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プレゼンター


プータロウ生活も3週間目。
10月も半ばを超えて、とてもいい気候になってきた。

何もしがらみのないライフスタイルに慣れてくると、
今まで、お給料のためとはいえ、
耐え忍んでいたバイト生活を思い出したくもないほど、
今が快適、快感と思うから厄介だ。

昨日は、2週間前からのお達しで当たっていた宿題のレポートを
仕上げたり、
「ビデオリサーチ」のアンケート用紙に記入したりしているうち、
学校へ行く時間も迫ってきた。

通学電車の定期券を買うのに、順番を待ったり手間取ったりして、
少し遅刻してしまった。

エレベーターの中で、バギーに乗った小さな子ども連れの
国際カップルに会った。
エレベーターのボタンを押すと光って点滅するのが面白くて
その子は何度も押していたのが、ちょっと可愛かったので、
日本人のお母さんに話しかけた。
「フフフ、英語の表示もあるといいですね。」
「そうですね。」

定期を購入するとき、学生証を提示するのが、
なんとなく嬉しかったりする。

そうだ。
やっぱりわたしは、昨夜もT先生に言われたのだ。
「ゆきんこさん、あなた勉強が好きなんだね。」
「先生、わかりますか?友人にもよく言われます。
でも、成績はよくないんです。
テスト不安があったりするので。」
「まあ、わたしも大変ですよ。お給料はみんな
30歳近くになっても学生してて社会人にならない
二人の息子の仕送りに使い果たしちゃうから、
自分の楽しみのお酒代は我慢するんです。」

月曜7時限目に初回のプレゼンターの命を受けたお題は、
「幼稚園指導教育要領と保育所保育指針に見られる子ども観」

「それじゃあ、ゆきんこさんオンステージ!」
「先生、人前に立つのはとても緊張しますね。」
「なに言ってるんだい、そんな風にはとても見えないよ。」

保育所ではガチガチになって全く本来の自分を出せないのに、
大学院では本当に寛いでいた。
わたしにとって、自分が安心して心地よく居られる場所だからだ。

サテライトに着くと、図書室に入った。
2度あることは、3度ある。
「先生こんばんは。一昨日のフォーラムでもご一緒でしたね。」
「あら、そうでしたか。あんまり目立つことはしたくないんですけど。」
「偶然続けて3回もお会いするなんて、嬉しいです。」
「ありがとうございます。」
その名前もわからない先生は再びパソコンに向かった。

一度目に会ったのは、12日(水)この建物1階の玄関先
「エレベーターの方が早かったのね。」
「階段で降りてこられたんですか。」
「ええ。どちらからですか?」
「H市です。」
「あら、遠いのね。わたし以前H市に住んでたのよ。」
「そうですか。どの辺りに?」
「Kの付近です。」
「わたし、K保育所で働いていました。」
「あら、あなた保育士さんなの?在住していたときは
子どもを預けていたんです。」

2度目にその先生に会ったのは、フォーラムの会場だった。
先生は、質疑応答で発言されたので、わたしは気付いていたのだが、
その時は、些か「社会力」に欠けていたので、自分から声をかけずに
いたのだ。

コピーを取り、遅れて講義室に入ったら、既に始まっていた。
講師のN先生が私に気づいて背を傾けて歓迎してくれたように見えた。
何枚もの布を使って、1人1アイデアで遊びを考える。
①布玉入れ。
布で作った輪に、布のボールを投げ入れる。
②電車ごっこ一人ずつ入る度に布をクロスする。
「指定席に入ってるって感じでいいですね。」
③ねずみのしっぽ取り
④闘牛士ごっこ(ゆきんこのアイデア)
♪トレロカモミロのBGMで
「モ~」と人差し指を頭に乗せて牛のポーズで布に突進!
⑤親指と人差し指の間に布を挟んで引張りっこ
⑥布を丸めた布玉合戦 当たっても痛くない
⑦ひらひらと風になってダンス
「ハリケーン!」と廊下に出てグルグルグルと渦を巻く。
⑧全部の布をつなげて縄跳び

改めて布遊びのバリエーションに驚き!
保育所では「おばさん」でも、ここのクラスの中では
若年層にカテゴライズされる中途半端な年齢の私は、
浮いていることも気にせず、歓声を上げたり、
笑い声を上げたりと暫しの
ストレス発散を大いに楽しんだ。

後半は、初回の続きでイタリア「レッジョ・エミリオ」の
実態ビデオを視聴した。
2001年に発売された最新鋭のプロジェクト型、幼児教育実践映像だ。
それを元に話し合った。
「保育の最中にドキュメント(詳細な記録)を取るとか、
ディスコース(話し合い)をするなんて普段の保育では
なかなかできませんね。」
「子どもたちがひとつの課題にあんなに集中して取り組むなんて
どうしてできるのかしら?」
「やっぱり、環境でしょうか。一昨日のフォーラムでも
テレビやゲームを視聴している時間と、集中力との関連性を
研究対象にしていると講師の先生がおっしゃってました。
わたしの従妹も、今イタリアに留学していますが、居心地がいいのか、
帰ってきませんもの。」

この台詞のあとにノーコメントだったら、寂しくなってしまう・・・

わたしは、帰りの電車の中でもI先生のブログにコメントに
したくて、本当のところはウズウズしていた。
あまりにも、障害児教育、幼児教育、科学技術というのが
こんなにも密接で、そういう同じアイデアは、ゆきんこも
7年前からずっと持っていたんだって。
あのボロボロの自閉症の療育施設で、お金も資源も何もないところで、
二十代のみんなが励ましあって、ない知恵を搾り出していた。

でも、哀しいことに誰にも気づかれずに、隠滅されてしまう。
わたしの思い出のなかでしか、あの日々を再現することは
できないし、それを重ね合わせることもできない。
「消去バースト」だなんて書かなければ・・・

「あなた、わたしと考え方が似てますね。学者になれますよ。」
T先生が、わたしをどういうわけか、見込んでくださり
今日の講義のプレゼンテーションを無事に終えて、
そういってくださった。
「わたしはお世辞を言いません。
 ただ、まだ平面的にしか視点を捉え切れていないから、
多面的に、関数軸で論じられると、立派な論文に仕立て上げられる
こともできます。
この場合『子どもの概念』では、現在の専門書の知見、その背景にある理論仮説との検証、自分自身の幼少時代、自分自身の子どもたちとのかかわりの体験、そして専門家、見識者の文献です。」

自分自身を一体どのように評価するのか、
それから、わたしはどうするのか、
ちっともわかっていなかった。
だって、子育て支援室では、「不適任だから辞めろ」と
同業者に罵られ続けてきたのだから。

でも、本当にこの町のシステムはおかしい。狂ってる。
今朝から何回も中央図書館から電話がかかっている。
当人が不在の場合、プライバシーの保護のために
リクエストしていた本のタイトルや用件を
家族にも言付けないことになったらしい。
そのため、わたしが、母の代わりに先週から5回くらい
図書館の担当者から電話をうけているのに、
その度に、「また駆け直します。」と電話を切るだけ。

「なになに法」というのも、我々の知らないところで
勝手に国会で決まってしまうが、それが結果として
自分の首を絞めるようなことになっていないか、
決まってしまうまでのプロセスを見届ける煩わしさ、めんどうくささが、私たちにはないだろうか。
プロ野球がうざったくて、結果の勝敗だけ見て済ませてしまうのと
同じだ。

後は、何を言っても喚いても「消去バースト」
これが、果たして「公共性」に則った民主主義と言えるだろうか。
あまりにも、何もかもが疑わしく、
わたしはまだ、
フランクルの「それでも人生にイエスと言う」を
夜更けの電車に揺られて読んでいた。

そして、今からI先生のブログにコメントしようと
意を決した。


 


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