ゆきんこの引き出し

日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。

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昨年12月に、中之島へ赴いた際、「教育実践学フォーラム」のゲストスピーカーとして京都大学教授 船橋新太郎先生の講演を拝聴することができた。

はっきりいって愚弟の私には十分にわかりかねる講演内容だった。
しかし、「ワーキングメモリ」ということばは、20年以上も前に学んだ当時の心理学の最先端用語であることを記憶に留めていた懐かしさもあり、船橋先生の著書を一度読んでみたいと思っていた。

そこで、図書館で取り寄せたのが、
『前頭葉の謎を解く』船橋新太郎著(2005 京都大学学術出版会)

裏表紙には、このような概説がある。
「人類は、動物の中で最も大脳が発達している。なかでも前頭葉はひときわ大きい。
それゆえ、この『前頭葉』こそが、「知性の座」ではないかと考えられた。
しかし、事故や病気で前頭葉に損傷を受けた人を見ても、知能や記憶力が衰えた様子はない。
これはどういうことだろうか?
 前頭葉は、これといった機能をもたない「沈黙野」なのだろうか?
 知れば知るほど、もっと知りたくなる脳の不思議な世界へようこそ。」

さて、日本の大脳生理学者の第1人者である船橋先生の240ページにも及ぶ内容をまとめるのは難しい。

まず、船橋先生の代表的なマカクザルを使ったODR(眼球運動を用いた遅延反応課題 oculomotor delayed-response task)と呼ばれる実験の数々で明らかにされたことと、未解明の課題とが連綿と続いています。
これを読むだけでも、一苦労だから、実際に、サルを実験室に慣らすところからはじめ、課題ができたごほうびには、オレンジジュースの好きなおサルさんもいれば、スポーツドリンクが好きなおサルさんもいて。
指さしできないおサルさんたちの機嫌をとりつつ、課題トレーニングの繰り返しの実験の歳月がいかに途方もない大変なことなんだろうかと想像しました。

これだけ果てしない実験を重ねてもなお、まだまだわからないことが増えていくとは、、、
研究者になる方々というのは、もって生まれた知性の前に、地道であきらめない根性が鍛錬された方々なんだろうなと思いました。

かつては第2次世界大戦頃、あからさまにやられてきた人体実験。
多くの戦死者や犠牲を払った方々に対して、その後の心理学やら医学の分野での実験が倫理的にいかがなものかということになって、今ではおサルさんやネズミさんが被験動物になったのです。

そして、今後の課題は、

前頭前野の入力情報のなかで、最も重要なのは、報酬系や情報系からの入力である。
その中枢のひとつとして、側頭葉の扁桃体が知られている。
扁桃体からの情動性情報が、帯状回の神経経路を通って前頭前野のニューロンにどのような影響を及ぼすのか?

前頭連合野のニューロン活動に大きく影響を与える伝達物質としては、
ドーパミン、ノルアドレナリン、アセチルコリン、セロトニンが考えられる。
なかでも、ドーパミンは報酬の有無、報酬出現への期待、注意などの機能と深くかかわることが知られている。
この作用の変化は、注意欠陥多動性障害や統合失調症などの関係することが知られている。

さらに、前頭連合野のニューロン活動の大きさや刺激に対する選択性が、
ドーパミンやノルアドレナリンの局所的な濃度変化により大きく影響されること、
ワーキングメモリ課題の実行に伴って、ドーパミンなどの伝達物質の放出量が前頭連合野内で変化すること、
前頭連合野内のこれらの伝達物質の濃度変化がワーキングメモリ課題の成績の良し悪しに影響すること、
などが明らかにされている。
しかしながら、その具体的仕組みはまだほとんど明らかにはなっていない。

今後の研究で、情動系からどのような情報が、どのようなタイミングで前頭連合野に入力されているのか、
ドーパミン、ノルアドレナリン、アセチルコリン、セロトニンは前頭連合野内での放出量はワーキングメモリ課題の時間的な流れによりどのように変化するのか、
前頭連合野ニューロンの出力はどのように変化するのか、
などを明らかにする必要があるだろう。

と記されています。


私が思うに、
現代社会において、ついていけない人や、困った人たちが、時代が進むにつれて増えていくのは当たり前のことだと思います。

サルや原始人ならシンプルな前頭葉だから、悩んだり困ったりする脳の部位もなく、その日その日をケセラセラで生きていた。
文明やら人間が自分で作ったルールに自分を合わせられなくて悲鳴をあげている脳。
そして、脳の神経回路で伝達物質が適当な分量間違ったりして交通マヒを起こしているのだと想像します。

つまりは、自然に還って、もっとシンプルに生きていければ、
現代社会の矛盾や、ついていけなさの中でもがかなくてもいいだろうにと思うのですが。
PC使いこなそうと、ワーキングメモリを出力してもがいている自分は、自分のコメントにも矛盾を感じています。
だから、悩んだり、困ったりするのも仕方ないですよね。
自然に還ったらいいんだっていいながら、還る勇気がないんです。(苦笑い)

結局、この専門本はきちんと読み切れなかったんだけど、
明日は図書館へ返却しに行くつもりです。
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