日常の当たり前の何気ないことの中に 「あっ」というささやかな発見を一緒に 味わってくれませんか? でも、もしかすると、見過ごしている当たり前でない大発見かもしれません。
新年早々、初体験!
2006年01月07日 (土) | 編集 |
失業中の平々凡々な日々の積み重ねは、自分からちょっとしたイベントを作らなくては、無味乾燥なものになってしまいがちだ。

私も生まれてこの方、独身なんだけど、多分、専業主婦ってかったるくなってしまうことってあるかもしれないと今を疑似体験しながら想像する。

嬉しいことに今年はブログのお陰か、
「お誕生日をお祝いしてくれたメール、コメント」が去年よりも多かった。
本当に幸せいっぱいで、有り難いことだった。
ひとりぼっちの幸せなんて本当は有り得ないから、
このハッピーは、誰かにバトンタッチしなくちゃね。


昨日のブログを書き終えてから、裏のWさんに帰省先のおもちをいっぱい
お裾分けしてもらって、日もとっぷりと暮れた午後6時前、自転車を5分ほど走らせた。
目的地は、行きつけの総合病院。

「どちらの科ですか?」
「婦人科なんですけど。」
「婦人科は診療時間が限定されていまして、夜間は行なっていません。明日の午前診療ならありますが。」
「そうですか。明日出直します。」

そういうわけで、今日の午前中に出直して戻ってきたところだ。
昨晩から、ちょっとずつ読み進めているヘルマン・ヘッセ「春の嵐」に
没頭すれば、待っている女性たちも数名だったし、待ち時間は短かかった。
「ゆきんこさん。こちらの問診に必要事項を記入してください。」
案内しながらも、人を「ミル」職業の人々は、
瞬時のうちに微細なこともチェックを怠らないことが習慣づいている。
看護婦さんは、私の手元の書物に目を走らせた。

実は、婦人科の受診は全く初めてだった。(ああ、恥ずかしい!)
女と生まれたからには、思春期以降のいずれかの時期には
避けて通る事のできない科であった。

へ~、こんな問診表初めて。
男性には、一切、聞くことじゃないよな。

「ゆきんこさん。子宮ガン健診受けたことありますか?」
「いえ、ないです。」
「え?受けたことないの?じゃあ、折角いらっしゃったのだから一緒にどうぞ。健診だから500円で済みますよ。」
「あ、はい。」

待ち時間は、主人公の「ゲルトルート」が出てきたお陰で
緊張しないで過ごせたのだが、いざ診察の瞬間は、
にこやかな看護婦さんや、やっぱり医師は男性だったか…
それも、わたしより年下で、まだ駆け出しみたいやん。
なんで婦人科の専門医になったんやろ?

それに、問診表を手渡した男性事務員のスマイルが意味深で奇妙だった。もちろん、わたしの逞しい想像力のなせる業なんだけど。

グルグルと諸々の想いが交錯し、ピンクのカーテンに包まれた
診察室に通された。そしてかねがね噂に聞いていた診療台もピンク。
「じゃあ、ここで下着を脱いでくださいね。」

う~~~、ワン!

診察時間は約10分。
私は、平静を保って医師と再び対面した。
「別に卵巣も、子宮もどこも悪くないけどね。」
「ふ~ん。そうですか。」
「じゃあ、2週間後には結果書類を郵送しますね。」
「ありがとうございました。」
「お大事に。」

お大事にったって、どこも悪くないのに、病院だからまあ業務用のご挨拶か。
わたしも、小児科病棟に居たときは場つなぎに誰彼なしに言ってたもの。

総合受付で会計を待つ間、老若男女に混じってまた本を読んだ。
壁に貼られた市民向けの健診表を見ると、子宮ガン健診の対象は25歳からだった。
特別なことでなく、当たり前の「朝飯前」のことなのだ。
癌は、国民病。3大死因の1つで、3人に一人はがんで死亡する。
今回の初受診は医療関係者からすれば「今までよく受けずにきたね。」って感じじゃないかな。

文字の羅列でも、音楽と恋愛のシンフォニックな調べを思わせる
この小説の小宇宙が、思いがけず自分にマッチしている気がした。

主人公と同じ実年齢にこの小説を読んでいたなら、私の人生も違っていたのかも…

本来勉強していなければならなかった10代は、読書なんかには目もくれていなかった。
漫画を読んでは描いて、自分の周囲では見つけられない自由や自然に憧れていた。

H市という周囲の環境の影響は大きくて、地元の母校は辛うじて進学校だったけど、表面的には誰も勉強をしていなかった。勉強だけでなく掃除もだ。

その意味では、全く野放図で、いい加減な校風の高校時代を過ごしたお陰なのか、20年以上も経って、失業の余暇にそんな埋め合わせを無意識にしたかったのかもしれない。

だって、病院ってところは、何かを否応なく患っている人々の溜まり場だ。
私も1日8時間、泣いたり喚いたりの子どもたちとなんやらかんやら
していたし、夕方5時過ぎには、入り口のところで恨めしそうな顔で
送り出されていた日々は、1年と持たなかった。

生々しい現実がつらくて、弱い人々が増殖しているこの瞬間に、
私も「春の嵐」を携えて、モガイテイルには違いなかった。

さて、続き読もうっと!
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2006/01/07 14:17 | 保健 | Comment (3) Trackback (0) | Top▲
コメント
この記事へのコメント
祝初体験・・・なんて(笑)。でもがん検診は必要だよね。私も検診受けなきゃ。。。
私は出産経験があるけど、恥ずかしいのは最初だけ。だって定期健診行くたびに内診台に上がるんだもん。でもでも、初めての診察の時は女医さんを探して行ったよ(笑)。
本当にされるままだよね。カーテンの裏に先生以外の人がいても分からないんだからさっ!大学病院とかは危ないかもね。
2006/01/07(土) 21:48:00 | URL | 野ウサギ。 #-[ 編集]
野ウサギちゃん。いつもあったかいコメントありがとう。
何だか貴女のコメントって可愛らしさが伝わってきます。
大学病院は要注意ですか?
やっぱり、「白い巨塔」なのかしら。
2006/01/08(日) 11:36:43 | URL | ゆきんこ #-[ 編集]
キャリアコンサルティングに力を入れておりますので、私のブログをご覧頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。
2006/01/08(日) 21:13:25 | URL | shushokukatsudo #-[ 編集]
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