく知っている大人が何人かいる。
○他の国の人の悲しいニュースを聞くと悲しい気持ちになる。

さて、TVでは「世界の教育を変える100円の使い方」を
環境アナリストの筑紫みずえ先生が教えてくれている。

地球の裏側のことまで想像して、思いやる能力と
学力との相関関係を解明するのが研究の目的で、
3年おきに3回の調査比較によって検討するとしめくくっておられた。

こういうとってもフォーマルな場、講演会にしばしば私は出かけて
知らないことを学ぶのがわたしは結構好きだ。

このフォーラムを知ったのも、丁度1年前に受験の前に
会場のキャンパスに下見に出かけた際に、リーフレットを
手にしたのがきっかけだった。

但し、無料なのに、多くの人々には宣伝されていない。
というか、これも自らの社会力のバロメーターと言えるかも
しれないが、ちゃんとインターネットHPでも宣伝されているのだから、
それに気がついて、自分で関心を持って行動するかどうかも
社会力ってわけ。
わたしは、受験を終えて以来、まだ大学院生でもなく、失業していた
去年の12月から連続4回出席している。
休憩時間の、お菓子とかお茶、コーヒーのサービスなんかが、単純に嬉しかったり、
ちょっとした未知との遭遇も楽しんでいる。
でも、残念なのは、直接仲のいい友人・知人を誘うだけの社会力とか、もともと引っ込み思案の怖がりなので、
一人で楽しんでしまうところが、自分でも惜しいって思う。


いつも一番後ろで目立たないように黙って座っているが、
なぜか、毎回ゲストスピーカーと目と目が合ってしまうと、
「金縛り」だ・・・

終わってから、トイレに入った。
洗面所で、わたしは気が向けば自分から口を開くこともある。
「一人ですか?」
「はい。」
「どうでしたか?」
「雨で大変でしたけど、滅多に聞ける話ではないので、
聞きにきた甲斐がありました。」
「え?どちらから来たんですか?遠いんですか?」
「鳴門です。」
「徳島ですか!!」

色んな研究分野のエラ~イ先生たちって、
日本中にはたくさんいて、なんとかしなくちゃって
本当に、心配してくれているのに、主役の若者たちがそこにいない。
聞いているのは、40代~50代の熟年層。その中にいる
わたしは、結構目立ってしまう『若者』代表なのだ。

そういうわけで(?)
わたしのブログを発見してくださった方に、
せめてもの受け売りができたら幸いである。
これも、ブログを見てくださる誰かさんへの「思いやり」です。

自分から知らない人に声をかけるなんてのも、
小心のわたしの場合、公のそれも、そういう社会学者が
観察しているのがはっきり被写体にバレていると、
全く逆効果。
でも、社会性にやや問題ありの保育士という仕事柄で、ずいぶんこれもわたしなりに努力してきた。

では、どういう環境を作れば、社会力がつくのかも、
ABAで、自閉ちゃんたちだけでなく、自分にも十分応用してきた。
ずばり、旅に出る!
どれだけ、携帯電話なしで一人でいられるか?
本などの暇つぶしのツールも敢えて排除してみる。
自分で困って、誰かに助けを求めるのだ。

去年の9月16日、初めて受験校を訪れたとき、
ロケーションがわからないから、道を何人もの人々に尋ねた。
時には、不安になって、寂しくなって、人恋しくなるのも、
つい話しかけちゃうのも社会力。
そして、ママの代わりの私でも、ニコニコ笑って
しがみついて、抱きつきにきてくれたたくさんの赤ちゃんたち。
わたしなんかよりもっとすごい!!

帰宅して、やっぱりI先生のブログを見てみた。
「障害者自立支援者法案可決」についての
シリアスな内容が綴られていた。
わたしは、コメントしようかと躊躇ったが、
ちょっと、他のみなさんのコメントの様子も見てからにしよう。
あの法案成立の経緯がちっともわからないし、
多くの障害をもつ人々の反論の余地がまるでないではないか。

どうして政治の世界は、学会と違って公正でもなく、
あっという間に、理不尽な「ルール」がさっさと
決まってしまうのだろう。
わたしたち一人一人の社会力の衰弱化をいいことに、
そこに胡坐をかくごときではないか?

というのは、これも社会力との関連で、
イギリスでは3割の若者が選挙に行かないとブレア首相自らが、
憤慨しているのに、
日本では、投票する若者が3割に満たない上に、当時の森首相は、
なんの危機感も覚えていない。
首相レベルにおいても社会力の低下が疑わしいと、言えないだろうか?

では、本当に障害者の実情に配慮した支援法なのか、
その思いやりの社会力は、行政当局はいかほどか
K先生、リサーチするんでしょうか?
まずは、やっぱり一般人かな?

ちなみに、わたしの社会力自己採点ですが、
25問中、「かなりあてはまる」の最高得点が13問
14問目の「自分と考えや、好みや、やり方が違うからといって、
その人を遠ざけるようなことはしない。」が最低点でした。
なかなか難しいです。











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2005/10/15 22:50 | 大学院 | Comment (5) Trackback (0) | Top▲
コメント
この記事へのコメント
ゆきんこさん、こんにちは。
筑紫みずえ先生のカテゴリをたどっているうちにここにたどり着きました。記事を読ませもらいました。私も同感の部分がたくさんあります。私も教師として皆さんに理解してほしいことをブログにしています。良ければお越しください。
http://international-tourism.ameblo.jp/
2005/10/21(金) 20:41:54 | URL | international-tourism #NiuQfYto[ 編集]
昨日のNHKのこれからの日本という番組みました?かなりの問題提起やいろいろな意見がありました。そのことについていろいろ話しています。
2005/10/23(日) 08:39:23 | URL | international-tourism #u3mE/cpo[ 編集]
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2007/01/01(月) 23:03:27 | | #[ 編集]
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2007/02/01(木) 11:37:46 | | #[ 編集]
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2010/06/24(木) 09:17:25 | | #[ 編集]
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